タイニーストーリーズ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 820
感想 : 121
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163296906

作品紹介・あらすじ

デビュー25周年に到達した、誰も書いたことがない、短編小説の豊穣。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと不思議怖い系?

  • 短編集なので 読みやすい。どの話しもホロっときた

  • エイミーのタイニーストリーズ(山田詠美さんの短編集)。

    黒人のアメリカ兵とのイチャつく話や、唐突に男性器を咥える話はよく山田詠美さんワールドだな、と感じた。既視感すらあった。

    「百歳の老婆になったら殺人!薬物乱用!放火だってしてやるんだ!だから百歳まで健康でいるんだ!」と意気込む主婦の話『百年生になったら』と、幼い頃から勉強もできて女の子からもモテモテで両親から期待されまくっている兄を、頭のなかで駅のホームレスに置き換える弟の話『微分積分』が読んでいてワクワクした。

    いつも通りの顔で普段通りの生活をしながら、心のなかで悪魔を育ててる人の話が好きなのかもしれない。
    ラブアフェアだのファックだのと言っている話は苦手なのかもしれない。

  • 祈るべき神なんか、私にはいない。でも、これから見つける、と告げて、安心させようとした。以後、神を見つけるべく、私の心は奔走した。そして、途方に暮れた。そんなもの、どこにもいやしないのだ。
    (P.333)

  • 124:いろいろなテイストの短編集。雰囲気もテーマもそれぞれ違うのに、どの作品にも山田詠美らしさがあって素敵。通勤電車で読むにはちょっと抵抗を感じる作品もありましたが、どれも「濃い」作品ばかり。まさに、山田文学!と一人で納得してしまいました。「電信柱さん」「催涙雨」「予習復讐」が好き。

  • 山田詠美小説のアソートボックスでいろいろなテイストの作品が読める。あれこれ読むとやはり「GIと遊んだ話」のようなブラザーとの恋愛ものが私は好きだな。

  • エイミーの超短編たちの詰め合わせ。米兵ってGI(government issue 官給品)って呼ぶのね。どの作品もひねりすぎてる気がするけど、山田詠美だと許せるのはなんでだろう。『電信柱さん』『420、加えてライトバルブの覚え書き』が良かった。

  • 少し色っぽい短篇が12.連作めいた「GIと遊んだ話」では米軍の兵隊の実態が日本人の女の目で見えるところが面白かった.特に驚いた話は「催涙雨」.エンドの”赤ちゃんヤモリ”が特異だった.

  • 短編集なんですが、どれもこれも面白い。

    特に面白かったのは、さえない主婦が、パート先で出会った万引き犯の老婆に影響を受けて、100歳になったらしたい事を、考える物語。

    しかも、そのしたい事は大体犯罪。
    若い男をレイプするという目標の為に「今から老けてらんない」とジム通いを始め、自分が変わると周りも変わって色んなことが上手くいく話。

    私は100歳までには死にたいけど、こんな目標を持つのもいいな。

  • これまで読んだ山田さんの作品に比べると少し読みにくさを感じた。スッと話に入っていけないものが多くて、読んでいてもページをめくる手が止まってしまった。
    短編集なので少しずつ少しずつ読みながら、やっとすべてが終ったという気持ちで、ちょっと疲れていた。
    読みやすく、読後感がしっかりあったのは『GIと遊んだ話(ニ)』かな。
    また時間を置いて、もう一度読み返してみようかと思う。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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