陰陽師 酔月ノ巻

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163817200

感想・レビュー・書評

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  • 季節感がある書き出しに時間の流れを感じつつ、晴明と博雅のやりとりにどこかでこの時間が永遠に続くのではないかとも思ってしまう感覚。
    いつもの「陰陽師」です。
    「銅酒~」や「桜闇~」「牛怪」「めなし」など、男女間のやりとりから派生する奇怪な出来事は勿論面白いのですが、どちらかというと自分はそういった男女の心の機微のお話より普通になんのひねりも無く不思議な話を読みたい派なので、今回は「新山月記」「望月の五位」「夜叉婆あ」などがお気に入りです。特に「新山月記」の朗々と聞こえる漢詩を吟ずる声に受ける侘しさみたいなものや「夜叉婆あ」の子供に対する親の愛情の描かれ方など、誰でも作中の登場人物の誰かしらに近い感情を持った事があるのではないかと思います。あとはは望月の五位が想像するとちょっとシュールで可愛いです。

  • 夢枕獏の陰陽師は良いなぁ。晴明と博雅の友情が良い。マンネリでも良い。獏さん、他の作品書かないで陰陽師シリーズだけ書けば良いのに。(冗談♪)

  • どうしても新書版で買ってしまう数少ない作品。
    四季の描写と二人の会話が何より好きで、何度でも読み返してしまう。

  • 安定の面白さ。
    晴明の家で博雅と酒を飲んでいて、事件の話が舞い込み、二人で関わることに・・・ピュアっ子風流な博雅と、そのおかげで世界が嫌いではない晴明の妖退治というテンプレが多いのに、毎度、面白い。
    今作は、道満殿も結構、活躍・・・かな。
    季節感があるのも、いいのかも。

    とりあえず、何度読んでも面白いので、内容を忘れたらまた借りて読む。

  • ずいぶんと今回は、唐風趣味で。
    李白に山月記とな。
    つか、地味に、道満先生が出張りすぎvvv

    シリーズ開始から現実世界で25年の歳月は、作中にも年月を経させたのか、少し、博雅が老けてきたのが、わびしいような、仕方がないような。



  • シリーズ12作目?
    相変わらずの晴明と博雅。なんか唄が多かった印象も。どうも理解が足りなくて消化不良なんだよなぁ。

  • 相変わらずほろほろと切なくしんみりと面白い。これからもこの調子でお願いします。/「首大臣」首だけの兼家殿ワロタ。『鬼灯の冷徹』の江口夏実に漫画化してもらいたい。/「桜闇、女の首。」同じ桜の名称が「桃実」「白実」と交互に出てくるんだけど、これは校正ミスなのか俺の読み落としなのか。白だと横棒が一本足りないことに気づいて桃に直したのにいくつか修正忘れが残った、という風に見受けられるんだがどうなんだろう。

  • やっぱりおもしろいな!
    ゆるりゆるりと時間がまったりと過ぎる感覚がこそばゆくて大好きだ!

    晴明はかわいい奴だな!!ww

  • 晴明と博雅というよりも、道満大活躍☆の巻でした。
    陰陽師安倍晴明 もおもしろいけど、道摩法師蘆屋道満 もおもしろい。

    全9編の中で、「桜闇、女の首」が一番好き。
    逆巻く桜吹雪の中、博雅が恋恋と琴を弾く。その情景があまりにもうつくしくて、今にも目の前に現れそうで。

    『陰陽師』を読んでいるとどの季節の描写にもうっとりさせられる。今回も晴明と博雅と一緒に酒を飲み交わしたくなりました。

  • 図書館で借りる。いつも通りのんびり読めました。安心安定の物語です。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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