新装版 隠し剣孤影抄 (文春文庫) (文春文庫 ふ 1-38)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1638
感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192389

感想・レビュー・書評

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  • 著者の代表作のひとつである「隠し剣」シリーズ八作を収める。

    読みごたえのある短編が並ぶ。

    「剣客小説に新境地を開いた」と文庫本のカバーにあるが、たしかに著者の独壇場といった趣。

  • 短編8つ。小馬鹿にしたような秘剣のネーミングが題名となったいるが、内容は軽いものではない。心の機微を描いたもので、文章も秀逸。特に女性の挙措が良い。作品では「必死剣鳥刺し」が良かった。2016.6.17

  • すずらん本屋堂の最終回でペリー荻野さんが おススメしていた本です よかったー よかったー かっこよかったー
    武士には他人が何と思おうとも やらねばならぬ時があるんですね そこがまたカッコいいんだけど!!

    私は「必死剣鳥刺し」がよかったです
    御殿様の妾をわけあって 殺してしまうが 切腹もなし斬首もなしで そのまま御殿様のそばで働けている…
    何故だろう?と読み進めていくと うっそー!!裏切り!!!です! でも最後に胸がスッとしました そのあと切なくもなりました
    「隠し剣鬼の爪」も うふふってなっちゃうお話で好きです
    ペリー荻野さんのいちおしの「女人剣さざ波」は 電車の中で読んでいたのですが 泣いちゃいました(かなり不審者)
    「暗殺剣虎の眼」は 鳥肌ものですよ

    とにかくよかったです。

  • 剣豪たちの短編集です
    私が一番好きな話は暗殺剣虎の目です。
    ラストに衝撃が走ってうわー!となります(^O^)
    女人剣さざなみも素敵な話で、見た目のために夫に嫌われていた妻が活躍する話で、泣けます。夫婦仲良く暮らしていかなければと改めて思わせてくれる作品でした。
    剣について全く無知でしたが藤沢作品を読むとよく青眼の構えなどの剣の用語が出てくるので調べながら読み進めました。剣道ってかっこいいという気持ちが芽生えてきました。

  • 秘伝を巡る責と妬みが(武士)社会での生き苦しさにクロスし、どの作品も苦い結末を迎える短編集。
    上手いっすなぁ、(上から目線では決してないけれども)ちょっと感心しました。
    某芥川賞作家が藤沢周平=癒しと捉えて持ち上げる風潮に我慢しかねるみたいな発言をしていた記憶がありますが、悲しく寂しい発言ですな。あまり藤沢作品を読んだことのない当方ですが、少なくともこの作品には癒しなど存在しないと思うんですが。
    まぁその某作家はともかく、村上春樹が藤沢周平を一時期読み漁っていた旨の発言をしていたことに吃驚、実はそれを目にして本作を手にした訳なんです、はい。

  • それがし、初めて時代小説なるものを読んだでござる。

  • 秘剣、外に語らず―剣客小説に新境地を開いた名品集“隠し剣”シリーズ八篇。凶々しいばかりに研ぎ澄まされた剣技を秘める主人公たちは、また人としての弱さもあわせ持つ。剣鬼と化し破牢した夫のため捨て身の行動に出る人妻、これに翻弄される男を描く「隠し剣鬼ノ爪」。他に「暗殺剣虎ノ眼」などを収む。

  • 二派の権力闘争の中での秘剣使いという同じ様な設定で、数々のパターンの物語を作れるのも凄い。

  • 2014.5

  • 一編一編の濃さは随一!実際秋風抄と合わせて、これほど映画化された短編集を俺は他には知らない。
    松風とさざ波の、剣で人生を取り戻すような話が特にいい。悲壮な話も味わいがあっていいが。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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