青が散る (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.76
  • (129)
  • (100)
  • (212)
  • (5)
  • (5)
本棚登録 : 1060
感想 : 131
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167348021

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • まさに大学生の青春。
    恋愛、スポーツ、人の死、のそれぞれと青春の話である。
    うしなうことへの主人公なりの解釈があり、青が散るの意味がそこに書いてあるように感じた。
    印象に残るシーンが多く、そのうちの一つ、自由と潔癖が青春の特権であるという先生の言葉が僕には響いた。

  • テニスに明け暮れる主人公の大学生活一部始終を追体験できる程様々な出来事が描かれる長い話。一筋縄ではいかない試合や恋愛、人間関係の行方が生々しい。

  • 大学生のうちに読んどいて良かった。

  • 大学時代の青春の一冊。但し、スポーツだけでなく、恋愛や結婚等まで含まれていてすごく良い話でした。紹介してくれたまるに感謝しないと。

  • 自分の学生時代とかぶる。 
    懐かしくも切なく、多くのことを考えさせられる。
    関西弁がとてもいい。

  •  宮本輝による長編小説。やたらと長いので何度も挫折しそうになったが、後半になるにつれ終わってしまうのが寂しくなるような作品。大学入学から卒業までの軌跡を描くにはこれだけの分量が必要なのかもしれない。強烈に面白い、というわけではないが、あと数ページというところで「ああ、もう終わりか・・・」と寂しくなるのは非常に不思議な感じ。リアルでないようでどことなくリアルなテニス部の主人公も良い。

    「人生の勝敗は体力が決定するんや」

    「たかがテニスやないか。命なんかかけられるか」

    「若者は自由でなくてはいけないが、もうひとつ潔癖でなくてはいけない。」

    人の不幸の上に自分の幸福など築けるものか。

    何も喪わなかったということは、じつは数多くのかけがえのないものを喪ったのと同じではないだろうか。

  • 古い時代の青春の話。

  • 青春小説の名作。

  • ひさしぶりに再読.読む前はこの本に共感,感動できるのは若いときだけではないかという不安があった.幸いにして読む前の心配は杞憂に終わった.これはやはり素晴らしい青春小説であり,テニス小説である.特に僚平とポンクとの試合の描写は迫真である.二人の女性の魅力もよりよくわかるようになった.「自由と潔癖」という言葉もどんどん重く心に響く.人生の切なさ,悲しさを青春を背景に描き出した永遠の 名作である.

  • 友人の同僚のバイブルを借りました。
    1985年11月 初版。さすが。

    青臭く不器用な登場人物たち。
    それは中学・高校の青春とはまた違う、自分の意志がそのまま行動にできる大学生という舞台。

    それぞれが困難・苦悩に踊らされ、挫折していく。
    未熟さ、不完全さに翻弄され、思い通りに動けない世界。

    安斉と貝谷の試合、燎平とポンクの試合。
    ひたむきさが胸を打つ。

    辰巳教授とのやりとりはとても印象的である。

    人はこうやって学び成長していくのかな。

    あまりに良い本だったので、読み終わると同時に2回目を読み始めました。

全131件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮本輝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×