レキシントンの幽霊 (文春文庫 む 5-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167502034

感想・レビュー・書評

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  • さらりと読めた短編
    でも、えーこれで終わりかよおおおおといった内容も多いす

    七番目の男だったかな海のやつ
    切なくてはーんとなりました

  • 「沈黙」を再読。
    この作品は自分にとって非常に影響を受けた作品だと思う。
    顔がなく沈黙する人々にならないように。

  • 読み終わると心の中に冷たい感じが入り込む。
    決して不快ではないのだけれど。

  • 表題作が高校の教科書に載っていたので懐かしくて。
    村上春樹ってこういうのも書いてたのかー!って思ったものもいくつか。
    『七番目の男』は夏目漱石っぽい気がするけど、うーん、こういうのはもしかしたら向いてない…?

  • 再読。七番目の男は好き。

  • 2008/05/06

  • 沈黙、は来た。また電車ん中で、ヤバかった。津原泰水の水牛群を思い出した。
    それと緑色の獣、「お前は女というもののことをよく知らないんだ」だけは引っかかるけど、好きだ。
    めくらやなぎのバスん中のお年寄り部分が少なくなってて悲しい。
    『、』あり/なしは結構違う。『、』のほうは嫌悪感がかなり薄まってた。
    思ったんだけど、そもそもノルウェイの森が好きじゃないのかも。
    蛍と『、』ありには感じないんだけど、『、』なしとノルウェイには感じる、嫌悪感。

    ひとりでも大丈夫な主人公が多くてなんかうれしい。

  • 不思議な話が多かった。
    「緑の怪獣」みたいなふざけてるけどちょっと怖いもの。
    「沈黙」は特にじわじわくるおもしろさ。
    読み終わると不思議な感覚になります。

  • 「沈黙」と「トニー滝谷」がわりと好き。
    「めくらやなぎと、眠る女」は、私には難解だった。タイトルはかなり好きだけど、文も好きだけど、よくわからなかった。終わり方がわからな過ぎた。

  • 日常風景にうまく溶け込んだ、ひとつの異物・違和感。
    それに主人公が触れる瞬間が、怖い。怖いけど、どきどきする。
    そういう短編集だと思った。

  • 盛り上がりには欠けるけど、低温、常温って感じの話ばっかりで読みやすかった。

  • 村上春樹さんの短編集。
    短編の一つ一つに沢山の要素がある。

    著者がそうだったのか、類は友を呼ぶというのか
    「独りはそう辛い事ではない」と思っている人物が多かった。
    たぶんジャズもお好きなのだろう。

    まるで、体験を語りかけられているような、そんな文章だった。
    (昔の話というものは曖昧なものだと思う。その曖昧さを感じさせられた。)
    信じがたいと思っても、私はこれが事実だといわれればすんなりと信じてしまうだろう。

  • 孤独と虚ろな人、恐怖について

  • どちらかというと怪談と言ってもいいような話がいくつかある短編集。『緑色の獣』みたいにふざけてる(でもちょっと怖いが)のもあるけれど、『沈黙』なんかは、じわじわと恐ろしい。村上春樹の本で一番好きなのが『国境の南、太陽の西』なんだけど、怖いシーンあるよね。これは『国境の南、太陽の西』のレビューで書けばいいのか。

  • 短編集
    レキシントンの幽霊、緑色の獣、沈黙
    まで読んで、中断
    村上春樹らしさは出ているが、長編の方がおもしろい

  • (本書の一編「トニー滝谷」について)
    ある孤独な男の話です。感傷的な(?)気分になりたい時にどうぞ!

    【九州大学】ペンネーム:無学者

  • 学校の教科書で読んだ(°°)
    かなり面白かった!

  • 短編集。それぞれに一貫したテーマはないのだろうけど、読み進めるうちに、「孤独」というキーワードが頭に留まった。

    人が孤独を感じた時に生じる機微な心のうねりを、文章に巧く落とし込んでいるなぁ。
    曖昧で不確かな描写もありはしたが、ある程度の輪郭は伝わった。

    中でも「沈黙」は、メッセージ性が強いこともあってか、心に強く刻まれた。

  • 表題作『レキシントンの幽霊』と、『トニー滝谷』だけ読了。
    『レキシントンの幽霊』がすごくよかった。特に大切なものを失った時に眠り続けたというくだりは、すごく納得。
    『トニー滝谷』は、トニー谷の話?とか思って期待して読んだけどそうではなかった。ただ、時代背景的とか雰囲気が野坂昭如とか、色川武大の短編を読んでいるようで面白かった。

  • 「緑色の獣」「沈黙」「氷男」など七つの短編が収録されている。「恐怖」と「暴力」が作品集全体の大きなテーマになっていると思う。
    個人的に「めくらやなぎと、眠る女」という作品にでてきた「アパッチ砦」という映画が気になりそれも観てみたが、面白い映画だったのでこちらもオススメ。

    ここでは、「トニー滝谷」について書く。
    すごく実感としてわかる話だった。誰でも孤独で、自分がどんな核を持っているのか、いないのかわからずに物欲に流されて生きている。
    恋をしてはじめて自分が孤独だったことの怖さに気づく。そして、恋を失ったとき、父親を失ったとき、彼らの残した痕跡を見るとき、自分が本当に一人ぼっちであることが重くのしかかり、愛した人のことを忘れてしまいたくなる。愛した人の残り香が憎らしく思えてくる。すべて忘れてしまいたいのに、どうしても忘れられない。
    自分が孤独であることを引き受けて生きていかねばならないトニーと、自分の孤独さに気づかずに死んでいった父親。物欲を捨てきれない妻。そんな妻のことを想像して涙を流す女。みんなそれぞれに孤独を抱えていた。それに気づける人間と、気づけない人間がいる。人は恋で孤独が忘れられるのだろうか。今の日本では、それは否としかいえないのかもしれない。
    近代小説では主人公になりえなかったトニーのような自分という核のない人間が主人公になっている不思議。そして、トニーのように自分の核といえるものが自分の中に本当にあるのかと自問せずにはいられなくなる不思議な怖さを感じる。

  • 2011.10.5 再読

  • 現代文の教科書にあったなー…

  • 神秘的な短編集。

    高校の授業で精読したこともあり(レキシントンの幽霊)かなりお気に入りの短編集です。
    特有の不思議な世界観はもちろんありますが村上春樹にしては話のポイント?筋が分かりやすい話が多いと思います。

  • 村上春樹はやっぱりエッセイと短編が好きかもしれない。やはり物語には「自分」が書かれることを思う。「沈黙」の、自分の裸を鏡で見るとことか、主人公が皆基本的に独りを苦にしない、むしろ一般大衆の人々を苦手とする人々であることとか。短篇集になると、村上春樹はストーリーテラーって感じがする。ある一つの山を見据えて、ストイックに静かに、確固たる足取りで登ってく。頂上では不思議なことが起こったり起こらなかったり。そしてどの話もふわっと終わってしまう。そこも好き。

  • トニー滝谷がすき。映画がとてもすきでした。もう一度見たい。手元に残したい。綺麗。

  •  どうしても読みにくいと思ってしまう作家さんの1人なので、短編集からすすめています。が、今回も?。ところどころのスマートでブルジョア的感覚が合わないのかも・・・。
    でも、この中の「沈黙」は、久々に自分にはヒットでした。

  • レキシントンの館で、幽霊の集まる一夜があった。怪物は扉から忍び込んできた。氷男の話。大切なものを奪った“波”の話。沈黙に耐え続けた話。めくらやなぎと眠る女の話――どんな人生にも潜む恐怖、あるいは寂寞、喪失。淡々とした流れで綴られる7編の短編が描き出す。

    レキシントン~は切なかった。これは本当に春樹が体験したことなのかな? 「緑色の怪物」とかはちょっとグロテスクな感じで怖かった。「氷男」もどことなく童話や寓話的な怖さがあったし、寂しくて切ない。でも一番怖いのは「沈黙」。学校であった怖い話を読んでるみたいだった。最後が特に。よく「この世で一番怖いのは人間」っていうけど、それは多分主人公が言っている「何も知らない、疑わない、誰かの言うことにただ従う人間達」のことを指すんじゃないかなあと思う、真の意味では。
    「七番目の男」を再読出来てよかったなあと思う。というのも高校三年の現代文の授業でこの作品を扱って、はじめて「春樹って面白いかも」と思ったから。風の唄~は中学生には難解すぎて(今でも難解)「春樹キラーイ!」ってなったからね。この作品あったから今でも春樹読んでます。
    「めくらやなぎと、眠る女」はとても絵で描きたい作品。長いバージョンはどれに収録されているんだろうか。あ、螢~か。ちょっと集中して春樹読もうと思うので、読みたいです。

  • 大学のテスト期間をはさんだため、短編とはいえなかなか読めなかった。

    この作品の中では、沈黙が一番好きかな。
    好きというか、心に残った。

    こうゆう、理不尽さに耐える強い心が自分には必要なんですよ。
    大沢さんかっこいいな!

    テスト期間も終わったし、また読書ライフ開始します^^

  • 「トニー滝谷」「氷男」ちょっと寂しい感じのする短編が多い、好きな本。

  • 外にある脅威じゃなくて、自分の内側から湧いてくる怖さを感じさせる物語ですね。正直、あまり心地いいものではなかったです。

     じわじわ湧いてくるそういった感情を否定したり、打倒そうとしたり、逃げたり。または言葉を失ったり、白昼夢を見たり、分析してみたりと根源的な恐怖にさらされた時に人が見せる様々な反応が描かれています。
     普段の生活の中ではあまり意識しない、もしかしたら意識しないようにしている心の深淵部にあえて焦点を当てている。それは好奇心からなのか、それとももっと他の意図があってのことなのか。これを読んだだけではこの作者の意図は分からないな。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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