どれくらいの愛情 (文春文庫 し 48-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1623
感想 : 160
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167772017

感想・レビュー・書評

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  • この人好きかも。
    特に1話、4話が良かった。

  • 福岡を舞台にした小説なので興味深く読めた。

    『20年後の私へ』
    仕事に恋に迷う離婚暦のある女性、岬が39歳になった今、20歳のときに短大の授業で書いた、20年後の自分宛の手紙を受け取るというストーリー。DVDをレンタルしてくれる同僚の安西の優しさもジンとくる。
    『たとえ真実を知っても彼は』
    妻は先生と、ぼくは先生の奥さんと・・・。実はお互い不倫してたと、先生が亡くなって判明。だったら最初から相手を交換してたらよかったのに~みたいな話。
    『ダーウィンの法則』
    もしも本当に自分に必要な相手なら、相手にとっても自分は必要なんだということに気づこうよ、たとえいかに見果てぬ夢であったとしても、人はそのたった一人の存在を見つけるために一回きりの短い人生を生きるのだ。愛する人と長く愛し合うために一番大切なことは「スキンシップ」だと言い切る。わたしもそう思う。
    『どれくらいの愛情』
    コンプレックスの強い男とホステスの深い愛。
    人を本当に愛するとはどういうことか。運命とは何か。
    人は運命を自分の力で変えることができるのだ、ということ。
    ストーリー自体はあまり好きじゃなかったけれど、いろんなことを
    考えることができるよい小説だったと思う。

  • -----------読前-----------実は白石さんの作品、読んだことない。「生協の白石さん」って本があったけど、あれとは全く関係ないよね??というレベル・・・。不勉強なもんで。-----------読後-----------あ〜なんか疲れる話だった。「離れていても愛し合えるか」まぁそういうのは誰でも一度は恋愛のテーマになるわな。どの短編も、あぁそうですかって感じの他人の色恋沙汰を聞かされている気分でした。つまり、どうでもいい。

  • 第142回(2009年下半期)直木賞を受賞した、「ほかならぬ人へ」の著書の作品。3年前に同じく直木賞の候補にあがっていたのが、この「どれくらいの愛情」。白石一文のタイトルの付け方は秀逸。内容に関しては、いたって普通な印象を受けた。男版・唯川恵という感じがする。短編集4つの短編集からなっているが、なんだかバラバラな感じが否めない。短編集の中では、「どれくらいの愛情」が一番好きだが、全体的にどうも説明くさい。情景・心情の描写が荒く、あまり入り込めなかった。【100124】

  • 心に残る言葉が所々に。
    最近疲れてうまく頭で反芻できない。また読もう。

  • /?day=20091016

  • 表題作は少し弱いが、それ以外はとても良い。
    愛は絶対的なものではない。

  • 福岡が舞台だったので、つい手にとって読んでしまった。

    最初の話が一番よかったかなぁ。

  • 4編のなかでは、「たとえ真実を知っても彼は」が一番好きだった。
    この作品を通して筆者が描きたかったのは、「目に見えないものの確かさ」だという。

    「目に見えるものの不確かさの中に目に見えないものの確かさが隠され、
    目に見えないものの不確かさによって、目に見えるものの確かさが保証される」

    “絶望=希望の種”というのは、絶望を知って初めて理解できることなんだろうけど、
    絶望を知るからこそ光が見えてくるんだろうし、そしてまた人は強くなるんだと思う。

  • 人間は誰かに幸せにしてもらうことも、自分だけが幸せになることもできないのだろう。
    人間にできるのは、恐らくだれかを幸せにすることだけなのだ。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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