どれくらいの愛情 (文春文庫 し 48-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167772017

感想・レビュー・書評

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  • ダーウィンの法則は非常に良い話しだった。言葉の一つ一つがとても深く染み込んでくる。そして表題作のどれくらいの愛情。この人の本の締め方がいつもとても好きだ。終わって欲しい所で、終わって欲しい言葉でいつもストンと終わってくれる。好きだ。

  • 心に響く言葉がたくさん。
    一回目はさらっと読んだけれど、2度3度と、噛み砕くようにして読みたい本。自分の”魂の片割れ”について考えさせられた。

    目に見えない、かたちのないものの価値。

    4つの話の中で、『ダーウィンの法則』は、読みながらいろいろ考えてしまって、なかなか読み進めなかった話。それだけに心に刺さる表現や言葉が印象的。

    『どれくらいの愛情』は、私にとっては、あまり印象には残らなかった。

  • これやばい。(涙)

  • 自分がどういう気持でこれを買ったのかは完全に忘れてしまったけど・・・
    まだ引っ越す前に買ったので、3ヶ月はゆうに経ってしまって、いまさらながら読んでみた。

    個人的に好きな部分は引用で。

    話のあらすじとしては、文脈や登場人物から予測が付きやすいものかもしれないけれども、そこで筆者が「何を言いたいか」という、筆者のいいたいことが、個人的には文章で書き綴られている割には、強い主張性がなく、好感をもった。

    結構、作中の人間が「宗教性を帯びた発言」をしているけれども、それについてどうこういうことは控えたい。

    重要なのは、そこではなくて、その考えを踏まえた筆者が何を言いたいか、ということであると思う。

    私は、彼のいう「確かなもの」の存在を信じているので、その存在を柔らかく肯定する、(けして否定することのない)文章全体から感じられるほの明るさがこれらの作品の特徴であり、そこが、私が好感をもった部分であると感じた。

  • TSUTAYAの店員おすすめのところの紹介文見て、読みたいと思った。
    人は誰かに幸せにしてもらうことも、自分だけが幸せになることもできない。できるのは、誰かを幸せにすることだけ。
    目に見えるものの確かさ、不確かさについて考えさせられる。
    愛情があるからスキンシップをとるのではなく、スキンシップがあって愛情がうまれるというのはなんとなくわかる気がする。

  • なぜか父に渡された一冊。悩む、悩む、悩む、悩む、悩む…自分の人生に重なるところがたくさんあるようで。父は私の状況や気持ちを知っていて渡してきたのかな?

  • 4作からなる中篇もの。

    わりとさらっと読めるかと思いきや、なかなかどうして深かったです。
    安易だけど、大人の恋愛小説とでも言いましょうか。


    著書曰く、共通しているのは、目に見えないものの確かさがテーマだとか。
    なるほどどの話でも、想いの強さとかそういった気持ちが大事だっていうのが伝わってくる。

  • この頃かんがえてた悩みに重なった。愛、見えないちから。

  • 「20年後の私へ」「たとえ真実を知っても彼は」「ダーウィンの法則」
    そして表題作の「どれくらいの愛情」という4作を収録している。

    「20年後の私へ」ではヒロインと一緒に涙しました。

  • 4つの恋愛短篇。仕事と恋愛を絡ませた展開は本当に上手い。これはそれほど理屈っぼくなくて読みやすいかな。著者の作品には真理をついたドキッとする言葉がある。大人のちょっとビターな恋愛を楽しめた。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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