どれくらいの愛情 (文春文庫 し 48-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167772017

感想・レビュー・書評

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  • どれくらいの愛情?倫理という尺度で測れないものもあるとは思います。

  • お気に入りの街である博多を舞台にした博多弁の短・中編集。
    どれくらいの愛情はストーリーとしてよくあるパターンだけど、
    こういうの大好き。作家の腕の見せ所。見事に期待にこたえてくれます。

  • 四編の短編が収められている。その全てが人生と愛への示唆に満ち溢れて、著者が深い哲学的思考の持ち主であることが分かる。中でも一番、心打たれるのが表題作の【どれくらいの愛情】である。爽やかな読後感。今、恋人がいる人をその人を抱きしめたくなる。恋人がいない人は恋がしたくなる。そんな作品です。

  • 前回読んだ「心に龍をちりばめて」に続き恋愛小説になる。

    そんなに短くない話4作の短編集。

    どの作品にも共感というか心に響く言葉があり、すごく良い作品だと思う。

    この作品は数年前の直木賞の候補作でもあるらしい、結果的には昨年「ほかならぬ人へ」で142回直木賞を受賞している。

    特に印象に残ったのが

    「自分が幸せになるための結婚は失敗して、相手を幸せにする結婚をすべし。」的な言葉。

    お互いがそう思っていたら・・・

    作者の出身地でもある福岡・博多が扱った作品が多く、すごく魅力を感じて、また行きたくなった。

  • 4編からなる短編集
    ハワイ旅行中に読了
    長い物語をじっくりと編み上げ、最後に大きな感動を得られる作者なだけに、それに比べてあまり短編のうまさは感じられず。
    最後の、そしてタイトルロールでもある「どれくらいの愛情」は余韻が残る

  • 長い。しかし、読み応えがある。
    しんしんとしみいるような小説たちです。
    特に、表題作は力作だと思います。

    白石一文は、仕事と生きることの関係について、模索しながらも深い考察を行っていると思う。

  • 直木賞受賞作品「ほかならぬ人へ」を読みたいと思っているのだけど(というか確か買ったような気がするのだけど、、どこいった?)、なんかこの本のアンサーブックみたいだという情報をどこかで見た気がして、まずは読んでみた本。
    ・・・しかし、今調べてみたらそんな情報どこにもない。。。幻?

    短編集なので色々入っているけど、やはり表題作が一番長くて読み応えがあって、残るものもあった。
    博多弁の会話はイキイキとしているし、描かれている博多の街の描写も好き。
    相変わらずの博多と病気ネタだけど^^;久々に読み終わった後に「満足!」と思えた作品。

  • 不倫、不倫、不倫、、、
    今読みたい本ではなかった。

    ただ、表題作はおもしろく、いろいろ考えさせられた。

    結局、時間というものが、人生の各場面でのひとつひとつの選択というものを、後付け的に合理的なものと変えていくのかなと思った。
    変えていく、もしくは納得させるというか、
    うがった見方をすれば、それが最良の選択であったと時間をかけて思い込むしかないというか、
    でも、一つの選択を後悔して引きずるよりは、なんとか自分を納得させる方が得策ではあると思う。

  • 静かで落ち着いて読める。ラストが気持ちよい。
    愛情のはなし。愛に浸かるよりも、さっとすくう感じ。

  • 短編集
    この人の文章に私はめっぽう弱い。
    ツボに入ると、そこがどこであろうとハラハラ涙が出てしまう。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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