- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167780036
感想・レビュー・書評
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Bushido steals the opponent's fighting ability and rules the battle.(武士道は、相手の戦闘能力を奪い、戦いを収める)
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2019#28
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『武士道シックスティーン』の続編である『武士道セブンティーン』は、早苗と香織の別れのシーンから始まる…。
今回は、前作以上に対比が素晴らしい。
“早苗と香織”、“東松と福岡南”、“静と動”、“剛と柔”、“武士道とスポーツ”
どの対比も一概にはどちらが良いとは言えないものに対するそれぞれの思いや悩みが非常に上手く表現されており共感出来る。
『武士道エイティーン』も楽しみである。 -
十七歳になった香織と早苗の一年間。
福岡と横浜に、離れ離れになってしまった二人。
お互いを思い合っているのに、素直に連絡をとって、わだかまりを解くことがなかなかできない。
これ、女の子同士の腹の探り合いっていうより、どこか不器用な十代の男女みたいで、ちょっぴり可笑しい。
早苗は転校した福岡南という高校で、これまでとは全くあり方の違う剣道に直面し、違和感を募らせていく。
それは、スポーツ主義であり、勝利第一主義。
それを体現するのが、黒岩怜奈。
全中で香織を破ったという、因縁の深い相手。
でも、この人や、危うく殉職しそうになってしまった香織の父の姿を通じて、香織だけでなく、早苗も武士道に基づく剣道を改めて志すようになる。
二人の成長が、とてもまぶしかった。
前作同様、二人のモノローグを交互に並べていく形式。
まったく個性の違う二人のヒロインなのに、部活とのかかわりに悩んだり、父親との関係が終盤にかけてクローズアップされたりと、緊密な構成を感じる。
ミステリー作家さんならではの構想力だなあ。 -
大傑作の続き。
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意外と言うべきか、あんまり嵌ってこないなぁ。何故だろうかと考えているのだが、どうも全体に漂うコスプレ的な感じに今一つのめり込めないからではないかと推察す。
青春ものの軽やかな疾走感に並走できないんですよね、読み進めていても。剣道という題材が悪いわけでもないと思うしなぁ。うーん、、、 -
福岡に引っ越して、剣道の強い高校に転入した早苗。
新しい環境で、東松高校とは違った剣道の練習方法や、試合の方針に戸惑っていた。
また、香織は東松高校で後輩の指導に精を出す。
が、元剣道仲間の清水が、同級生に絡まれているのを助けたことで、トラブルに巻き込まれてしまう。
早苗と香織、性格が全く違う二人が、それぞれの環境で悩み、迷いながらも剣道の道を極めていく。
「武士道とスポーツの違いとは何か?」が、今作の大きなテーマ。
久しぶりに会う二人が、変わらないところと変わったところをお互いに観察して、また自分の肥やしにしている関係が、とても清々しい素敵な関係だなと思う。 -
熱かった高校時代の部活を思い出す。
若い彼らが様々な困難や問題に真正面に向き合い、日々葛藤し成長していく姿がうらやましく思う。
前作では自身の武士道を極めることに必死だった香織が、友の事、誰かの事を思い動く姿が描かれている。早苗は転校し、なかなか慣れることのできない新しい環境に葛藤しながらも向き合い、自分の答えを見つけていく。
個々のキャラクターの描き方が丁寧で無理がない。次はエイティーン、彼らがどう成長し、友情を育んでいくか、目が離せない。 -
★★★☆☆