武士道セブンティーン (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167780036

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾「危険なビーナス」で「ページ数の最後の11%でやっと謎が明らかに!」と書いてからわずか1か月とちょっと、この作品では407ページ中の最後の5ページでまさかの結末にたどり着くので、こちらはなんと1.2%である(ミステリーやないから、意味がかなり違うけどね)。

    前作のラストで、福岡と横浜、別々の高校で剣道を続けることになったシリーズの主人公、西荻改め甲本早苗と磯山香織。2人はそれぞれの土地で、黒岩伶那、田原美緒という新たな同級生/後輩を得て、そして自らを客観視することによってもまた強くなる。大まかに言うと、前作では助けられる役回りが香織なのに対し、今作では早苗なのだ。「武士道シリーズ」というだけあって、今作では結構「武士道」の何たるかが語られる。

    さあ、その「最後5ページのドンデン返し」もあって、高校3年生になる2人の物語への期待は、いやでも深まるのだ。

  • 武士道とは何たるものなのか、早苗と香織のそれぞれの悩みが面白いし共感できる。お父さんかっこいい。

  • 香織と早苗がそれぞれ別の場所で互いを思いながら困難に立ち向かっていく姿に感動した。武道とスポーツの違い。武士道とはなんなのか。
    前作に続き、剣道の世界の深さを知れる作品。

  • 香織と早苗、離れていてもつながっていていい感じ。距離があっても、ずっと一緒にいなくても、相手に無理に合わせる必要のない、こういう関係っていいなと思う。続きも読みたい!

  • [過去記録]前作で完結という感じだったので、続編はそれなりに出来上がったんだなぁと言う感じ。「武士道」とはどんなものかというところはすごく納得して、印象に残りました。次作は盛りだくさんらしいので楽しみです。
    2011/5/25読了

  • 前作読んだらもう読まずにはいられないでしょう。
    二年生になった二人、早苗は家庭の事情により福岡へ引っ越し。その転校先の強豪福岡南の剣道部のスタイルに違和感を覚えます。
    1作目の香織の剣道に対する違和感とはまた違った違和感、そしてそれに早苗は悩むわけです。

    うん、こうして書いてみるとすごく稚拙な感じがするんだけど、実際はもっとこう…なんとももどかしくてちょっと読んでて辛くて、でも圧倒的に青春で、二人ともほんとに成長していて、もし私が将来娘や息子ができたら、こういう青春を思いっきりできるようなサポートはなんでもしてあげたい。別に剣道でもゲームでも何でもいい。

    最後に早苗が東松に戻らなかったのもすごいジンと来た。
    こう、理屈ではなくて、逃げというかなんというか、移っても別に間違いではない中で、意地と言ったらいいのかな、そういうものを信じて決断をしたのが心にすごく響いた。
    青春が詰まった彼女なりの武士道がそこにはあった。

    そう、理屈じゃないんだよな〰。

    速攻でエイティーン読みます。

  • 武士道というものに目覚めた前のストーリー
    そしてこの巻では、その武士道の実体にふたりの主人公が気づき体得する。
    武士道とは、争いを収めるためにある。

    武道と勝負至上主義のスポーツの違い、武道と暴力の違い、それらを描き、武士道を浮き彫りにしていくストーリーに、心洗われる。

  • お見事!!武士道2冊目も超楽しかった。香織と早苗の戦い方は全くの正反対ですが、武士道精神としては完全一致。2人のライバル関係は今後も継続してほしいですね。今回インパクトがあった登場人物は福岡南高校の吉野先生。福岡南高校がスポーツ剣道であることを早苗にあっさり認めたが、吉野先生がそれを良しとしているのか、真意は?最後、東松高校に戻ることを敢えて自ら拒否した早苗の武士道精神にあっぱれ。香織に対する最高の敬愛の表現でした。香織は日焼けして真っ黒のイメージでしたが、白い餅肌とは今回衝撃でした!次も読みます。

  •  数年ぶりの再読。感想は前作と同様文句なしの青春小説。
     ヒロインの成長する様子を、自分の子供のようにハラハラワクワクしながら一気読み。

  • 香織ちゃん成長してるーーーーーー
    ちゃんと色んなことを受け入れられる人になってるよー
    香織にも早苗にも、導いてくれる人がいる、答えを教えてしまうのではなく、よく考えてごらん、って導いてくれる人。これがなかなか絶妙で。

    まだこの2人の成長を見られるなんて嬉しいなあ。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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