発達障害当事者研究―ゆっくりていねいにつながりたい (シリーズ ケアをひらく)
- 医学書院 (2008年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784260007252
作品紹介・あらすじ
「過剰」の苦しみは心ではなく身体に来る!外部からは「感覚過敏」「こだわりが強い」としか見えない世界の豊かさを、アスペルガー症候群当事者が、脳性まひの共著者とフリーズしながら探る画期的研究。
感想・レビュー・書評
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自閉症、脳性麻痺の当事者二人の共著。診断基準による症状の特徴ではなく、個別の特徴を健常者に伝わるように説明されていた。あー、大変。毎日生きていくことが大変だと思った。頭が痛い、胃腸に違和感がある、疲れて動けない、、、その感覚が自分で理解し難く対処もできない。圧倒的に量が多い。周りの人間はそんな人たちにどう接すればいいのか。そこはあまり書かれていなかった。
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アスペルガーの当事者である綾屋さんが、自分の内面を学問的に分析しようと試みたものである。
体の内側の声や、他者と自己の像のあいまいさなど、当事者であれば、「このパニックの感覚は分かる」という思いを抱くであろうが、そうでない人にとっては、少し読みづらいかもしれない。
確かに、私たちは腹が減っても、何を食べようかという選択肢で迷ってしまい、何もできないままになってしまうことがある。
脳性麻痺の熊谷さんのトイレの感覚の話もあり、「どういう感覚なのか」ということに内面側に目を向けることができるかもしれない。
本書が、障碍者の内面やコミュニケーションの中における働きの中身を知り、定型発達者との掛け橋にできるようになればいいと思う材料である。 -
すごく読みやすく、すごく分かりやすく、面白い!
買い物で選びきれずに頭がグルグルしたりとか、人の言葉を聞いていても時々意味が頭に入ってこなくなる感じとか、すごい分かる。しかし、これが四六時中続く障害というのは大変だろうなと実感。 -
今年の論文で使用
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重松先生おすすめ。当事者が書いた本。
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『発達障害当事者研究』
〈したい性〉が立ち上がらない、迫り来るアフォーダンス、「行動のまとめ上げ」の困難など、当事者としての体験が的確に言語化され、外部からは見ることのできない個別的世界を知る。
脳の多様性を知り、人々が多様なままつながれるように想像力を働かせたい。
#読了 #君羅文庫 -
おもしろかった。
ふわっとしてるけども発達障害やアスペルガーの人の感じている世界が感じられた気がする。
どんな人でも「生きづらいな」「なんか世界と歩調が合わないな」と思うときはあると思ってて、
そんなときでも、こんなふうに相手に伝えたらいいのか、とか、自分に合うツールをカスタマイズしていったらいいんだな、とかに気づけた。
最後に少しあったみたいな、人間関係でどう対処していったのか、という話をもう少し聞いてみたかった。どちらかというと教科書というか独白のような感じ。漫然としているので自分なりにまとめあげるのが求められる。そこもまたリアリティがある。
シュトコーのネーミングセンスがよくて笑う。 -
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