猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
4.22
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本棚登録 : 9156
感想 : 620
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299005304

感想・レビュー・書評

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  • 小さな神社で猫に「お告げ」の書かれたタラヨウの葉をもらう、悩める人たちの短編集。

    どこにでも居そうで、少し周りとすれ違っててうまくいってない老若男女たちがタラヨウの葉の言葉を解釈して道をひらいていくので、毎話優しい気持ちになれる1冊。

    切手を貼れば配達してもらえる(らしい)タラヨウの葉、見てみたいなーと思って調べたら、どこかで見たことある葉っぱで意外と身近な存在なんだと思った笑

  • 3/17
    最近読んだ中で1番充実感がある本だった。
    特に「チケット」というお話で使われていた言葉がとても心に響いた、当たり前だけど鋭い肝心な指摘。
    私にとって大切な本になったのは間違いない。
    これからも読み返すだろうな(^^)

  • 青山美智子さんは、横浜市在住で47歳で作家デビュー。

    『木曜日にはココアを』がとても心地良い本で
    読んでいると、その文章が心にするりと入って
    そこであったかくなっていく。
    そんな優しい感じを味わいました。

    『猫のお告げは樹の下で』は
    必要な人の所に、必要なお告げーコトバーを
    猫のミクジが届けてくれる
    とても不思議で、とても素敵な本でした。

    やっぱり言葉があたたかく、心に響きます。
    素敵なフレーズがたくさんありました。
    その一部を。


    何かの答えを出すのは素晴らしいことです。
    でも、そこにたどりつくまで迷いながら歩く日々の方こそ
    人生と呼ぶんじゃないかと…

    僕はずっと、どこへ行けばいいのかわからないって思ってた。
    何を選べばいいのか、何を決めればいいのか。
    先にある終着点だけを探していた。
    でも、それよりも前にもっとわかっていないことがあった。
    まず知るべきは、目的地じゃない。
    現在地だったんだ。


    『猫のー』にちょこっと登場する人物がいます。
    あー、『木曜日ー』のあの人~!
    と、気が付いたら、より楽しい。


    この本もミニチュア作家・田中達也さんがカバーを手掛けています。

  • 青山さん3冊目

    期待を裏切らない面白さ。
    心が温かくなる読後感、7つの短話での構成だけど、それぞれの登場人物が(脇役?さえも)この人がここで!というところで別話でもチラリと登場したり関わってくる演出が相変わらずニクい。
    作者の作品の、図書館〜や、木曜日〜に出てくる登場人物もいたりして、つなげるのが本当に上手いなぁと思う。
    巻末の「ここだけの話」でますますほっこり。

    まだ読んでいない他の本も近いうちに読破したい!

  • タラヨウの樹の下に現れる、お尻に星のマークがついた猫ミクジが葉っぱに書いた七つのお告げの物語。
    「木曜日にはココアを」に続きこの本もやさしい、ほっこり本でした。
    カバーのデザインもほっこり感がいいですね。
    印象に残った文章
    ⒈ こういう景色を見せてくれるんだよね、西向きは
    ⒉ すべては、今からです
    ⒊ その瞬間、ぼーんと、はじけるようなひらめきが訪れた

  • 一人では解決できない壁が立ちはだかったとき、このお告げが救いとなり成長となるんだと思った。
    単純に解決するのではなく、きっかけをもらい、助言を受けて、最後は自分で考え行動することが重要だってことに気付かされた。

  • 327ページ
    1300円
    7月27日〜7月28日

    ふと立ちよった神社でお尻に星のマークがついた猫、ミクジからその人にしか見えない文字が書かれたタラヨウの葉を授かる人々。宮司さんは『そのお告げを大事にした方が良い』と言う。失恋のショックから立ち直れないミハル、中学生の娘と仲良くなりたい父親、なりたいものがわからない就活生、家族をないがしろにしたと後悔する頑固おやじ、転校先でクラスに馴染めない男の子、20年来の夢を諦めるべきか迷う主婦、自分のしたいことに臆病になった占い師。なんでもない言葉をきっかけに、思い悩む人たちの世界がガラッと変わっていく。猫のお告げが導く、7つのやさしい物語。

    短編集でとても読みやすい。猫は一瞬しか出てこないのだけれど、樹の周りをダッシュする様子や笑いかける様子、返事をする様などがうまく描かれており、想像するのが楽しかった。物語も一つ一つが心暖まるもので、ほんわかした気持ちになる。

  • 猫のミクジと悩める人々の7つの物語。読み終わる度に気持ちがポカポカしてくる青山さんの文章と表紙のミニチュアに癒されます。いつもバックに入れておきたくなる本。

    ニシムキ:時子さんの西向きを選んだ理由が素敵だった。「誰かを好きになるって好きな人が自分に混ざるってこと」って表現も素敵。
    ポイント:龍三さんのカードの星の意味、すごくいい考え方だなと思った。
    マンナカ:姫野先生みたいな保健室の先生いいな。和也くんの成長にはなんだか嬉しくなった。「自分が本当に思うことが真ん中」小学生のうちに気付けた和也くんはすごい。

  • ぽろっと涙が出そうになる
    そんな温かいお話ばかりでした

    タラヨウの葉でお手紙出してみたい!!!!!!
    風情がありすぎる!!!

    もしかして、青山美智子さんの本は同じ時系列の中で描かれている??輝也パパの奥さんが主人公のお話もあったような気がする

    "私を幸せにしてくれない出来事なんて、覚えている価値もない"
    読み始めてわずか何ページかでズードンと来た言葉
    過去に囚われて、過去を引きずって感傷的な気持ちに浸るのはもうやめようと思った

  • ミクジ(猫)の葉っぱの『お告げ』が、導く7つのやさしい物語+宮司さんから聞くその後の話。
    とにかくじんわり心温かくなるお話で、優しく気付きを与えてくれた1冊だった。癒された~
    ミクジに会ってみたいな。そしてタラヨウの樹と球体の花見てみたくなった。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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