猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 9155
感想 : 620
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299005304

感想・レビュー・書評

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  • 優しい世界。自分は役に立たない。自分はダメだとラベリングすることによって塞ぎ込み自分の可能性を奪う。他者からも同じように見られるように自分から仕向けてしまう(無意識だけど)そこから思い込みを解き放つことによって広がっていく話はよくある話で気をつけなきゃなと思った。

    世界は外側にもあるけど内側にもあり受け止め方で世界が変わる。

  • やっぱり青山さんの作品は大好きだなぁ♡

    感情の表現や描写がいつも私を惹き付ける。
    ずっと読んでいたくなる心地良さ。
    なにか大切なことに気付かせてくれるというか、温かい気持ちになれる。

    この作品は連続短編集。猫のミクジからお告げをいただけた人達のお話。
    7人の人々のそれぞれの立場での気持ちや、生活が描かれている。
    青山さんの作品で面白いと思うのは、短編でありながらこの作品に登場する人達が他のストーリーのどこかにいるというところ。
    どこかで繋がっていたり。それを探すのも私の楽しみになっていたりする♪

    青山作品には、素晴らしい名台詞もたくさん(☆∀☆)キラーン!
    本当に素敵な作品でした。

  • 青山先生の本は、疲れている心にそっと寄り添ってくれる優しい文章が並んでいる。
    仕事や人間関係で嫌なことがあった時、上手くいかない時、どう進んでいいかわからない時、手に取ってみてほしい作品だと思った。

    私は人を羨ましがったり、自分にはできないからと決めつけてしまうところがあり、少し疲れてしまうところがある。そんな私にはこの短編の「ポイント」という話がとても心に残った。

    しばらくしてもう一度読んでみて、すこし違った目線で見られるようになったらいいなと思う。

  • これも素敵な作品。
    [三枚目]ポイントの章では、私がギターを習っていることもあり、かなり親近感があった。のほほーんと時を過ごしている学生は就活してても印象に残りにくい。嘘言ってるなぁとかも採用担当はわかるしね。この章は何だかぐっと来るものがあって、老眼鏡に涙が落ちた。

  • さまざまに悩みを持ち合わせた人たち、一人ひとりの人生の中で起きた現実とも思わせるような実際に同じような立場の人間がいる視点から描かれているストーリーが面白い。
    私自身もこの作品の中の「ポイント」「マンナカ」「スペース」にすごく共感して、涙を流すことも多々あった。
    一つ一つのストーリーの中にある温かみある言葉の数々に感動せずにはいられなかった。
    何度も涙が流れてきてしまうものだから、人前で読むにはちょっと勇気がいるような…。
    だけどプレゼント等で送る本としては最高な作品だと思った。
    この本の中に出てくる"ミクジ"という猫や神社の温かいキャラクターの宮司さん。
    こんな神社が身近にあったらいいなと思わせてくれる本だった。
    また、考え方の新しい視点を持つことができた。
    今後の仕事の参考にしていこうと思う。

  • ふと立ち寄った神社で猫の『ミクジ』からお告げをもらった人たち。
    それぞれが悩みを持ち過ごしていたが、お告げを意識することで自分の心持ちが変わり前へ進んでいく物語。
    読んでいてとても心が暖かくなる話だった。
    短編なので読みやすく、また登場人物が次の話で脇役として出てきたりするのがよかった。

  •  それぞれの人が受け取ったワードがその人の大切な事につながる。お告げのワードからはどんな展開になるのか想像もつかないが、読んでいくうちに「なるほど、そういうことか!」と分かるのが楽しい。

     いずれのお話も最後に皆前向きに明るくなりほんわかする。青山さんの「お探し物は図書室まで」と同様、このお話でも受け取る側がきちんとその意味を考え意味づけて、自分の道を見つけている。猫のミクジは影でこっそりそれを見守っている感じがいいなと思った。

  • 「一期一会」という言葉を大切にしていこう、と思える1冊でした。
    お気に入りは「チケット」と「マンナカ」です。

  • すごく優しい連作短編集だった。
    一人称視点で読みやすく、ふと迷った時に背中を推してくれるお話ばかりで、心が温かくなった。
    お告げをくれるのはミクジだけど、その意味を気づかせてくれるのは周りの人たちなのがいい。
    娘と仲良くなりたいパパの話、頑固者のおじいちゃんの話、周りに馴染めない転校生の話は特に好きで、思わず涙…。
    神社を中心に7人の主人公たちがすれ違うように生きているのも、発見の連続で良かった。
    何より、神社の宮司さんが優しくて温かくていいキャラ。この宮司さんが仕えてるからミクジはこの神社を選んだのかと思うほど。ミクジにも会いたいけど、この宮司さんに会ってみたい。
    宮司さん目線のエピローグ「ここだけの話」もすごく良かった。意外な伏線に気づいてほっこりしたり。
    タラヨウの木というものを知らなかったのだけど、実物を見てみたいなぁ。

  • 神様が入るスペースを私も持ちたい。
    何も決まってない。
    大丈夫だ、って思える。何の根拠で?って不思議と疑う心が萎んでいく。多分大丈夫。たとえ道を間違えても、きっと他の道があるんだなって教えてくれてるということなのかも。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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