猫のお告げは樹の下で (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 9039
感想 : 609
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299005304

感想・レビュー・書評

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  • 癒される~。決めつけ、思い込みのブロック、ありすぎる。呪文「何も決まっていない」を自分に言い聞かせよう。この人の本は前向きな気持ちにさせてくれる。私だからできることを見つけたい。
    心に残ったのは宮司さんの言葉『そこにたどりつくまで迷いながら歩く日々のほうこそを人生と呼ぶ』

  • 私もミクジに会いたい。今の私にはどんなお告げをくれるのだろう?

  • 神社にふらりと現れて、お告げの葉っぱを落としていく猫。そこだけ見るとファンタジーのようだけれど、連作短編のそれぞれの主人公は、しっかりとその人生を生きていて、その人自身の力や周囲の人のやさしさで困難を乗り越えていく。個人的には二枚目の「チケット」が好きな話で、四枚目の「タネマキ」にグッときた。
    朝ドラ「ひよっこ」のオープニングも手掛けた田中達也さんによるカバー表紙も素敵。

  • 日常の中の、ささやかながらも大切な事に気づかされる。
    やっぱり青山さんの作品は心があたたかくなるなぁ。

    ミクジに会ってみたい。

    個人的には、「タネマキ」のお話がお気に入りです。

  • 「たとえば雨は雨ですよね。人間は雨を悪いお天気みたいに言いますが、天気に吉凶も幸不幸もない。ただ雨は降る。わたしは雨を降らせることもやませることもできないけど、こうして木下さんをお茶に誘う口実にすることはできます」


    神社にふらっと訪れる不思議な猫“ミクジ”からタラヨウの木に刻まれているお告げをもらった7人の心あたたまる短編集。

    ファンタジーではあるものの、登場人物たちのモヤモヤがリアルで思わず共感してしまった。
    著者は口に出すほどでもないけれど、小骨が刺さっているようなモヤモヤを言語化するのが上手い。

    最初は意味の分からないお告げにしっかりと意味を持たせ、前向きにモヤモヤを晴らしていくので読んでいてすっきりとする。

    特にお気に入りは【マンナカ】
    自分の中にあるマンナカ(自分が自分であるために譲れないことや、好きなこと)を大切にしたいと思った。

    また、心にスペースを作っていれば神様が入る場所ができるというのも興味深かった。

    新生活に読みたくなる心あたたまる一冊だ。


    こんな人におすすめ .ᐟ.ᐟ
    ・新生活を迎える人
    ・心あたたまる話が好きな人
    ・猫が好きな人
    ・夏目友人帳が好きな人
    ・前向きになる話が好きな人

  • 連作短編集より印象に強く残ったエピソード。どの話も面白かったけど、特に好きな話より。

    スペース
    妙齢の女性が新たに再スタートを目指すお話。
    自分で何でも決めつけず、何にも決まっていないと上書きする。という宮司さんのアドバイス。
    すべては今からです。

    人に歴史あり。嫌なことを言う人がいても、その人は誰かの優しい人かもしれない。自分も視点を狭めず想像力を膨らませなければ。

    チケット
    娘とコミニュケーションが取れず悩む父親。自分には娘は居ませんが同年代の話として興味深く感じられました。
    またコンサートの出来事では会場あるあるとして、トロッコが近づいてきたらそうなりますよね、気持ちがよくわかります。

    最後に宮司さんからその後のみんながどうなったかを語られたところも、スッキリして良い読後感となりました。

  • ただいま神様当番 以来2作品目ですが
    これもまた ほっこりする 暖かい話が詰まってて 優しい気持ちになれました。

    一言のお告げ(アドバイス)で自分や周りを見つめ直す事で 今まで違う『幸せに続く道』が沢山あるんだ。って事に気付かされます。

    いろんな事を諦めるたり 他人のせぃにしがちな 自分を見つめ直し一歩 踏み出す。

    難しくケド……やってみょう。


    明るく 前向きになれる作品でした。

  • お尻に白い星のマークがある猫のミクジが神社で葉っぱのお告げをくれるなんて、なんてミステリアスで素敵なシチュエーション。
    どれだけ自分に枠があるのか、
    自分のことも、周りの人のこともこういう人だと決めつけてしまってることで、どれだけ今ある幸せに気づけてないのか、気づかせてくれる。
    見方が変われば世界は変わる。

  • ずっと読みたかった本。
    星のマークがついた猫ミクジの葉っぱのお告げに導かれて、1人1人の世界がガラッと変わっていくのがとてもいい。
    優しい気持ちになる7つの短編集。
    私も、ミクジに会いたくなりました。
    読んで良かったです。

  • 青山美智子さんの本に最近はまってます。
    1話読み終わるごとに感動して、新しい価値観を見つけて、余韻にひたらせられます。
    理想通りにいかないことばかりだけど、それは何かが少し欠けてるってことでそれに気づくのが大切。
    それを手助けしてくれるミクジ。
    この本がそのミクジのような存在になってくれました。
    特にポイントやスペースにそういう考え方があったのか、と感銘を受けました。
    少し背中を押してくれたと思います。

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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