おわかれはモーツァルト

著者 :
  • 宝島社
3.54
  • (45)
  • (163)
  • (175)
  • (29)
  • (1)
本棚登録 : 1506
感想 : 162
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299016348

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ミステリーというには、あっさりしている感じだけど、音楽小説としてはとても楽しめた。
    脳内でずっとモーツァルトのピアノが流れていた。

  • 岬洋介の音楽ミステリ第7弾。
    前作 合唱から少し時間が経った世界の話。
    音楽の神様に愛された全盲のピアニスト榊場隆平がコンサートツアーが幕開ける大事な時に、害悪としかいえない記者寺下に粘着される。
    そして寺下が隆平の練習室で死んでいた―

    文章から音楽が溢れ出すような表現力が凄まじい。ミステリ要素は少なかったけど満足。
    面白かった。

  • 岬洋介シリーズ。

    今回は、先のショパンコンクール(「いつまでもショパン」)で、2位を受賞した全盲のピアニスト・榊場隆平が事件に巻き込まれる。

    このシリーズはとにかくピアノの描写が秀逸。全然ピアノに詳しくもないし、クラシックもほとんど聞かないけど、演奏シーンの臨場感が文章から見事に伝わってくる。たぶん他の作家さんが描くと読み飛ばしそうなんだけど、中山七里作品だとむしろ読むのが楽しみ。更に、今回は榊場と岬との協奏場面もある。これがまた良き。榊場に対する岬のフォローも爽やかで、心地よかった。

    ミステリの方は、所々感じた違和感がやっぱりっていう結末だった。トリックも予想通り。ミステリとしてはさほど難しいものではなかったが、読後感はとても良く、満足な読み物となりました。
    何気に犬養警部補とか、御子柴弁護士(名前だけ)が出てくるのも嬉しい。

  • いつか岬先生のピアノをききに行きたい。クラシック音楽は詳しくないけれど、すっかり彼に引きつけられてしまいました。彼のさびしさ、優しさ。これからも、真摯に音楽に向き合っていけるよう、願っています。
    盲目の彼には、今後の作品でも活躍して欲しい。
    #夏の読書感想文

  • 岬洋介が出てきた後はいわゆる痛快時代劇と同じだな、と思った。
    名前だけだけど「あの人」も出てきて、まさか、もしや…と、期待してしまい、変にドキドキしてしまった。

  • あの男の登場が待ち遠しかったです。

  • 安定の岬洋介シリーズ(^^)

    全盲のピアニスト榊場に掛けられた殺人容疑を晴らすために駆けつけた岬。

    岬は岬で、『合唱』の際に海外のコンサートぶっちぎってきたことで大変な時期だったのかな、と思うけど、それでも飄々と現れ、力を貸してくれる。
    それだけだと本当にただの好青年だけど、その背景には音楽に対する、そして自分と同じように音楽を愛する者への尊敬や慈しみがあってこその行動なんですよね。

    そのことを深く感じた本作でした。

    弁護士御子柴も名前だけは出てきて、岬が本当に信頼してるんだな、っていうのが伝わってきたし、犬養も結局岬の良いように(笑)捜査に協力してくれました。

    岬洋介恐るべし。
    本作もとても楽しませていただきました!

  • うーん、これってどうなんだろう。
    完全に佐山河内氏の騒動を前提にしてるけど。そういえば『能面検事』では森友問題をベースにしたりしてる。あまり好みじゃない。
    それにしてもモーツァルトを形容するとき「神様の意志がモーツァルトを依代に語られる」みたいになっちゃうのはどうしてなんだろう。もちろんモーツァルトの音楽が素晴らしいからなんだけど。ちょっと何だかなぁ。

  • 岬洋介シリーズ最新作。
    前作で帰国した岬洋介が榊場隆平と6年ぶりの再会を果たします。

    今回は盲目のピアニスト榊場を中心とした物語で、彼を支えるチームの関係性や心理描写、何よりこのシリーズの特徴である演奏描写の巧さを十分に味わえました。

    前作はオールキャストで少し違う感じだったけれど、音楽ミステリーに戻ったような気がしました。
    しかし岬さんの登場がびっくりするほど遅かった…
    またもや大ピンチのときに、ようやく!という感じです。
    時間がない中、人脈を使って解決していく訳なので、またもや知ってる人たちが登場(笑)

    ミステリー部分は薄めですが、ピアニスト二人の信頼関係に感動したし演奏シーンも楽しめました。

  • 安定の岬シリーズ。今回はモーツアルトを楽しめました。榊場さんとの再演が嬉しいところ。もう一回「ショパン」読みたくなっちゃうなぁ。
    2022/4/9読了

全162件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中山七里の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×