おわかれはモーツァルト

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299016348

感想・レビュー・書評

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  • ショパン・コンクールの入賞者である盲目のピアニスト・榊場。彼に難癖をつけつきまとう悪質なフリーライターが殺害された。しかしその殺害方法は、通常の人間に実行できるものではなく、榊場に容疑がかかることに。そして彼の危機に駆け付けたのはもちろんあの人。音楽の魅力がたっぷりのミステリです。
    ミステリとしてはシンプルかな。とはいえすべてを見抜けたわけではありませんが。榊場と彼の周りにいる人たちの結束があまりに強くて、彼らの中の誰かが犯人なら嫌だなあ、真相知りたくないなあ、と思いながら読みました。そもそもこれほどに同情できない被害者は珍しいですし。そりゃ殺されるわ、と思わざるを得ません。
    ミステリとしての面白さもあるけれど、それ以上に榊場の音楽を巡る物語が素晴らしい。音楽小説といってもいいかも。文章から音が聴こえてくるような心地すらしました。音楽に魅せられた人たちの物語も印象的。これだけのめりこみ愛せるものがある人は幸せです。そして彼の音楽を耳にすることができる人たちも幸せを享受できるのだろうな。クラシックにはそれほど興味がないのですが、それでもこれは聴いてみたいと感じました。

  • ミステリーというかピアノの音が聴こえてきそうな本。
    岬先生の登場からかっこいい。

  • 安定の岬洋介シリーズ。最後の10ページであっという間に解決。

  •  盲目のピアニスト・榊場に因縁を付けたライターが、自宅の練習室で銃殺された。榊場はあのショパンコンクールで知り合った岬洋介に助けを求め…

     以前全聾の作曲家と偽り人気を博していたが、実はゴーストライターで健常者だったと音楽界を追放された人を引き合いに、榊場に難癖を付けてくる寺下。その寺下が殺されて、岬の出番を心待ち読み進め、出た時は歓喜しました。犬養や御子柴の名前が出て、又法廷になるのかとヒヤヒヤでしたが、間一髪で真犯人が解ってホッとしました。意外な犯人なのもビックリでした。

     榊場と岬のコンチェルトも素晴らしく、また実現して欲しいです。

  • 早く登場して欲しかった~ 岬君が絡み始めて話が動き出したもんね!まあ、解決編なんだし当たり前だけど笑 今回は犬飼さん登場で個人的に盛り上がった。

  • 岬洋介シリーズ。

    盲目のピアニスト榊場隆平が殺人事件に巻き込まれた話。

  • 世界的なコンクールで入賞し、これから本格的にプロのピアニストとして進むはずであった榊場隆平。
    そこに野蛮なフリーライターが現れ、不穏な空気に。
    しかしそのライターの死体が隆平の練習室で発見される。
    彼がなかなか現れずヤキモキしました。
    その後読んでる私が救われる気分になれるのは、何故なんでしょう。
    お馴染みの名前もあり、わくわくが止まりませんでした。

  • あのショパンコンクールから6年。
    事件にも精神的にも追い詰められた盲目のピアニストを、友人だからと助けに来る岬洋介。
    ほんとに胸糞悪くなるひどい事件だけど、やっぱり彼の倫理観が爽やかで気持ちいい。
    そしてなにより音楽表現が素晴らしい。奇跡のアンコールの協奏曲、聴いてみたくなります。
    そして次はガーシュインですか。楽しみです!

  • 安定の岬洋介シリーズ。

    ショパンコンクールで競った全盲のピアニスト 榊場隆平が主役ですが、最後のおいしいところは岬さんが全部持って行ってしまった感じです。
    名探偵登場は最後の最後で、麻生班の彼にも協力してもらってあっさり解決ということで、ミステリー的などんでん返しは無しです。
    犯人も想定内でした。
    ただ、モーツァルトということで、「トルコ行進曲」はすぐ頭の中で曲が流れたけど、ピアノ協奏曲20番、21番、23番はよく知りませんでした。
    次回作予告から舞台はアメリカと思ってよいのかな、だとするとあのアメリカのピアニストが関係するのか、期待します。

  • 岬洋介ファンです!
    このシリーズドラマ化してくれないかな…
    岬先生は横浜流星がいいなぁ♫

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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