サマーレスキュー ~天空の診療所~ (河出文庫 は 13-5)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411583

感想・レビュー・書評

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  • 命の大切さ。仕事の本質。
    過酷な場所にいるからこそ
    見えてくるものかもしれません。

  • 「秦建日子」の『サマーレスキュー ~天空の診療所~ 』を読みました。

    『ダーティ・ママ!』、『インシデント 悪女たちのメス』に続いて「秦建日子」作品です。

    -----story-------------
    北アルプスに夏だけ開設される山の診療所。
    四十年前に開設された、その小さな診療所を舞台に「医療とは」「命とは」という問いに悩み、成長してゆく若き医師やナースたちの姿を描く。
    文庫書き下ろし。
    -----------------------

    北アルプス中央に聳える稜ヶ岳と鷹羽岳の鞍部に建つ稜ヶ岳山荘… そのこじんまりとした山荘の片隅に夏だけ開設される稜ヶ岳山荘診療所での医師やナースたちの活動を描いた作品、、、

    診療所が開設された1972(昭和47)年から物語は始まり、20年後の1992(平成4)年、さらに20年後の2012(平成24)年の三つの章から構成されています。

    ■第一章 1972(昭和47)年
    稜ヶ岳山荘の従業員「小山雄一」は山で亡くなる人を一人でも減らしたいと考え、山荘の診療所開設に奔走し、東京で心当たりの医師たちに依頼をするが、協力してくれる医師はいなかった。
    その帰路、「小山」は、全くの素人の登山者を遭難寸前のところで助けて山小屋に連れ帰った。
    彼は「花村孝夫」という医師で、「小山」に恩返ししたいと、一年後の夏、山荘に医師としてやってくる… その後、自分たちの手だけによる山荘の診療所を開設した。

    ■第二章 1992(平成4)年
    大学病院で担当教授の指導に納得行かずに、鬱々と仕事をしていた若き医師「倉木泰典」は、同期の親友医師「沢口哲夫」に、自分の担当教授「花村」を紹介され、稜ヶ岳山荘診療所に勤めることになった。
    看護師の「平原あかり」と診療所で活動しはじめるが、自分の山を知らない診療が大きな事故に結びつく… 「倉木」は責任を感じ、自ら滑落して重症を負った女性を助け出し、暗い診療所の中で夕陽の明かりを使い縫合を行い手術を成功させる。

    ■第三章 2012(平成24)年
    稜ヶ岳山荘の主人となった「小山」の姪「遥」は、山荘に向かう途中で、「倉木」から山荘の診療所の臨時医師を頼まれて、水も十分に持たずに登山している「速水圭吾」と出会う… 「遥」は、「速水」に向かって「もう立派な遭難者」だと注意し、一緒に診療所に向かう。
    「速水圭吾」は、大学病院で心臓外科の若いエースと言われていた医師だが、翌日に起こった滑落で左下腿骨を開放骨折した男性と、肺水腫で苦しむ女性の、二人の診療に対して、どちらを優先して搬送するか決断できず、「倉木」に判断を委ねる。
    肺水腫の女性を先に搬送した後、医者としての自分の役割に気付き、徹夜で男性の止血をする。


    とても読みやすくて、面白かったので、一日で読み終えたのですが、、、

    あまり感動がなかったんですよね… なんだろうなぁ。

  • いやぁ、最初から泣きそうになるとは思いませんでしたよ。マヂで。

    でも、なぜだか、個々のエピソードを読んていると、うっかり泣いてしまいそうな自分がいます。

    ドキュメンタリーではなく小説なので、一応、フィクションではあるんでしょうけど、事実を下にした内容なので、真に迫ってくるからでしょうね。

  • 山の診療所の成り立ちと今。みたいな話ですね。

    成り立ちの話をじっくり読みたかった。

  • 山で亡くなった兄を思いながら読んだ。こういう医者の生き方もあるのか・・と思った。

  • 2018/05/11了

  • 実話をもとにしたテレビドラマのノベライズ。

  • This book got me thinking about life and death. And the doctors feelings. I used to think that death is the farthest thing related to me. But it's not. We can only do what we have in front of us and make the best of it.

  • 移動中にあっというまに読める薄さ。
    ドラマはタイトルだけ知っていて見てませんが(ドラマのノベライズなんですね…最初原作なのかと思ってました)、テーマは面白かったです。もう少し読み進めたい気がしたんだけど、長編にすると重すぎるのかな。
    主人公が三代にわたって変わっていくスタイルも個人的には好きでした。

  • 秦建日子(はたたけひこ)さんの「サマーレスキュー・天空の診療所」、2012.7.20発行を読みました。いい本でした。涙腺がゆるみにゆるみました。-山には山の憂いあり 海には海の悲しみや♪ー伊藤久夫さん(歌手・故人)の「あざみの歌」です。百名山の20も登ってない私ですが、山の空気の美味しさ、おにぎりの美味しさ、そして天候急変のこわさ・・・、体験しています。「山小屋に医者がいてくれたら・・・」2500mの稜ヶ岳山荘に登山者のための診療所を!天空で命を救う熱き・優しき人たち、お医者さん・看護師さんの物語です!

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著者プロフィール

1968年生まれ。小説家・脚本家・演出家・映画監督。2004年『推理小説』で小説家デビュー。同作はドラマ&映画化。著書に『And so this is Xmas』『女子大小路の名探偵』他多数。

「2023年 『Change the World』 で使われていた紹介文から引用しています。」

秦建日子の作品

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