サマーレスキュー ~天空の診療所~ (河出文庫 は 13-5)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411583

感想・レビュー・書評

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  • ドラマは見なかったけど、最近山登りに魅せられたら者として読まずにはいられなかった。

    自己責任という言葉を理解した上で山に登ったとしても、いろんな事はおこるんでしょうね。もし、トラブルに遭遇した山に診療所があったらラッキーなんでしょうね。

    都会でも救急車のたらい回しがたまに新聞紙上に乗ります。山だけではなく、都会でも必要なときに必要な処置を受けられない人達がいるという事実はしっかりと受け止めておかなければ。

  • 山の事故で失われる命を少しでも減らすために設立された夏の山小屋の診療所を、その設立から現在にいたるまでの何十年にわたって追った物語だ。
    本書はフィクションだが、実在のモデル・活動があるらしい。
    テレビドラマ化された作品のノベライズにあたるようだが、ドラマは未見。
    標高2500mの僻地では、市街地ではたいしたことのない怪我や病気が命取りになるということがよくわかった。
    個々の事例や事情をもっと突っ込んで書いたら相当深い内容になりそうだけれど、テレビドラマという形がそもそもあったことにもよるのか、全体としてさらりとした印象を受ける。

  • ドラマの脚本の書き下ろしなので仕方がないか。山の診療所が出来た経緯と、そこに携わる都会から来た医者と現地の人。山を甘く見てはいけないというのもその通りだし、いくら発展した現代医療をもってしても山では何が起こるかわからない。絶対無理だけど、大学病院での過程で山や過疎地、島嶼部での医療経験を積ませればいいと思った。
     医療ドラマだったので、観れば良かったかなとか思った。

  • TVドラマをベースにした書き下ろし。主にTVドラマ以前のストーりが描かれますが、特に著者らしい味わいもなく。ドラマの前に読んでたら、また印象が違ったのかもしれません。

  • サラッと読めた。
    ドラマは見ていませんでしたが、秦建日子さん、好きなので。
    3世代それぞれのエピソードは良かったんですが、もっと膨らんだのでは?という気もします。
    命の現場なのでそんな簡単なものじゃないかもしれないですが、扱うテーマが大きく普段知りえない事だけに、もっと深くても良かったかも、と思いました。

  • 翌月に結婚を控えた青年の死。
    ーここに、医者がいてくれたら…
    その思いから東京に向かい、山の診療所開設に奔走する小山。
    全く成果のないまま稜ケ岳山荘に戻る途中での一人の医師との出会い、それがはじまりだった。


    脚本をもとに書き下ろしたオリジナルストーリー。

    どのように診療所が開設されたのか、各世代の医師たちがどのように診療所を継続してきたのか。
    ドラマでは描かれなかったストーリーを知れて良かったです。

    ドラマ化に寄せての臼杵さんの言葉にありましたが、こうして知ることが「医師不足、看護師不足の現場に医療従事者を呼び戻す原動力」に結びつくといいですね。

  • ドラマの小説化か。道理で短い。遭難者の死亡を少しでも減らそうと山荘に医師常勤の診療所を設けようとする山男。来た医者は大学病院変り種らしい医局員。
    面白いのはこの変り種が何をどうしたか教授になって医局員を毎年送り込む。大学病院で診療マシンとなりつつある医者たちが、国境なき医師団の医師のイメージ並に逞しく、人間に戻っていくのが、実話を元にした話とはいえ真実なら素晴らしい。
    ちらっと、ツアー登山の弊害に触れている。診療所が忙しい大きな要因だろうからもっと突っ込んでくれても良かった。

  • 原作と思って読んだのに、ノベライズに近かった。

    モデルになった山岳医療に関わる医師の解説は
    読む価値があると思います。

  • ドラマの脚本をもとに書き下ろされたオリジナルストーリー。


    山の診療所にかかわった主な医師のストーリーを並べた、といったらいいのか。
    「小説」としては、「切って張った」印象。
    それぞれのストーリーを短編小説としてみても、ちょっと読み応えがなかったな。

    とはいえ、
    登山をする私にとっては、
    どれも、いつか自分の身に起こるかもしれない物語。
    けして他人事ではないお話であるだけに、真剣に読みました。

  • ドラマの第1話より手前のエピソードがメイン。ドラマのプロローグだと思って読むべき。完全に好きな俳優に肩入れした意見になるが、ドラマの方が、治療シーンの緊張感や感情の臨場感や風景の雄大さを感じられて格段に良い。やっぱり、私は先に映像を見ると、原作に良い感想をなかなか持てないみたいだ。(もしくは、今回の場合はキャストの影響が大きいのかも?)本書の話も感動的ではある。

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著者プロフィール

1968年生まれ。小説家・脚本家・演出家・映画監督。2004年『推理小説』で小説家デビュー。同作はドラマ&映画化。著書に『And so this is Xmas』『女子大小路の名探偵』他多数。

「2023年 『Change the World』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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