アリス殺人事件: 不思議の国のアリス ミステリーアンソロジー (河出文庫 あ 26-1)
- 河出書房新社 (2016年6月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309414553
感想・レビュー・書評
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面白かった!特に後ろ3作品が好き 頭の中をぐちゃぐちゃにされる
「言語と密室のコンポジション」
地の文が現実に作用する世界なんて小説でしか出来ない表現じゃない?そこが面白かった
アリス要素が薄いかなとも思ったんだけど、言葉遊びという点で繋がってるのかな
「不在のお茶会」
これが1番頭がこんがらがる、たけどものすごく面白い
「『私』とは何か」をテーマにして話しているから哲学的な話だけどそれが分かりやすい
皿に乗せられた私を見る私、の連続性から最後のオチの形、ずっと私もお茶会に参加している気になっていたけどいつの間にか、登場人物達を皿に乗せていたし、急にお茶会に引き戻されて作者の意図通りになってるのが面白い
こんな小説初めて読んだ!
「鏡迷宮」
しっかり謎解きで面白かった
1番アリスしてる話だから収拾つく?!って思ってたけどちゃんと着いたね
一見ごちゃごちゃだけどしっかり法則性がある話って面白い詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議の国、鏡の国のアリスにちなんだ事件
必ずしも殺人事件ではない -
アリスをテーマにした話で構成された短編集です。
個人的には、有栖川有栖のジャバウォッキーが読みやすくて好きでした。
後半の話になるにつれて、アリス本編を知らないと理解が難しかったり、内容そのものが抽象的なものとなっていき、人によって合う合わないがありそうだなぁと感じました。
もっと読解力をつけてからリベンジしたい作品です笑 -
※図書館
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有栖川有栖「ジャバウォッキー」、宮部みゆき「白い騎士は歌う」、篠田真由美「DYING MESSAGE <Y>」、柄刀一「言語と密室のコンポジション」、山口雅也「不在のお茶会」、北原尚彦「鏡迷宮」を収録。初出が1990年から2002年のものをなぜ2016年になってアンソロジーとして出したのか謎。有栖、宮部、篠田、山口は元々収録されていた短編集で読んだことがあった。
普通に考えるミステリ、犯罪(かもしれない事件を扱う)小説は、有栖、宮部、篠田くらい。柄刀も一応そうかも?? ミステリ作家が書けばみなミステリなのか? 柄刀作品がシリーズものになっているということにびっくり。 -
宮部みゆきさんの「白い騎士は笑う」が良かった。この姉妹のシリーズもっと読んでみたい。
アリス自体が謎話なせいで、モチーフにしてもかなりの異世界、不思議ワールドで混乱してしまう。 -
有栖川有栖「ジャバウォッキー」
火村シリーズ。有栖川と火村に「すごいことをやってやる」と電話。電話の言葉をもとに、彼を止める。
宮部みゆき「白い騎士は歌う」
元警察犬・マサの話。犬からの視点で事件を解いていて、マサが人間に必死にヒントを与えようとしているのが面白い。
篠田真由美「DYING MESSAGE≪Y≫」
演劇をしようとしている双子と、それを見ていた二人の男子の話。「Yの悲劇」も組み込んでいて面白い。実際こんな演劇を観てみたい。ただ、死んだことなどにはあまり説得されなかったのが少し残念。でも話としては好き。
柄刀一「言語と密室のコンポジション」
語られる言葉によって存在する世界。そこで亡くなった一人の女性と男性。言葉を使ったその真相とは…。
山口雅也「不在のお茶会」
帽子をかぶった植物学者と三月生まれの作家、眠そうな精神科医、そして不在の誰かのお茶会。不在の「アリス」は誰か。
北原尚彦「鏡迷宮」
演劇を上演中、アリスを演じていた主役女優は違和感を覚える。そして舞台上の穴から異世界へ誘われる。面白い。 -
ルイス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をテーマに、ミステリー作家6人が書いた6つの物語を収録したアンソロジー。
2018年4月18日読了。
アリスがテーマとあって、ちょっと不思議なお話が多く、ひとつを読み終わってから次を読むまでの切り替えが難しかったです。。。
久々に蓮見探偵事務所のマサに再会できたのは嬉しかったですね。 -
気に入った話と微妙な話が半々くらい。個人的には鏡迷宮が1番好き。