偏愛小説集 あなたを奪うの。 (河出文庫 く)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 445
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309415154

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな窪美澄さん目当てに買った小説集。
    窪さんの話は、介護されている老婆が、戦時中の刹那的な恋愛体験だけを心の糧にして生きてきて、自分を介護する孫を、女の幸せを知らないと憐れみ、自分の方が女としては幸せだと感じる、という話。
    年老いてもなお、女。
    窪美澄さん、千早茜さん以外は初めての作家さんだったけど、読んでて感じたのは、
    私は女だな、ってこと。
    自分の中の「女」をすごく感じた。
    男の人が読んだらどの女の人も嫌な女に感じるかも。

  • このタイトルじゃなかったほうがよかったなぁ。
    それぞれ短編はすごくよかったのに、タイトルがチープなのか残念。(別に略奪愛のアンソロジーではない)
    女が描く女の業というか欲というか、それはやはり男が描くよりずっと迫るものがあるのよね。
    こんな女を軽蔑すると思っている女にだって、こういう面はある。それをうまく隠すか殺すか、もしくは武器にするか。
    あー女ってめんどくさくて愉快な生き物だわ。

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。16年『やがて海へと届く』で野間文芸新人賞候補、17年『くちなし』で直木賞候補、19年『森があふれる』で織田作之助賞候補に。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『川のほとりで羽化するぼくら』『新しい星』『かんむり』など。

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