百頭女 (河出文庫 エ 1-1)

  • 河出書房新社
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309461472

感想・レビュー・書評

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  • あまり深読みせずに読了。再構築された意味性など感じる他にないのだから。

  • シュールリアリズムにおけるコラージュ作品だけの本。
    絵を見て感じて、文を読んで作者の印象を知る。
    考えても意味はないのよ。作者にしか解読はできないし、というか作者すら解読できないのかもしれない。
    だから、ただ見たままに感じればいい。
    批評や解釈なんぞはそれでご飯を食べている人に任せておけばいい。

    一日一回好きなページでおみくじ代わりに使っております。

  • 説明しろと言われたら非常に困る本だが(笑)、不思議とパラパラめくるだけでも惹きつけられる本。タロットカードのように、絵を読み解いていく感覚に近いだろうか。

  • 先日エルンスト展を見てからずっと気になっていたのをやっと購入。美術館でクロノロジーと共に見るエルンストは常に先を見据えた野心的なアーティストだったが、こうしてひとつのテーマに対しての連作を読んでみてもその感想は変わらなかった。奇妙極まる画とそれに劣らない意味深なセンテンスたちは、一世紀弱の時間を隔てた我々現代の読者にもとても刺激的で、古典的であり未来的だった。全く、意味があるのか無いのか…。「文学による絵画であり、絵画による文学である」という一文が読了感の全てを言い表していると言っても過言じゃない。凄い。

  • 感想なんてあんまり…って感じだけど、おもしろい本。暇なときパラパラめくってみてもいい。コラージュに興味をもって、自分でも色々と試してみたっていい。僕はエルンストの真似事をしてみたくなった。
    以下が好き。

    >パリ盆地では、鳥類の長ロプロプが、街灯たちに夜の食事を運んでくる。

    >それでは私のおじを紹介しよう、いつも日曜日の午後、私たちはおじの髭をくするぐるのが好きだった。

    >幽霊たちと蟻たちがいるだけで、ほとんどひとりぼっちの――ジェルミナル、私の妹、百頭女。

    >その球体-幽霊の上で、ただひとり生き生きと、美しく、自分の夢にいろどられた――惑乱、私の妹、百頭女。

    >歓喜の海。

  • めくるめくモノクロの不思議な世界。

  • とても奇妙な本です。1枚の奇妙な絵に短い奇妙な文章。そのくりかえし。
    頭をカラッポにしてじわじわくる奇妙な世界を味わうことも、深読みに深読みを重ねて自分だけのオリジナルストーリーを作ることもできます。パッと開いてその日の運勢を勝手に占ってもいいですね。私の今日の運勢は「溺死者の優雅な仕草」。シュールですね。

    【宮崎大学】P.N:ろぷろぷろぷ

  • まさにシュルレアリスムだなぁと。寓意はないがストーリーはあるように思える。暗く澱んだ川のようだが・・・

  • 過去に読んだ本。

    シュールレアリズムに凝っていた時に買った本。

    意味不明の極致なんだけど、そこが面白い。

  •  惑乱、私の妹、百頭女。

     ―――これだけでこの本のレビューはいい気がしてきた(笑)
     新国立美術館のシュールリアリズム展に行った際、売店でなんとなく購入。

     エルンストのコラージュ作品であるので、難しいこと考えて味読するのではなく、気が向いたときに気が向いたページを開いて、言葉の雰囲気を味わうくらいにとどめておくのが、私に合った読み方かな、と思った。
     そういう意味では、何度読んでも飽きることのないよい本。長期旅行か、無人島に漂着するときには一冊持っていたい本。

     惜しむらくは、印刷が少し甘い(線が潰れてしまっている)ことか。いや、展示されていた原画を見てしまったせいだとは判っているんですが……。

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