白光 (光文社文庫 れ 3-6)

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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334744649

感想・レビュー・書評

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  • 思ったより面白く、イッキ読みしました。
    救いよう無さすぎて、お腹いっぱいです笑
    各人物の心情を中心に進んでいくので、思い込みをしてしまって惑わされたり、多層構造的になっていて、置いてかれないようにスタミナがいりました。
    人間の闇な部分が丸出しになってるし、何より怖いのが、殺されてるのに誰も悲しまない、演技をしているという点。
    文体も純文学を読んでいるかのような読み応えでした。

  • 皆さん言ってますが、何て救いのない話。
    幼い子供が殺されてるのに、深い悲しみなどなく互いに疑心暗鬼になりながら保身のことを考えている。
    自分が精神的に元気というか丈夫なときに読むことをお勧めします。

  • 何が本当で何が嘘なのか、老人の混乱を自分も体験するかの様な読後感


  • 4歳の直子が殺害されて埋めれたことで
    家族が崩壊していく物語。

    登場人物全てに動悸があり、
    最後まで誰が犯人か惑わせられる。

    嘘をついているのは誰か、
    本当の犯人は……。

    表面にも根深い思いに騙されてはいけない。

  • 2020/10/30読了。

    1人の少女が殺され、その少女を殺した犯人として実の父が自白…と思ったらそれは誰かを庇っていて、その人がまた告白…でもまた…
    と罪の告白のたたみかけ。一体誰が真犯人なの?となるこの構成は面白いなと思った。
    ただ、勢いある構成だっただけに、最後の犯人の独白が長くてテンポが悪く、冗長とすら感じてしまった。似たワードを繰り返すのもまどろっこしい。

    それ以外は概ね推理小説として面白かった。

  • 最近は意味がわかりませんでした。
    読むにつれて理解が深まる話です。
    何回か繰り返し読みたくなる面白い本です。

  • 関係者の独白で、誰が犯人か惑わされる。どれも辻褄が合っている様に思われる。世の中にはもしかしたらこんな複雑な家族も存在するのでは無いかと思わされる。で、結末でやられた〜。

  • 最初の何行かがまったく頭に入ってこなくて何年か積読状態だったけど、本腰入れて読み始めたら面白いのなんの。なにこの展開?!が何度もあった
    聡子にも幸子にも自分と似たところがあって嫌な気持ちになること多数
    しかし姉妹っていうのはどこもこんな感じなのかしらね、、、

  • 今で言う「マウンティング女子」を含めて、登場人物全てがヤバい。
    人間の裏の顔が見えてくる。
    救われない。

  • 誰が犯人なんだと振り回されて振り回されて、最後にゾッとさせられた。この罪深い家族の秘密は白昼夢のように惑わせてくる。
    家族みんなから忌み嫌われる存在の直子が不憫だ。誰もが少しずつ罪を背負っていて、最初に殺意を持ったのが故人である昭世で、トドメを刺したのがまだ子どもである佳代というのがまた何とも言えない後味。
    語り手がどんどん代わっていくのが面白かった。それぞれの真実をそれぞれに信じていて、複雑に絡まって歪な様相を呈している。
    直子の最後の言葉は事実なのか、それとも桂造の幻聴なのか、もはや誰にも分からない。これも昭世の、呪いにも似た言葉の結果だろうか。

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著者プロフィール

連城三紀彦
一九四八年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。七八年に『変調二人羽織』で「幻影城」新人賞に入選しデビュー。八一年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞、八四年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。九六年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。二〇一三年十月死去。一四年、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞。

「2022年 『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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