発達障害に気づかない大人たち (祥伝社新書 190)

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  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396111908

感想・レビュー・書評

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  • 診断表あり。認知と受容から始まる。
    TODOリストを作ってそれに従って行動する。クールダウンの時間をとる。ハイテク機器等を利用する。はまらないこと。社交の場では、できるだけ愛想右翼ふるまう。笑顔。自己主張を控える。聞く。相槌をうつ。長所を見つける。ほめる。パニックしそうになったらクールダウンする。
    断る。せっかくのお話ですが、●●の理由で残念ながらお引き受けできません。すみません。相手のいうことを最後まで聞く。
    やりすぎない。仕事、酒、依存症になる可能性のあるもの。
    家族と過ごす時間を持つ。(楽しくなくていい)
    職業選択。
    メタボ予防。規則正しい睡眠のための注意。アルコールたばこカフェインの過剰摂取注意。バランスの取れた食。ゲームネットの制限。カウンセリング。認知行動療法。SOAA大人のADD&ADHDの会。えじそんくらぶ。薬物療法。
    締め切りを決める。記録する。指示者がいるといい。

  • んー同じ事言いすぎ

  • 勉強になりました。

  • 良書

  • 読みやすかったし、分かりやすかった。思いあたる節が・・(笑)京都大学の話は、すこしやりすぎな感じもした。みんながみんなあのようにしてもらえるわけではないと思う。

  • 「モラルの低下が叫ばれて久しい」とか納まりの良い言葉でニュース映像とか流してるけど、本当にそれモラルの問題かね?

    キレる、虐待、依存、鬱、ひきこもり、片付けられない、空気読めない、モンスターペアレント等々。
    まず大人の発達障害を疑った方がいい。

    症状も多ければ、原因も様々。
    遺伝などの生物的原因が全くなくても、虐待などでも脳はアンバランスになるのだ。
    インターネットやTVゲーム、夜型生活、食品添加物も悪影響を及ぼしているらしい。

    治療には本人の自覚と医者、家族や職場の人の理解とサポートが必要らしいが、かなり難しそうだ。
    私なんぞは「のびた型」はまだ歩み寄れる気がするが、「ジャイアン型」の人に対しては薬物中毒を疑ってかかるし、暴力を恐れてしまう。

  • 私も当てはまると読者から大反響、と帯にあるように自分にも八割九割当てはまった。でも読んでいくうちに周りの人間にも当てはまってるやつが、殊の外多いような気がしてきた。中で紹介されている特徴や症状がまず広範すぎる気もする。それだけ広かったらそりゃ多かれ少なかれみんな当てはまる。さすがに自分みたいに大半に当てはまる人はいないにしても。
    何にしても定義ができないとか言っている時点で本当に発達障害なのかどうかも最早診断者の匙加減のような気もする。薬物投与で改善できるとかいうのも結局は気持ちを落ち着ける作用を薬物で強制的に脳味噌に起こさせてるわけで、煙草やドラッグ、アルコールと何ら変わらないのでは。

  • 16.jan.10

    発達障害、とくにADHD、AS(アスペルガー症候群)について体系的に書いた本。
    症例などは少ない。

    著者自身も発達障害と共に生きてきたが、自分の興味や特性をうまく活かすことができ、医学博士や心療内科医として働くことができているという。でもそれは妻の支えあってこそとのこと、とのこと。この本も筆者が手書きで書いたものを奥様が全部PCで打ち込み、初めて出来上がったものだという。正直、かなり驚いた。

    また、家族の支えが必要なケースとして、妻がADHDだが夫の理解がなかなか得られなかったが(女なのになぜ家事ができないんだ等)、本人が同じADHD患者とのつながりを深めようと行動する姿を見て、徐々に夫が理解する姿勢を示し涙が出たという例も紹介されていた。

    発達障害の女性がパートナーの理解を得ながら「社会に出る」ことのハードルの高さを感じた。



    本線からは逸れるが、読んでいて感じたこと。

    夫は仕事中毒になることができるが、妻は家事もあるからそうはいかない(ととれる)という表現があったが、では、自分の能力を生かして筆者のような職業についてキャリアを積むことを望む女性患者はどうすればいいのだろうか?この医師にそのような女性が罹った場合、イーブンなジェンダー観からの治療が受けられるのか、少し疑問に思ってしまった。

    割合だけで考えれば発達障害でLGBTQの人もかなりいると思うし、調査結果として男性、女性はこうなりやすいというデータと、社会が押し付けるジェンダー観により患者の方が受ける苦痛などは、切り離して別々に処理しないと正しく治療を受けられなくてよけいに苦しむひともいるのではないかと勝手な想像をしてしまった。

  • 大人になってから診断される発達障害とはどういうものなのだろう?それまであまり不自由なく過ごしてきたのだとしたら、当事者の方々はどんなきっかけで診断を受けたのだろう?書店で本書を見かけ、そのような疑問を持って読んでみました。具体的な例が挙げられ、発達障害を持つ著者自身の経験なども書かれていて、とてもわかりやすいと思いました。

    治療の手段とサポートの方法についての章は、薬物療法や行動療法、周囲への協力の求め方などが丁寧に書かれています。章のタイトルの「治せる」と言う言葉は適当ではないと感じましたが、診断を受ける受けないにかかわらず、不器用であったりおっちょこちょいであったり忘れっぽかったり、私自身を含めて多少の生きにくさを感じている人達の参考になるのではないかと思いました。

  • 以前勤めていた職場にそれっぽい女性がいたので、興味はありました。
    日常会話、仕事に対する姿勢は普通だったのですが、自分のやり方を曲げない、人のアドバイスを聞かない、頓珍漢な事を言い出す(一番びっくりしたのは、『今日の○○さん、機嫌が悪いですね。生理なんでしょうか?』と、男の僕に言ってきた事です!男の僕には分からないし、そんな事言われても返答に窮します…)。
    仕事でのトラブルも多々あり、職場では煙たい存在の彼女でしたが、発達障害なら『それなら仕方ないか~。じゃ出来る範囲の仕事に限定して、残りは他の人たちでサポートしなきゃいけないな』と感じました。

    で、本書を読む前から、「発達障害者には、そうであると告白させて、仕事の負担を少なくするようにしなきゃいけない、健常者と同じように考えてはいけない、そのためには発達障害の定義をしっかりさせて、健常者か発達障害者かどうかをはっきりさなければなれない。でないとお互いが不幸になる。」と思っていました。
    そういう考えがあったところからスタートして本書を読んだのですが……なかなか深い問題です。
    昨今の景気低迷で、健常者ですら仕事が厳しいというのに、発達障害というハンディを持つ人々には更に生きづらい環境になっているのではないでしょうか。彼らに対する理解もまだまだ浸透していない社会を変えていかなければならないのですが、今の日本社会にそこまで余裕があるとは思えません。
    あまつさえ、この発達障害の診断基準が難しい。忘れ物が多い、遅刻する、片付けが苦手、金銭管理ができない……なんてのは誰にでもあてはまりそうなもので、『診断方法によっては万人が発達障害だと診断されてもおかしくはない』と思わせるものでした。もしかしたら自分自身もそうなのかも知れない、と疑心暗鬼になります。
    発達障害は脳の異常によるものが大部分ということで、これは幼少期に診断させるべきだと思います。しかし一方で、『ここまで医療水準が上がったのだから、昔は普通の人で通っていた人も、現在の基準では発達障害と診断されるかも知れない』と、大人の診断も必要になってきます。
    脳の異常が急激に増えるとは考えられないのですが、事実そうであるならば、やっぱり今の環境が人間の住むのに適していない状態であると警告しているように思います。そのあたりはもう少しサンプルが増えないと分からないので、これからの研究に期待せざるを得ません。
    僕の評価はA-にします。

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著者プロフィール

1973年、福島県立医科大学卒業、神経精神科入局。79年、医学博士。84〜85年、アメリカ・エール大学児童精神科留学。93年よりロマリンダクリニック心療内科勤務。2001年、福島県立医科大学神経精神科助教授。03年、福島学院短期大学福祉学部教授。06年、福島学院大学大学院附属心理臨床相談センター所長。1990年に大腸ガンを発症し、切除手術を受けるが、7ヵ月後に再発(肝転移)。ガンの食事療法「ゲルソン療法」を簡略化した「星野式ゲルソン療法」を考案・実践し、克服した経験を持つ。また、自らが発達障害の一つであるADHD(注意欠陥・多動性障害)であることを公表している。

「2017年 『ガンを食事で治す星野式ゲルソン療法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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