少しだけ、おともだち

著者 :
  • 筑摩書房
2.80
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本棚登録 : 248
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804440

感想・レビュー・書評

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  • なんとも言えない読後感、ざわざわ落ち着かない感じ。

  • 友達、という耳触りの良い言葉が含む黒い部分を描き出している本作は、間違いなく "黒朝倉" でしょう。
    とはいえラストの2作(『C女魂』と『今度、ゆっくり』)には明るさを感じた。

  • 最初の短編が幼女の性的被害的なものを
    匂わせるもので、読むのが嫌になった・・・

  • おともだちをテーマにした短編集でしたが、ちょっとウラのあるお友達の話ばかりです。最初の短編が嫌だったのですが、次々と読んでいくとやっぱり面白い。女子校のベルマーク集めのお話が好きでした。よく次々とこんなストーリーを思いつくなぁ、さすがです。

  • 「おともだち」をテーマにした短編集だ。
    どちらかというと、ざらりとかざわりとか、そういう風合いの物語が並ぶ。
    単純な友情、というよりは、<友情のように見せかけた>その奥底にある関係性を描いているように感じた。

  • こんなこともあるんだろうなっていう、
    すこしみちゃいけない部分みたいな。

    でもものすごく第三者的でした。

  • 友達というにはちょっと、かといって知り合いでもない。そんな女性同士の交友関係を下は幼稚園児から50代まで描いた短編集。
    その年代ごとに巧みな筆致で描かれていたため、一気に読了してしまった。
    朝倉ワールド凝縮の一冊といっても過言ではないだろう。
    「仔猫の日」と「C女魂」は、海外の新進作家を思い起こすような内容だった。

  • 少しだけ、おともだち、との題名の通り、小学生の女子から50代の中年女性まで、友達だけど、親友じゃない、という感じの短編集。

    女って怖い・・・という内容もちらほら。

  • 11/22

  • +++
    ほんとうに仲よし?ご近所さん、同級生、同僚―。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。微妙な距離感を描いた8つの物語。
    +++
    「たからばこ」 「グリーティングカード」 「生方家の奥さん」 「チェーンウォレット」 「ほうぼう」 「仔猫の目」 「C女魂」 「今度、ゆっくり」
    +++

    この物語に出てくるのは、大親友とか、心を許し合った友、とかいうわかりやすい「おともだち」ではない。ただのクラスメイトよりも少し一緒にいる時間が長かったり、上辺だけしか知らない同年代だったり、職場のメンバーの中でたまたまほかの人たちと歳の離れた二人だったり、なんとなく「おともだち」っぽい関係の人たちである。そんな微妙なおともだちの、微妙な距離感の、微妙な日常が普通に描かれていて、妙にお尻のすわりが悪いような居心地の悪さと、同時にちょっとした照れ臭さのようなものも感じてしまうのである。秘密をちょっぴり覗き見してしまったうしろめたさと誇らしさのような一冊である。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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