少しだけ、おともだち

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 248
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480804440

感想・レビュー・書評

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  • いつもの朝倉さんとは違う。主人公と距離がある。そしてブラック。

    「たからばこ」の話上手いなぁ。

  • 短編。それぞれのおともだち関係。一つひとつがこわかった…。女性特有の怖さなのかな。

  • 「少しだけおともだち」タイトル通り、そうとしか言いようがない人間関係がずらり。
    というか「実際は少しもおともだちでない人」との人間関係も描かれていますが。

    実際、「この人と友達って言っていいのか」くらいの人間関係ってごまんとありますね。
    「微妙」で、でも「何となく嫌な感じ」を書かせたら朝倉さんはうまいですね。
    不穏な気持ちになります。好き嫌いがわかれるだろうなぁ、この本。

    収録されてる中では最後の話が好きです。

  • タイトル良いですねー。
    少しだけおともだち、まさにその通りのお話。

  • 友達の解釈•定義は人それぞれだ。それだけにちょっぴり怖い。そして優しい。

  • おともだちをテーマにした短編集~幼稚園のおともだちに遊びに行って遅くなりお母さんに怒られるかな。友達のいない幼馴染みが中3で引っ越しするからと思いやりの言葉を掛けるが市内の引っ越しで吃驚,文通を続けていたが,忙しい時分には返事も出さなかった。バイト仲間との飲み会で思わず出したブランドもののチェーンウォレットの中身を山分けしたが,外も中も自分のものだった。元カレの会社で経理を任されている女が使い込んだ金は500万か1000万か。36歳の女は昔から作り話が好きで今も続けている。縫製会社に勤めている女は定年間近の男と結婚して離婚してマンションを手に入れ,上に引っ越してきた若い奥さんが産むであろうこどもを楽しみにしている。同じ系列のT男子校と統合されるC女子校ではベルマークを集めてハンドベルを買おうとしている。非常勤の司書経験を持つ二人で懐かしのメロディーの収録に出向く~何でしょう,これ。Webちくまに連載されたらしいですよ

  • ほんとうに仲よし?

    ご近所さん、同級生、同僚――。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。ほんとうに仲良し? 女性たちの微妙な距離感を描いた8つの物語。
    筑摩書房サイトより

    たからばこ/グリーティングカード/生方家の奥さん/チェーンウォレット/ほうぼう/仔猫の目/C女魂/今度、ゆっくり

    ***

    「夫婦一年生」が割と好きだったので何冊か読んでいますが、それ以来あまりピンと来るものに出会えていません…。
    これに関しても、いいと思えるポイントはあるものの、作品としては微妙だったり、何故これを書いたの?と思ってしまうような話があったり…で、複雑な読後感でした。

    多分、最初の一篇の後味の悪さが、その他の作品の良さを見えにくくしている気がします。必ずしも幸せな話ばかりを良しとするわけではないのですが、ゆるゆると向かって行ってやっぱりそう来てしまう落ち…この話が描かれる必然性が感じられなかったことと、その内容がきつかったので…。

    女子同士のあるある感や、「ほうぼう」の空想癖の面白さ、「今度、ゆっくり」での気づきなどはよかったと思います。

  • 好きな短編とあまり面白くない短編があり、評価は2.5ぐらいか。
    「今度、ゆっくり」は中年女性の友達の距離感がちゃんと伝わってくるし、「グリーティングカード」は中学・高校の微妙な感じがわかる。
    ただ、どんどんページを進める話が多かったかといえば、そういう感じでもなかった。

  • 好きだ、嫌いじゃない、でもちょっと苦手、ちょっと気になる?
    なんだかふわっとした人ばかりのお話。
    おかしくて、でもたまに切なくなって。
    小さな嘘の「チェーンウォレット」と、愛情を持て余した「子猫の目」が、特に好き。

  • 前から気になってた朝倉さん。
    不思議なお話を書く方。
    具体的には書かずに、読み手に「ああ、こういうことがあったんだ。こわ。。」って思わせる話とか、いろいろあった。
    友達、っていろいろあるんだなー。たしかにこういうこと、あるかも!など思うところ多々あり。さくっと読めました。
    他の本も読んでみたいな。
    他の本とかも、タイトルの付け方とかが角田さん並に素敵です。私自身曲のタイトルはぽっと浮かぶのがわりとよかったりで、おっ!って自分でにやっとしちゃうことがあるのだけど、こういうタイトル付けのうまい小説家さんからインスピレーションを受けてたりするのかも。
    ちなみに他にもタイトル付けすてきやなって思うのは、大島真寿美さんなど。

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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