- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488025625
感想・レビュー・書評
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これまで読んでいたミステリとは毛色の異なる作品だった。
それもそのはず、ミステリのみならず、タイムトラベルの要素がミックスされた作品だからだ。
タイムトラベルの要素が加わったことで、がぜん一筋縄ではいかなくなり、そこに惹き付けられる読者も多かったのではないだろうか。
今後、このシリーズの作品を読み進めていこうと思う。 -
タイムトラベルとクローズドサークル系の物語。
面白かったですが、頭がこんがらがりました。 -
妻の重い病を防ぐべく1969年へタイムスリップし、彼女の一家惨殺事件を防ごうとする。誰がどのように殺されていくのかある程度の知識が備わった状態で挑むのだけれど、一筋縄ではいかないことに対する理由もなかなか唸らせる面白いものだった。SFなんだけど見立て殺人や一族に流れる様々な思惑や因習などミステリとしてもとても良く練られた作品でした。ちょっと説明がくどい感じもあったけれど終わりも良かった。
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まず、本格推理小説はAudibleには向かない。そして、タイムトラベルを本格推理小説に取り入れるのもやっぱり無理がある。いくら利用条件を絞っても、矛盾が出ている。
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妻を救うため過去の殺人事件を解きに過去へタイムスリップをする話。がっつりSF且つがっつりミステリでその融合が面白い。ご都合主義かと思ってたものにもちゃんと理由があって次はどうくる?と読み進めるのが楽しい。
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登場人物も謎も多いので、メモを取りながら読むと犯人当てが楽しいかもしれない。
きちんと情報を整理しながら読むのがおすすめです。 -
SF×本格ミステリ。妻の危機を救うため、不思議な砂時計の力を借りて過去にタイムリープした主人公が、横溝正史風の館で起こる密室不可解連続殺人事件の謎を解決する、というサービスてんこ盛りの内容。にも関わらず、単行本P300と短い。よくまとめたな、これ。
6章までですべての情報が提示され、読者への挑戦状を経て、解決編に入る。この作りもベタだけどやはりワクワクします。
謎解きも満足だしエピローグはグッときた。他の作品も読んでみたいと思う作家さんの一人になりました。
ネタバレします↓
もともと横溝正史風のミステリが大好きなので、展開が私の好みドンピシャ。戦後の空気感、名家の親戚一同が集う豪奢な洋館、出生や遺産にまつわる過去の不審死とそれをひた隠しにする親戚、純粋なヒロイン、そこで起こる連続殺人、全てが楽しめました。SF要素だけが私には馴染みがないけど、この事件のトリックにもがっつり関わってくるので、面白い前提条件が増えたということですね。
途中、バタバタと人が死ぬのですが、どんどん残りページはなくなっていくので、これほんとに終わるの〜?と不安でしたが、最終章からエピローグは怒涛の展開できれいに畳んでくれて満足でした。
謎解きは盛りだくさんでよかった。
小荷物用リフトはまあ怪しいとは思っていたけど、まさか義肢で自分で入ってたとはなあ。そこまでは想像できん。
卯と辰の部屋のドアのすり替えは、なるほど、面白い。
キャンピングカーによるタイムリープも良かった。こういう逆の発想はやられた感が強い(嬉)。
トリック、めっちゃ惜しみなく使ってて、すごくないですか。贅沢。当たり前だけど、トリック一つ一つを成立させるために細かく登場人物の動きやセリフを配置していて、あー、面白い。満足。
ただ、竜泉家の血縁関係がなかなか頭に入らなかったのと、タイムリープの条件が多すぎて混乱した。もはや私は謎解きを楽しむというより、描写に必死についていくという状態でした。
解決後も、タイムリープの条件的に辻褄があっているのかが理解できず。私がSFに弱いからかも。ま、そういうもんなのね、って感じです。
呪いがとけて未来が変わったのはいいんだけど、ストレスがなくなった→奥さんが急性間質性肺炎にならなかった、は少しわからない。解決後も奥さんは入院してたけど、肺炎ではなく出産の入院でしたーって急展開ハッピーエンドにしたいからだろうけど、病気の必要性あるかな?Dカシオペイヤが画策した事故で入院とかのほうがよかったのでは。
と、多少のモヤモヤはありますが、満足感の高い一冊でした。
特にエピローグが本当によかった。文香と幻二がずっと冬馬に会いたくて待っていた、という妻の言葉に、私がぐっと来てしまった。あの唐突なお別れから58年間、タイムリープを終えた冬馬に会いたいと思いずっと生きてきたあの二人の気持ちを考えるとちょっと涙腺に来る。
とにかくこのシーンが全てをもっていった感じ。うまいですね。この作家さん、ミステリ以外のモノ、感動作とかもいけるのでは。
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特殊ミステリーを知り、初めて特殊ミステリーを読んだ本。
ルールが私にはちょっと難しい事が多々あったが、最後まで一気に読み進めれた。