時空旅行者の砂時計

著者 :
  • 東京創元社
3.51
  • (39)
  • (122)
  • (106)
  • (32)
  • (6)
本棚登録 : 965
感想 : 128
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025625

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 本格ミステリ2020の7位で鮎川哲也賞受賞作。
    タイムトラベルとミステリーの融合。
    設定は面白く、文章も読みやすく、中盤まではなかなか面白く読めたが、みんなにタイムトラベルのことをネタ晴らしした辺りからちょっと興ざめ。
    ミステリーとしてもタイムトラベルものとしても中途半端な感じ。
    まあ最後ハッピーエンドなので良しで。

  • (図書館本)お勧め度:☆6個(満点10個)。あまりにも予備知識がなかったので、最初はちょっと失敗だったかなと思いつつ、最後まで読んでしまった。この小説がSFミステリーだと気付いた時にはなるほどとは思ったが、本格ミステリーとは違い、何か違和感を感じてしまう。SFつまりタイムトラアベルであり、内容も主人公が2018年から1960年にタイムスリップ。「竜泉家」の呪いを食い止め、子孫である妻を救う目的で「奇跡の砂時計」なるものを駆使するという内容。あまりにも突飛すぎる展開が虚を突いて、不思議な感覚となってしまった

  • ”孤立シチュエーションでの連続殺人”もの。
    本格作品ではあるが、そこにタイムトラベルを絡めているのが新機軸。
    それはそれで面白い試みだが、デビュー作の為か枝葉が多すぎで話が分かりにくい。無駄なキャラや設定が多すぎるし、文章力の問題か、会話とキャラがかみ合っておらず読みづらい。

    ロジックは(本格的にもSF的?にも)それなりにしっかり組み上げられているので、今後の作品に期待。

  • 巻頭の別荘の見取図や人物紹介からなんとなく屍人荘と似てるなと思ったんですが、内容も設定は違うにせよなんとなくの雰囲気は同じ感じでして、なるほどなって感じでしたんで…
    あと、ぼくのなかで勝手にホラの声はフリーザ様になってましたんで…

  •  タイトルの通り時間旅行者が登場するミステリ。

     こういう、「いやいやそもそもそれはありえないだろ」というところから始まるミステリは、読者を納得させるための工夫がふんだんに盛り込まれているから、普通のミステリより読みやすいような気がする。

  • 途中から「犯人はこいつだな」って匂いがプンプンするのにトリックは分からないし、タイムトラベルものはもう頭がぐちゃぐちゃになって訳わかんなくなるし、途中背筋がゾクゾクするような恐ろしさもあるし…けれど、結局どう落とし前をつけるの?!って気になって一気読み。最後は明るい光のもとに決着するのが良い。

  • タイトル通りタイムトリップがネタとなっているミステリ。そのタイムトリップにはいろいろと制約があり、正直なところ面倒くさくも思ったが、そのことがミステリとしての謎解きにおおいに関わってくる。クローズドサークルとしての館、見立て連続殺人、ミステリ好きの登場人物たちなど楽しめる要素がたくさんある。

  • SF×本格推理 というのはままあるが、ここまでタイムリープをメインに据えたものは私は初めて読みました。
    当然のことながら、しっかりトリックにも活かされてましたね。(特殊設定モノはそうじゃないと評価が上がらないからね)

    色々と荒業なところは感じたものの、「まぁこういうのもアリか」と最後まで飽きずに読めました。
    何より良かったのが読後感で、このオチにしてくれて有り難かった。大変スッキリ。

    私の尺度では★3かなと思ったが、読後感とデビュー作ということで★1つ分が上乗せされました。

  • タイムトラベルとミステリー、この組み合わせが面白いです。ファンタジックなSFと生々しい連続殺人。マイスター·ホラの正体、タイムトラベルの存在、竜泉家の問題、盛りだくさんでした。

  • タイムトラベル×本格推理の作品。『屍人荘の殺人』のような非現実的な舞台×本格ミステリーを期待したが、SF要素が強いこともありタイムトラベル周りの設定の説明が冗長に感じられた。その中でも、過去にはもう一人の自分がいるが未来にはいないという設定に(そういうルールだと言われればそれまでだが)、多少違和感を抱いた。
    とはいえそれでも、物語の展開やトリックは十分に面白かった。タイムトラベルを使ったとしても不可能犯罪だと思わせておきながら、複数の殺人の中でタイムトラベルを利用したものとそうでないものがあるという点に見事に翻弄された。トリックだけでなく、竜泉家の相関図や探偵と犯人が双頭ともタイムトラベラーである点、主人公の正体が犯人側の先祖である点など多くの複雑な要素が絡み合っていたが、丁寧に描かれておりわかりやすく感じられた。
    特殊な状況における本格ミステリーは新たな試みやアイデアに触れることができて楽しいので、本作の続編も期待して読みたい。

全128件中 61 - 70件を表示

方丈貴恵の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×