- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488025625
感想・レビュー・書評
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「竜泉家の呪い」と呼ばれる連続不審死の起こる家系の末裔の愛妻が死の縁に。謎の喋る砂時計型タイムマシンに出会った加茂は呪いを解くため58年前の「死野の惨劇」の現場へ。既にバラバラ殺人が発生しており、事情を把握した少女の手引で探偵として潜り込んだ加茂は事件を阻止するよう動くが次の事件が…。隔離された館での連続殺人。竜泉一族の確執や見立て殺人に顔のない死体と本格的舞台は充分。タイムトラベルの条件や途中のSF解釈設定把握がやや手間だけどそれを踏まえた上での仕掛けは丁寧。中盤からの暗さからは予想外のラストも含め最高でした!
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タイムトラベルと本格推理。
絶対に共存できないと思っていた題材をうまくとりこんでいます。
過去を変えてしまっても良いのかはさておき、本格推理作品らしく読者への挑戦がついています。
犯人の目星はつくのですが、決め手に欠け、解決編で一応納得のいく回答が提示されます。
このトリックをアウトとするのかセーフとするのか、それは読者次第かも。ぜひ読んで審判を下されたし。
次作も期待したい作者です。 -
タイムトラベルとクローズド・サークルのミステリーを掛け合わせたもので、わたしの好きなツボを付いてくる作品。主人公のタイムトラベル先が少し前の時代でノスタルジックな感じがするのもまたよい。館ものなので見取り図がついてたり登場人物が一族でたくさん出てくるので巻頭の家系図と照らし合わせながら読む(その割には頭に入ってこず関係が頭に入るのは事件が解決するあたりなのもいつものことですが…)のもまたよい。
主人公の奥さんへの無償の愛情が心温まる感じでよかったです。
話が気になって高速読みしてしまったので、家系図と見取り図か頭に入ったこともあるので、再度読み返したいと思います。続編?もあるらしいのでそちらも読みます。 -
本格ミステリ好きにはおすすめ。最近の鮎川賞はどれも個性的だ。
タイムトラベル設定に慣れるまですこし戸惑ったが、特に後半は一気読みだった。
クローズド・サークル、館、読者への挑戦までもが出てくるので、本格ミステリにどっぷりと浸かれて満足度が高い。特に読者への挑戦で個人的に盛り上がってしまった。
SF設定が物語やトリックにがっつり絡んでいるのも新感覚でいい。次回作にも期待。 -
読んですぐに感じてのが、面白かったー!読んでよかった〜!タイムスリップに本格ミステリー!?どんな感じなの?と興味津々でしばらく積んでましたが(笑)いい感じにミックスされて、今までにない感じでした。
読者への挑戦状…犯人はこの人かなぁ?まではいったけど、トリックは全くわからず。
奥さんを病気から救うため、竜泉家の呪いを解きに過去へタイムスリップ。主人公の加茂さんの奥さんへの愛情も、個性的な竜泉家の人たちも全てが魅力的でした。 -
'22年5月16日、読了。方丈貴恵さんの小説、初。
お気に入りのミステリYou Tuberが勧めていたので手にとりましたが…凄く楽しく読めました!アイデアもトリックも、凄いなぁ、と思いました。作者さんとYou Tuberに、感謝(≧▽≦)
「読者への挑戦状」の後の解決編が、僕のアタマには少しややこしかったけど…でも、殆どイッキ読みでした。
疑問があるとすれば…なぜに、「砂時計」なの?ハハハ¯\(◉‿◉)/¯
続編(?)もあるらしいので…そちらも楽しみたいと思います!-
こんばんは。
audibleにもあるので、聴いてみようかな、と思ってます。
今、眼に不自由があるのですが…久々に紙の本を買いました。話題...こんばんは。
audibleにもあるので、聴いてみようかな、と思ってます。
今、眼に不自由があるのですが…久々に紙の本を買いました。話題の「方舟」、頑張って読んでみます!2022/11/06 -
こんばんは。
audibleにもあるんですね!驚きました。
おお〜「方舟」皆さんのレビューで気になってました。無理なさらず楽しんでくださ...こんばんは。
audibleにもあるんですね!驚きました。
おお〜「方舟」皆さんのレビューで気になってました。無理なさらず楽しんでくださいね♪2022/11/06 -
2022/11/07
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2019年10月東京創元社刊。説明が多く、読み進めるのが辛かったのですが、がんばって読むと、ラストが良く、面白かったです。
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鮎川哲也賞。この賞は本格の登竜門としては、本当にレベル高いよなぁ。妻の一族に纏わる死の呪いを解くために、過去に時間旅行して、連続殺人事件の解決を試みるというブロット。
過去の連続殺人が、死体損壊による見立て殺人、クローズドサークルというガチガチの本格プロット。加えて、タイムトラベルの特殊設定を組み込んだミステリ。不可能犯罪のオンパレードなので、本格ファンには堪らない。ただ、登場人物が記号的かつ、プロットやSF部分がご都合主義的なので、合わない人は全然ダメかも。