コードネーム・ヴェリティ (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488252045

感想・レビュー・書評

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  • 本書は二部構成で、どちらも手記のような体裁で話が展開する。第一部の最初は誰が語っているのか分からず、我慢の読書となる。ゲシュタポに捕まったスパイのクイーニーが秘密を書くように強制され、しかも二週間でやれという。二週間後は想像できる悲惨が待っている。第二部は、クイーニーをフランスまで飛ばした女性飛行士のマディの語りとなる。こちらも手記のような体裁となる。二人は違う場所にいながら、相手を信じて書き続ける。衝撃なのは、マディとクイーニーの再会シーンだ。究極の信頼関係を築いているかのように、クイーニーの望みを叶える。自分にはこれはできない。相手のためを思っても。で、このような物語が実は大人向け小説ではなく、YA(ヤングアダルト)だと聞いて驚く。

  • 普通に面白かった。その言葉が1番しっくり来るだろうか。

    舌を巻く味の濃いメインディッシュでも、贅を尽くしたデザートでもない、お口直しのシャーベットのような作品。 シンプルだけど不思議と心に残るのだ。 訳者の訳しわけが見事で、これまた静かな感動に一躍買っている。

  • どこが面白いのかわからなかった。時間がもったいなかった。

  •  第二次世界大戦中、ドイツ占領中のフランスでナチスの捕虜になった女性スパイの手記から始まる物語。
     その手記では、なぜか自分の親友の視点から見たストーリーと自身の過酷な捕虜生活が交互につづられていき、ところどころ奇妙な太字や傍線が引かれている。
     そして第二部では、その親友が本当に書いた手記となっており、第一部の手記の伏線が徐々に読者と登場人物たちの前で明らかになっていく。

     この二段構えの饒舌なプロットは作者の思い通りのミステリ的効果を生んでいるが、それよりも、戦場でお互いを慮る女性同士の友情と、戦争が生んだ悲劇を乗り越えようとするそれぞれの思いが読者の胸に強く突き刺さる。

  • 第1部が三人称視点なので、読み進めるまでに時間がかかった。2部を読んだ後1部を読み返すと、あちこちに伏線があったことが分かる。最終的に彼女にとって望む結末を迎えたのではないかと思った。

  • さまざまな謎が第一部の手記、驚愕の事実が判明する第二部の手記。そして慟哭の結末、という内容紹介。
    ナチス占領下のフランスで捕虜になった若い女性スパイとその親友の女性飛行士が主人公だが、第一部の謎というのが、どこが謎でどこがカギなのか私にはわかりにくかった。第二部でこういうことか、とうなづけるところもあったが、第一部を三人称にした意味がどうもよく理解できないままだ。
    だからと言ってこの作品の価値を否定するつもりは毛頭ない、ないのだが。
    ヤングアダルト向けに書かれたそうだが、十分に読みごたえはある。
    ハッピーエンドにせず、二人が自分に課せられた使命を担って逃げない、その雄々しさに胸が詰まる。
    ただ、二人の少女、と言えばキャロル・オコンネル『クリスマスに少女は還る』をつい思い出し。戦争ものではないのだが、驚愕と慟哭ではこちらに軍配を挙げてしまう。

  • 第二次世界大戦中、ドイツの支配下のフランスでのイギリスのスパイの話。
    どうしても戦争物で、ナチスが絡むと暗い話にならざるを得ないが、全体的に読みにくい。
    特に第一部。二部で少し謎?の回収がされるが、今一つ。
    最後もあまりハッピーな終わり方でもないし、戦争中の二人の女性の物語として読むとまずまずなのかもしれないが、ミステリーとして読むと、ちょっと中途半端な気がする。

  • 前半読みにくくてちょっと読み進めるの大変だったけど(暗号化されてるからなおさらなのか)2部のキティホークの章は読みやすくなった。エンゲルに驚いた。みんな分からない。一体誰が敵で誰が味方なのか…
    夜と霧という言葉が何度も出てきたが、かの有名な夜と霧のタイトルはここからなのか?

  • 途中で断念

  • CL 2017.10.8-2017.10.16
    未読了のまま返却

    CL 2019.2.16-2019.2.20

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