放課後探偵団 (書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488400552

感想・レビュー・書評

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  • (収録作品)お届け先には不思議を添えて(似鳥鶏)/ボールがない(鵜林伸也)/恋のおまじないのチンク・ア・チンク(相沢沙呼)/横槍ワイン(市井豊)/スプリング・ハズ・カム(梓崎優)

  • どれも面白かった。好みはあるけれど。

  • 1981/1983年生まれの作家5人が書いた学園ミステリ。
    新鋭ということもあって、謎解きや物語の構成が今ひとつの感が拭えない。
    そのためか、一話ずつは短いものなのに、なかなか読み進めない。
    それでも、
    この先この中の誰かが(もしくは全てが)大成してくれたら面白いかな。

    『お届け先には不思議を添えて』 似鳥鶏
    探偵役の人物があまりにも唐突にあらわれて、しかもどんな人物なのかがわからない。
    シリーズ物ということだが、他の作品を読んでいないのですごく違和感がある。

    『ボールがない』 鵜林伸也
    こんな謎解きでいいの?反則じゃない?と思ってしまった。
    でも野球部の裏側がわかったようで、それはそれでいいかも。

    『恋のおまじないのチンク・ア・チンク』 相沢沙呼
    バレンタインって、今は友チョコが主流なのかな?
    バレンタインデーのウキウキ・バタバタ感がほほえましい。
    恋もうまくいくといいね。

    『横槍ワイン』 市井豊
    学園物としてはちょっと異色の大学生の物語。
    人の話を聴くことを得意としている<聴き屋>が登場してくる。
    この<聴き屋>に興味を覚えた。

    『スプリング・ハズ・カム』 梓崎優
    この作品が一番よかった。
    高校卒業時に埋めたタイムカプセルを15年後の同窓会で開く。
    現在(同窓会)と過去(卒業式)を行き来する趣向もおもしろい。
    最後に驚かされるが、ちゃんと伏線が張ってあった。

  • 学園ミステリ・アンソロジーとの事で
    5人の作家の短編集です

    似鳥 鶏の”葉山&伊神シリーズ(?)”のも一編収録されてます

  • どれも良いが、柿崎のお化けオチは正直嫌。ズルい気がする…でも、お話としては良くできてる。ミステリーとしては無しなんだけど。
    軽くて、若い読者向けだけど、短編なせいかすっきりして読みやすい。

  •  アンソロジーの楽しみというのは、プチサイズお菓子の詰め合わせを食べる楽しみに似ているかも知れない。いろんなお菓子を一口食べて、美味しかったら大きいものも買おうかな、なんて思ったりして。
     ひとつも美味しいのがないのは大変困るが、全部が全部美味しすぎるというのも困る。そして、本アンソロジーは実に困ったものなのだ。もちろん、後者の意味で。
     学園もので日常の謎で、ちょっと恋なんか絡んじゃったりしたら面白くないはずがなく、更にそこまで縛りを入れても五者五様の味を見せてくれるのだから、参る。
     どれが一番というのはとても難しいのだけど、個人的には「ボールが一個無い」という「日常の謎の中の日常の謎」と言いたくなるような謎や伏線の綺麗さ、展開する論理の楽しさ、ラストシーンの印象が相まって鵜林伸也さんの『ボールがない』を推したい。その鵜林さんは長編デビューを控えた身とのことで、その長編が今から楽しみでならない。でも、また太ってしまうんだろうな。積ん読書庫が。

  • 似鳥 鶏「お届け先には不思議を添えて」
    鵜林 伸也「ボールがない」
    相沢 沙呼「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」
    市井 豊「横槍ワイン」
    梓崎 優「スプリング・ハズ・カム」

  • 梓崎優の短編目当てで読み始めましたが、どれも絶品の青春ミステリー。でも、やっぱり梓崎優さんは別格。麻耶雄嵩がいつも想像力の向こう側にある叙述トリックを見せてくれるけれど、梓崎優は物語のための叙述トリックを見せてくれる。「スプリング・ハズ・カム」、絶品でした。

  • (2011.5)

  • 『大人になっちゃったね』

    ミステリ界の新世代の気鋭5人が描く学園を舞台とした短編集。
    初めて読んだ作家さんばかりでしたが、それぞれ違った色も出てたし面白かったです。
    学園舞台で爽やかな雰囲気だったのもGood!


    似鳥鶏「お届け先には不思議を添えて」
    箱の中身がすりかえられた!?そんな機会はなかったはず。誰がいつどうやって?
    一番トリックしてたかな?ばかばかしい感じもいいです。

    鵜林伸也「ボールがない」
    100球あるはずのボールが1球だけない。消えてしまったボールの行方は?
    学園、スポーツ、そして・・・まさに青春(笑)

    相沢沙呼「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」
    バレンタインデーの学校が舞台のキュートなお話。
    いつの間にか荷物から抜き取られ1ヶ所に集められたチョコ。誰が何のために?
    5作の中でも次点で好きなお話。
    キャラもいい感じ。特に織田さんがいいキャラしてます(笑)

    市井豊「横槍ワイン」
    同好会の映画鑑賞会中に、メンバーの一人がワインをかけられるという珍事が!
    それにしても学園物は・・・甘酸っぱいなぁ(笑)

    梓崎優「スプリング・ハズ・カム」
    同窓会で15年前の卒業式での放送室ジャック事件の犯行声明が読み上げられる。
    ミステリーとしては・・・かもしれませんが、ストーリーラインは一番好きです。
    他の作品も是非読んでみたいと思いました。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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