福家警部補の挨拶 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M お 4-2)

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  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488470029

感想・レビュー・書評

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  • ドラマから入りました。

    短編集なので一作一作が短いからか、多少強引さを感じさせるが、読みやすく面白かった。
    最初犯人が明かされて追い詰めるーって作品は、追い詰める行程がわくわくさせるか、殺害場面が描かれずそこにトリックがあるのか、それとも動機に何か仕掛けがあるかのどれかで盛り上げるのが多いけど、この作品は割とその辺が地味だったなー。
    でもそれが独特なテンポと空気を生んでたような。
    あんまり心理描写ばりばりってより客観的な物語っぽいような・・・

    ドラマはうまい事その地味ながら魅力的な作品を映像化したなとおもう!
    稲垣くんはちょっといらんかった気がするけど!

  • 倒叙ミステリーはあまり好きではなかったがこれは文句なく面白い。

  • 思いのほか面白かった!女コロンボ、、なぜか、ああ彼女ご現れなければばれなかったのに、と犯人を庇いたい気持ちになるような事件が多い。

  • オーソドックスな感じ。古畑と同じ倒叙もの。安定感あるけどなんとなく物足りない。

  • おもしろーい! 安定したクオリティで読める日本版刑事コロンボ。本当に安定しておもしろいので安心して買えるし読める。なんとなくすべてにやる気をなくした夜などに、お菓子と一緒に手に取ることをおすすめしたい。福家警部補が好きになれた読者にはよい現実逃避のための数時間が保証されるでしょう…。よいですよ。

  • 読みやすいが、このパターンはそれ程好みじゃない。

  • 珍しい(と思う)倒叙ミステリ。第一章は犯行の様子が、その後は福家警部補の冴え過ぎる捜査と推理、犯人との丁々発止のやりとりが描かれる。
    福家警部補は主人公と言うよりは狂言回し的なポジション。常に彼女以外の三人称一元描写で描かれるために彼女自身の心理描写が全く無く淡々と犯人に斬り込んでくるので不気味な存在に見える。むしろ止むに止まれず犯行に及んだ犯人側に同情も込めて感情移入してしまうw
    四編収録。「オッカムの剃刀」(『Q.E.D.証明終了』にもありましたな)は二度も実写化されただけあってホワイダニットとして屈指の出来。

  • 冒頭で犯人と犯行方法が明かされて、名探偵が犯人を追いつめる倒叙ミステリー。

    綿密な計画を立てて実行に移す犯人と、犯人が予期していなかった被害者の些細な行動や、証拠を隠蔽しようとした行動が犯行現場に矛盾を生み、それら全てを徹底的に調べ上げ、犯人を逮捕する福家警部補。

    犯人逮捕に必要な情報をひとつずつテンポよく集めていくからスラスラ読める。

    4編収録されてる中で、本を守ることに全てを捧げた『最後の一冊』が好き。

  • 檀れいさんをイメージしながら読んだ。
    が、
    うーん、
    なんかイマイチ…ピンとこないかなぁ…
    文章だとトリックとか気づきの部分がイメージしづらかったような。
    でも、やむにやまれぬ事情で殺人を犯してしまう犯人のやるせなさとか裏ストーリーがわかりやすいのはよかった。

  •  ミナト製紙創業者が創設した「江波戸図書館」。本をこよなく愛した会長江波戸康祐が亡くなり、売却の危機に瀕していた。会長から図書館を託された館長の雨宮祥子は、本を守るため、売却を進めている息子宏久を呼びつけ、巧妙な手口で殺害を企てる。
     しかし、そこへ小柄な女性警部補福家が現れる。どう見ても刑事には見えない福家だが、雨宮祥子の何気ない言動から、次第に彼女を追い詰めていく…「最後の一冊」ほか3編

     主人公の福家(名前はない)警部補は、小柄(身長152cm)、スーツ姿、縁なし眼鏡、髪はショートで一部がはねている、眉の上で切りそろえられた髪のせいで幼く見えるが30過ぎ…といういでたち。身分証を忘れ、見た目も刑事に見えないことから、しょちゅう現場の制服警官に呼び止められています。
     storyは、大倉さんが「刑事コロンボ」のノベライジェーションを手掛けたほどのコロンボファンとあって、「刑事コロンボ」(あるいは古畑任三郎)形式の、犯人ありきの展開。(「倒叙ミステリ」というらしい)特に愛すべき存在として描かれていない福家警部補が、知的で巧妙な犯人を理論的にじわじわと逃げ道を失くして追い詰めていくところが、なかなか楽しい1冊でした。

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著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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