勉強するのは何のため?―僕らの「答え」のつくり方

著者 :
  • 日本評論社
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感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535563292

感想・レビュー・書評

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  • 苫野さんの本は、読みやすくて、共感する部分がとても多いです。この本は特に、若者向けに書かれてるから、分かりやすかった。小5の娘も読み始めてる。
    勉強するのは何のため?
    自由の相互承認の感度を高める。
    自ら自由になるための力を育む。

    これは大人になっても一緒だな。職場で、自分が働きやすくなるために、必要な力。
    このことを意識して、子どもに向き合っていきたい。

  • 【配架場所】 図・3F開架 
    【請求記号】371.1||TO
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/

  • ■ひとことで言うと?
    <自由>に生きる力を身につけるために勉強が必要

    ■キーポイント
    ・勉強する理由に絶対の正解は無い→自分にとっての正解=「納得解」を見つける
    ・<自由>=生きたいように生きられている「実感」→<自由>に生きるためには「力」が必要、「力」を平等に育むための仕組みが公教育
    ・自由の相互承認の原理=<自由>であることをお互いに認め合う姿勢→自由の相互承認の感度を育むために、学校教育は必要

  • 中〜高校生向けの哲学の入門書。
    誰しもが一度は考えた、疑問に対する答えの作り方を知ることができる。

  • 哲学を通して「なんで勉強しなきゃいけないの?」「なんで学校に行かなきゃいけないの?」といった教育の根本的な問題を解き明かしていく。

    <自由の相互承認>の考え方は印象深い。
    人間は、誰しも自分の自由を主張しあう。そのままぶつかり合うと、戦争など、逆に自由が制限されるような状態になる。そこで、「お互いがお互いに、相手が自由な存在であることを認め合う」。その上で、争いにならないように調整し合う。

    「学校は集団生活を学ぶためにある」と言われるが、「<自由の相互承認>の感度を育む場所」と言われるとしっくりきた。

  • 良い本でした。とても面白かった。
    子供向けなのでしょうかね。読みやすかったです。

    人間は自由への欲望がある。
    争いをしないための1つの方法が「自由の相互承認」(ヘーゲル)
    問いの形のマジックと一般化の罠

    ニーチェ ニヒリズム
    一般解は無い。納得解を求めればよい。
    Ex 生きる意味 勉強する意味

    いじめは自己不全感と閉鎖性が原因の1つ
    人間関係の流動性が大事


    ブックガイド 参考文献
    知識ゼロからのニーチェ入門 幻冬舎 2012年
    竹田青 藤野美奈子
    図解哲学がわかる本 竹田青嗣
    社会契約論 ルソー 桑原武夫訳 岩波文庫1954年
    法の哲学 ヘーゲル 藤野渉訳 中公クラシックス2001

  • なぜ勉強?
    正解よりも納得解を求める問題
    ディベート→AvsB
    超ディベート→AやBから第三のアイデアを出していく。

    筆者の考え
    →勉強は、自由になるため。
    自由に生きるためには力がいる。その力を身につけるために勉強する。

    学校
    全ての子どもが自由になれるよう、さまざまな知識・技能を育み、自由の相互承認の感度を高めるための場所。
    →教育の機会均等。

    ■いじめの理由
    ①自己不十全感
    ②逃げ場のない教育空間
    →防止のためには
    ①人間関係の流動性の仕掛けを作る
    ②承認と信頼

    本質が守られれば形は変わっていい。
    ■感想
    学校や勉強の本質を見直すことができた。
    また読みたい

  • 普段自分が考えていることを「それでいいんだよ」と後押ししてもらえた気がします。だから、これといって目新しいこともないのですが。(2013年発行ということもあると思います)

    「問い方のマジック」は、子ども達には教えておきたいことです。二者択一で聞かれる=極端なことを聞かれたときはその間の答えもあるのでは?と考える。
    はっきりしていた方が楽ですからね。その中間をいくには、自分なりの意見をきちんともたないといけない。でも、曖昧でもいいのかなあということを教えてあげたい。

    「クラスが一つになろう!」というのが理想だし、そうなれたらどんなにいいか、という憧れもあります。
    しかし、私にはそれじゃないのかなと最近思うようになりました。一つにならなくてもいいから、必要なときに協力し合う。いろんな人と傷つけ合わない距離感を見つける。処世術を学ぶ場になればいいなと思います。

    〈自由の相互承認〉の感度をはぐくみ、そのことを土台に、みずから〈自由〉になるための力をはぐくむ。そのために、学校が必要で勉強しなければならない、というのが題名への答えなのだと思います。「生きる力」の詳しい説明といったところでしょうか。

  • とても読みやすい。

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著者プロフィール

哲学者・教育学者。1980年生まれ。熊本大学大学院教育学研究科准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了。専攻は哲学・教育学。経済産業省「産業構造審議会」委員、熊本市教育委員のほか、全国の多くの自治体・学校等のアドバイザーを歴任。著書に『学問としての教育学』(日本評論社)、『「自由」はいかに可能か』(NHK出版)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)、『勉強するのは何のため?』(日本評論社)、『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマ―新書)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『教育の力』(講談社現代新書)、『子どもの頃から哲学者』(大和書房)など多数。

「2022年 『子どもたちに民主主義を教えよう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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