タカラモノ (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 132
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575522358

感想・レビュー・書評

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  • とっても良かった~♪
    恋多きお母さんをもつ娘と家族の物語。
    そして「ほのみ」という女の子の成長物語。
    読んでるあいだ、ずっとお母さんの愛情を感じて心がポカポカ。

    世間の常識で言うとお母さんとしては失格かもしれない。正直「いや、それは…」と思う行動もあるんだけど、子どもへの愛はいつもたっぷり。
    そして、お母さん自身が人生を楽しんでいてキラキラしてて魅力的。
    夫婦仲は良好とは言えないけど、そんなお母さんの背中を見て育つ姉妹。

    お母さんの生きる姿勢も、ほのみに向けて発する言葉も、いつも真っ直ぐで心があるのを感じる。
    読んでいるあいだ、ずっと温かくて優しいきもちに包まれているようでした。
    「いろんな家族のカタチ、お母さんがいていいじゃない!」って思える。
    ほのみちゃんのお母さん譲りの部分を感じるシーンにはグッときた。
    後半は涙なしには読めなかった…。

    こちら子育て中の親に特にお薦めしたい作品。
    私自身も母として感じるところが沢山ありました!

  • 1/12
    女子向けの本ですね
    幼少期から社会人まで、ママからの教えを胸に刻みながら主人公が成長していく物語。

    恋愛の面では、「いかに男性に尽くしてもらうか」の策が書いてあり、少し古めかしくも面白かった。

    誰しも完璧なわけじゃ無い。
    だけどそこで捻くれたりサボったりせず、真っ直ぐに生きていくには、良いところ・プラス面をみること。

    自分の人生を楽しむには、自分の気持ちに素直になることですね

  • 2023年読了2冊目は
    装丁の可愛らしさに惹かれて購入した
    こちら。初読みの作家さんでした。

    読んでいる間中、私のなかでずっと
    ひとつの疑問が……。
    何でこんなに幼少期から母親にも
    父親にもほっとかれて育って、
    しまいには母親は愛人と出て行っちゃっても
    ほのみちゃんはグレずに真っ直ぐに
    育ったの??無理じゃない?…と。

    ですが、後半に謎が解けました。
    ママはちゃんとほのみちゃんが
    必要としていた言葉を必要としていた時に
    ちゃんと言ってあげていたな、と。

    その言葉で、きっとほのみちゃんは
    たとえ離れていたとしても、
    「私はママに愛されている」
    「私はママのタカラモノなんだ」って
    信じて、安心していられたのかな、って。

    私も2人の中学生男子のママなので
    読んでいて色々考えさせられました。
    言葉で伝えるのって大事だな、
    何があってもお母さんだけは
    味方だよ、大好きだよ、って
    子供に安心感を与える事を
    惜しんじゃダメなんだな、って。

    読めて良かったです。


  • 読みやすかった。
    ママが好きになっちゃうね。虜だよ。

    ちょうど悩んでた時だったから
    凄い助かった。

    お守りのような本だなぁ。
    多分、定期的に見返すんだろうなぁ。

    恋はやすらぎであればいいのに。

  • この話しに出てくる『ママ』が好きだ〜!

    社会人になって先輩にいじめられて辛い思いをしている娘に
    『あんたは確かに被害を受けたかもしれへんけど、なんで、憎たらしいいけず女のせいで苦しまなあかんの?もし、相手があんたを嫌いでそんなことしていたら、それは相手の思う壺やろ?わざわざ、相手の壺に入るのはアホらしいわ』
    と言い放ち
    『どうせ入るなら、ママの壺貸そうか?』
    と言ってくる。だんだん面白くなってきてそれ以降先輩に対する態度が変わって良い方向にむいてくる。

    そんな『ママ』は娘から
    『助かる、嬉しい、幸せ、楽しい、優しい、大好き』
    という言葉が出てくることを心から祈っている。

    なんていう大らかさ!幸せを掴むことを言葉に置き換えることを知っているママ。こんな母親になりたかったな…。

  • 現実にこんなこと無理なんですよね。こんな生き方無理なんですよ。
    だからこそ!だからこそ小説の中だけでも、夢が見てたい。

    もちろん不倫浮気を肯定するわけではない。
    が、たぶんそんな次元の話ではないんだろうな。人生における愛とはみたいな。

    お母さんはある面では破天荒に見えるんですよね。もしくは自分勝手。
    でも自分のことは自分で責任が取れる。
    お父さんとの関係も、ああ夫婦なんてこんなものなんだろうなぁって。
    私が理想とするところとは違うけどさ。

    自分にないところだからまぶしく見えるんだろうなぁ。



    @手持ち本

  • 子どもの幸せを願わない親なんていない。でも、その気持ちを寸分違わず、子どもにしっかり伝わるようにすることは、けっこう難しい。
    ほのみのママは、それを軽快にやってのける。会話の中では言いにくい、言葉を受け取る側も照れ臭くなってしまう言葉は、伝言ノートを通して文章で伝える。
    ほのみが凹んでいる時も、悩んでいる時も、必ず褒める。私はどんな時もあなたの味方なんだと、はっきり言う。でも、深刻にならないように。笑い飛ばすように、軽快に。
    だからこそ、ほのみは自分に自信を持って成長できた。そして、ママからもらった言葉を、後輩にも伝える。ママの言葉は、自分の娘を通して、その先の人も勇気づけることができるのだ。
    私もこんな母でありたい。

  • 「陽転思考」が個人的なスマッシュヒットな和田さんが小説を!?
    ということで読んでみましたが、個人的にはそんなに面白くなかった。
    というか、好みではない、という方が正しい表現かも。

    ※陽転思考 ※文庫本あり
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4591111113#comment

    破天荒なお母さんとその娘の話なんだけど、
    お母さんが「陽転思考」的に色々いいことを言うんだけど、
    日頃のお母さんの行動が破天荒で、正確と行動にあまり繋がりが感じられない。。
    こういう学びは、別に小説じゃなくてもよいと感じてしまう。
    その上、ストーリーも若干、展開が読めてしまって、
    ああ…やっぱりか…という感じ。

    ただ、著者のことは本以外ではお会いしたことがないのだけれど、
    もしかして小説内の娘は著者を反映しているんじゃないかとも感じた。
    何となくだけど。
    もし、著者が小説内のようなお母さんの影響で、優しい人に育ったのなら、
    それはそれで素晴らしいことだと思う。

  • 通勤途中にある本屋さんに「この本のタイトルは、当店の書店員がつけました!」と張り紙があった。
    どうやらタイトルを全国の書店員から募集して決めたものらしい。普段寄る本屋の書店員が命名者。これも何かの縁だろう、と思って購入。

    可愛らしい装丁とキラキラしたタイトルから想像していた内容に反して、なかなか重い。
    ミニスカートを履きこなし、自由奔放で人気者な恋人もいる母。ケチで家族からはおっさんと呼ばれ嫌われている父。

    ある場面では、「わたし」は、母から教科書代を父に請求するように言われる。いざ請求したら、お年玉はないのか、今は財布に金が入っていない、と断られる。
    もはや、「家族」は崩壊しているのでは。育児放棄ですよね、これは。そう思う場面がいくつも出てくる。

    読み進めていくうちに、これはもしや自叙伝なのでは?書くことで昇華しているのでは…?そんな風に感じながら、ほろりとしつつも読み終える。

    あとから著者を調べてびっくり。
    著者は世界No2の営業ウーマンで、女性ビジネス書作家の先駆けとして多数の本も出されていた。
    「プラスに考えても、マイナスに考えても、起こった事実が変わらないのであれば、プラスに考えたほうが人生はうまくいく」という彼女独自の陽転思考の啓発も行っていた。

    厳しい人生を生き抜いてきた人ほど、その人なりの人生の必勝法、みたいなものを持っている気がします。
    一方で、厳しさに打ち負かされて心を病んだり、社会に適応できなくなる人も多い。その違いは何だろうか、とよく考えるのですが、1つはどんな環境でも「自分は愛されている」と実感できる瞬間があること、だと思っています。
    もう1つは、人との繋がり、だと思います。崩れてしまいそうな時に引き上げてくれる人、支えてくれる人、助けてくれる人、など頼れる誰かがいることが大きいのではないかと思ってます。

    偶然手にした1冊でしたが、いろいろと考えさせられて、読めてよかったです。著者のほかの本もぜひ読んでみたい。

  • 装丁の可愛さと帯に惹かれて読みました。常識破りなお母さんの話ですが、お母さんは娘の存在そのものや行動をまるごと肯定していくその姿に心動かされました。短所を長所にする話は子供達に伝えたいと思いました。芳しくない物事に対することも自分の決断が、間違ってるという事をを認めるのがこわいから無理に納得しようとする話はほんとその通りだと共感でした。恋愛も、ためになる話が沢山あり自分の意地っ張りな部分がいかに可愛げがないかを思い知らされた気分でした。
    結果を求めず今を楽しむ。ドキドキさせてくれた時間に感謝。これができるのは恋愛繰り返して自信がでてくるとできるのかな?
    そう思うとお母さんの破天荒な恋愛で培った自信はちゃんとほのみに還元されたなとかんじました。
    最後お母さん亡くなったのは残念だけど、お父さんとのわだかまりが解けてきつつあるのは、ほのみにとってだいぶ救いに、なるのではないかなと思いました。

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著者プロフィール

和田裕美(わだ・ひろみ)
作家、京都出身。
外資系教育会社での勤務経験から『世界No.2営業ウーマンの「売れる営業」に変わる本』を上梓しデビュー。著書の累計は230万部を超え、女性ビジネス書作家の先駆けと呼ばれている。『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』『人に好かれる話し方』『人生を好転させる「新・陽転思考」』小説『タカラモノ』、そしてロングセラーとなる『和田裕美の営業手帳』など著作多数。華々しい経歴の陰にあった家庭環境や自身の極度な引っ込み思案を背景に書いた絵本『ぼくはちいさくてしろい』は、道徳科教科書『いきるちから』に掲載されている。NHK Eテレ「芸人先生」レギュラー出演、FM FUJI「WADA CAFÉ」パーソナリティーなどメディアでも活躍。
2023年、自身の小説『タカラモノ』を舞台劇化した。

「2023年 『2024 W's Diary 和田裕美の営業手帳2024(サックスブルー)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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