源氏物語あやとき草子(一) 紫式部と彰子 (双葉文庫 え 08-07)
- 双葉社 (2023年10月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575527001
作品紹介・あらすじ
いまを時めく最高権力者である藤原道長の正室・源倫子に物語の才能を認められた紫式部は、倫子に仕えることになる。さらに、書き始めた『源氏物語』が道長の目にとまったことで、中宮彰子お付きの女房となった。紫式部は、父の操り人形から国母へと変わろうともがく彰子を支えると同時に、政の世界に悪戦苦闘する道長にも救済の手を伸ばすためにも、物語を書き続けていこうと決意する。千年の時を超えてなお輝きを放つ『源氏物語』をめぐる、めくるめく平安王朝絵巻第一弾!
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
めちゃめちゃ面白かった。遠藤本相性良くてハズレなし。
あやとき草子とあるので、ミステリ系ではあるが、高田QED系ミステリ。
惜しいのは、題名がちょっとよくありすぎるので、内容にくらべてもったいない気がしないでもない、多くの人にタイトル気にせず手にとってもらいたい。
ほんといろんな人がいろんな時代に描きまくってる紫式部ではあるので、
かなり評価がシビアである。しかし、そこをバッチリ合格してくるのが素晴らしい。
中宮彰子のお付きになって、敦成親王が生まれるちょい前あたりから、一条院炎上まで。
そして久々に天才陰陽師賀茂光栄『平安あかしあやかし陰陽師』の光栄が老けたのをイメージして、妙に嬉しかった。
”あなたは怨霊にさえなれないーーーっ” -
自分の為に書いていた源氏物語が、中宮彰子への出仕をきっかけに世の為人の為の物語へ変わっていく過程を描いています。事件自体は作者の主張が混じる事なく教科書通りなので、来年の大河ドラマの予習に良い。今式部や源氏物語関連の本出版&復刊が多く、個人的に嬉しい
なお、失敗知らずで落ちぶれた人(伊周)の末路が哀れを越えて最早滑稽。
式部がFGOにおいてキャスタークラスで召喚される理由もこの本で読めます(笑) -
続き、気になるー!
彰子さま、なんて立派な方なのか。 -
紫式部日記の始まりのように、彰子のお産前あたりから話は進められていく。現実の事柄と源氏物語の内容を交互にどうやって執筆されたのか解明されていくような感じ。冷泉帝の名決めの深読み、そう言えばそうとも読める。今まで何度となく読んでいたけど思いつかなかった。