- Amazon.co.jp ・マンガ (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592162797
感想・レビュー・書評
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完結
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あらかじめ示唆されていた通り、江戸幕府の終焉とともに女性の時代は終わり、現実の日本に繋がる男性中心の社会へと回帰する。
女性の時代は無かったことにされるのだが、わずかな希望が未来へと託される形で物語の幕が下りる。
17年間の終わりにふさわしい大団円。
ただ、この終わり方以外にないながらも、女性の時代がそのまま続いたらあり得たかもしれない日本の姿を見たかったというのはある。
そういうオルタナティブな世界を想像させるだけの力を持った作品だったと思う。 -
またひとつ、素晴らしい作品が完結。本作については、終わるタイミングは分かっていた訳で、驚きはないけれど。でもやっぱ寂しくはある。読んでいるうちは、物凄く理解できた気になっていたけど、ふたを開けてみると、やっぱり頭の中は結構ゴチャゴチャ。もちろん、勉強の観点で読んでいた訳じゃないのもあるけど、ちょっと悔しくて残念。でもやっぱりこれ、江戸時代の学習漫画としても秀逸だと思う。小学校で初めて歴史を学ぶとき、本作も一緒に置いてあるのがベストかな。子どもには是非勧めよう。
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完結! 19巻の長い話だったが、きれいな終わり。
歴史をもう一度復習いたくなった。 -
最終巻では泣かないだろうと思っていたが、泣いてしまったなぁ。
残された人たちがきっちりと自分の仕事をしていく その淡々とした日常が続いていくことが生きることであるという描き方。
あれだけ歴代の人物が言ってた「閉じ込められているカゴの鳥」だったカゴが必死に守られて、それは最終的に開かれ最後その鳥たちが海、ひいては外の広い広い世界へ飛び立つさま。
圧巻でした。
毎巻ごとに本当に新鮮におろどき楽しませて頂きました。 -
知りませんでした、、、
よしながふみ「大奥」完結巻発売!堺雅人、萩尾望都、田村由美ら登場の特装版 - コミックナタリー
https://natalie.mu/comic/news/417812 -
風光ると時期を同じくして、17年越しのこちらも完結。実はおさらいのため1巻から通読して、しっかり体勢を整えてからこの最終巻に臨みました。いやはやなんかもう、感無量です。
パラレル江戸史として面白いのは勿論のこと、男女の愛憎劇としての読み応え、そして後半医師たちのウイルスへの抗体発見のくだりはコロナの今読むと色々感慨深い。ジェンダー問題についても、物語を通してさりげなく考えさせられる仕組みに。
さて物語は家茂さま亡きあと、勝海舟や天璋院さま、和宮さま、瀧山らの活躍で西郷との会見、江戸城無血開城へ、と史実通りに進みます。そしてついに大奥の終焉。女将軍たちの悲劇の歴史は、新政府によって隠蔽。
ラストが明治4年、岩倉使節団の船の中で、生き残った大奥の男たちが津田梅子ら女子留学生と出会うというのも深いなあ。ここからまた、女性たちの新たな戦いが始まることを象徴していたと思います。歴史に残る名作。 -
特厚の最終巻。数ページおきに号泣してしまいなかなか先に進めなかった。特にp148の和宮の台詞「何言うてはるの/私はいつだって/私です」がとても印象深い。この台詞に和宮の生い立ちから家茂との出会い、別れ、その後まで全て凝縮されている気がする。家定様の最期もまた思い出し泣きしてしまった。どれほど無念だっただろう…。でもそれを知ることで遺された者の救いになることはある。天璋院も和宮も最愛の人を失ったけれど、遺志を継ぎ、己の使命を全うしてこれからも生きていく。最初から読み直すのに全19巻はちょうどいい。