悲嘆の門(上)

著者 :
  • 毎日新聞社
3.52
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本棚登録 : 2062
感想 : 236
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108087

感想・レビュー・書評

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  • 前半と後半でがらりと内容が変わり戸惑った。
    読めるかなと不安になったが、圧倒的な宮部さんの文圧みたいなものに引き込まれて上巻を終えた。
    SFファンタジー大丈夫かも?
    ただ異次元の世界というか異界のキャラクターの容姿や動きは、想像力が乏しい自分にはついていけなかった。
    アニメ好きな人には面白いかも。

  • 宮部さんの本は大抵読んでいたのですが、途中からファンタジー系といいますかゲームっぽい話のものがだめになり読まず嫌いしております。
    こちらは「英雄の書」の流れの作品とか。読んでおりませんが読んでなくても大丈夫でした。

    最初は社会派ミステリーなのかなと思っていました。上巻は特に社会派の要素が大きいと思います。…出だしは確かに「これはファンタジー要素の話だぞ」と教えてくれてはいるのですけどね。
    上巻社会派ミステリー、下巻ファンタジー、上巻白三島孝太郎、下巻黒三島孝太郎くくりも出来るかな、などと思いつつ。

  • シングルマザーの貧困、ネットに蔓延する無意識の悪意。いまの社会の問題点を次々と突く展開に、これは「火車」「理由」に続く、作者お得意の社会派ミステリか!?とワクワクしながら読み進むと、上巻中盤から物語は突然、人ならぬものが跋扈するファンタジーへと舵を切る。予備知識なしで読み始めた自分の、ハシゴ外され感たるや…。いやそれでももちろん面白いのです。当代随一の語り部が紡ぐ物語がつまらない訳はなく、ページを繰る手ももどかしく、一気に読み終えました。しかし、火車や理由に衝撃を受けた自分としては、こんなもんじゃないでしょう、宮部みゆきの本気は!?と思ってしまうのです。

  • ネットパトロールのお話で元刑事と主人公の大学生で事件を解明していくのか!!!
    なんて期待していたのですが・・・話は別の方向へ。
    調べてみると、英雄の書と対になっているお話で
    どうやら英雄の書もみ完全なミステリィではなくファンタジーも入った内容とのこと。
    社会派ミステリィを期待していただけにかなり残念でした。

  • 予備知識なしに読んだので「英雄の書」つながりとは知らずミステリーかと思えばファンタジーだったことに途中で気づいた。ファンタジーだがサスペンス要素があってぐいぐいと引き込まれて読んでしまった。

  • 怪奇現象に見えることも理屈で説明のつく普通の
    ミステリと思っていたので、びっくり。
    さらに、都築氏や孝太郎クンの展開は、目を疑って
    しまった。
    下巻でそれがどうなっていくのか、気になって
    しかたがない。

  • 上下巻、通した感想です。


    上巻の途中から、ひたひたと感じらえた黒い影。
    お話そのものがかなりリアルな日常生活であるだけに、それはとても怖くて、一体、何が待ち受けているのか、とこわごわ読み進めていたのですが…。


    ネタばれです。



    え~~~っっっ!!こう来る??という、ファンタジー世界の到来に違和感ありまくり。で、一週間ほど別の本に走り、でももちろん続きは気になり、と、また読み始めた次第。
    下巻に来ると、異世界の者たちが増えたため、かえってその違和感が緩和されたのですが、なんといっても主人公の大学生が危うくて仕方ない。

    昭和の小説によくあった、危ないから止めた方がいいよ、と忠告されながら、どんどんその方向に食い込んでしまう善意の人を思い出し、なんかもうちょっと違う関わらせ方ができなかったかなぁ、と。うん、彼がただの考えなし、に見えてしまう場面が多く(台詞もかなりナマなものが多様されてたし)、そのためにお話に今一つ入り込めなかった…。

    正義感が強いからこそ、悪に惹かれる、魔に魅入られる、という人間の心理を宮部さんは描きたかったのだと思うし、それはそれですごくわかるのだけど、宮部さんの力量を持ってすればもうちょっとリーズナブルに彼やその周りの人たちを動かしてほしかったなぁ。

    そして、自分の病的な思い込みで人を殺傷してしまう“困ったさん”(なんか軽い言い方だけど、あんまりにも気持ち悪くて別の言い方では言い表せない)が、2人出てくる、というのもちょっと鼻についたなぁ。これってせめて1人でよかったんじゃないの、というか、結果的にはそのうち1人は必ずしも思い込みだけではなかった、ということが最後に明かされるのだけど、それも含めて、なんかそれはないだろう!と後味が悪かったし。

    言葉や思念が左目だけで見えてしまう、という設定やその場の描写は面白かった。また、異世界と現実をこんな形で結び付けてしまう力はさすが宮部さん、と思うのだけれど、大好きな作家さんだけに要求が大きくなってしまうんだよね。

    「おまえさん」「ソロモンの偽証」が、それぞれその年の私のベスト1だったから、ということで、こんなエラそうな感想も許してくださいませ。

  • あっという間に読んだ

  • 現実なのか空想なのか?

  • ファンタジーなんだ。サークルとか、領域とか、
    異世界の事だった。以前の英雄の書を思い出した。
    無垢な精神の前で、どのように展開するのだろうか?元刑事の都築さん、下巻でも出てくるかな?楽しみ。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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