- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796664233
感想・レビュー・書評
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宇宙
図書館
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難解な天文学、物理学について非常に平易にかかれている。中高生あたりがこれを読んだら、こうした分野を志すきっかけになるであろう。
本書の前半は、ギリシア哲学や中世ヨーロッパにおける宗教と科学の関わりが話の中心となっている。そもそも人間は、自分たちが存在する世界とはどういうものなのかという事をいつの時代にも探求してきた。その根本にあるのは、自分という存在はいったい何なのかという真理の追求であり、その舞台となる世界、自然界を理解することで、自らの存在を客観的に理解したいという欲求なのである。古代ギリシャの哲学の本質は、「世界のアルケー(真理・原理)は何か」ということだという。神話ではなく、人間の合理的な思考による自然への理解を追及したギリシア哲学では、宇宙に関するものが多く議論されている。当時既に、惑星が発見され、その逆行運動の理由が議論されていたのは驚きである。
これまでの人類の歴史において、宇宙は宗教の中でも語られてきており、人間が考える世界観において宇宙は密接な関係があったということであろう。しかし、中世のキリスト教を始めとする宗教は、上記の惑星の逆行の謎など。人間が合理的に説明できないような問題を全て「神」によるものであるとし、しばしば自然科学の発見との対立を有無。地動説を唱えるガリレオが宗教裁判に掛けられる話は有名である。
人間はいつの時代も真理を追究し、どれだけ科学が発達しても、新たな発見がまた新たな疑問を生じさせる。しかし、真理の追究が、自分や人類の存在の小ささを自らにつきつけ、また一方でそうであるからこそ、そこに存在の意味があるということも教えてくれる。 -
・3/13 読了.宇宙論より天文学の歴史も含めたお話しだったから、タイトルとは逆に眠くなった.やっぱりもっと最新の宇宙物理学の情報が欲しいね.
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私の知らない宇宙の話を読みたかったのだけど宇宙論の歴史が殆どだった。
終盤の今科学的に解明されている宇宙のしくみと歴史、新たな説はとても興味深かった。 -
絵本版を登録しようとして気づかこちらを登録。こっちも読んでみたいな。
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2016.10.10 読了
2016-62
おそらく、非常に難しく専門的な話しを、非常に易しく書いてくださっているのだと思う。確かに、大変読みやすい。けど、下地がなく一般人な私にはやっぱり一回では理解しきれなかったため、再読必至だなー
次に読んだときの方が、理解が深まって、より面白く読めると思う。
とはいえ、果てしない宇宙の謎に、ほんの少し近づけた気がするし、謎めく宇宙に対して非常に興味が湧いた。
どんなかたちをしていて、その外側はどんなふうになっているのだろうな。 -
人類の歴史に沿って天文学について解説してくれる本。
解説が分かりやすくて読みやすかったです。
・地球は太陽系の一員
・太陽系は銀河系の一員
・銀河系の1~100個までの集まりを「銀河群」という
・101個以上の銀河系の集まりを「銀河団」という
・太陽系のある銀河系は「銀河群」に属している
・1光年=10兆キロメートル
・太陽系のある銀河系は半径5万光年
・太陽系は銀河の中心から3万光年の片田舎にある
・銀河群や銀河団の集まりを「超銀河団」という
・超銀河団同士は連続的に繋がっていて蜂の巣のような形になっている
・ボイドとよばれる数億光年に渡って銀河のあまり存在しない空間がある
・宇宙の95%は正体不明の物質やエネルギーでできている
・正体不明の物質やエネルギーを「暗黒物質」とか「暗黒エネルギー」という
・最新の宇宙論では宇宙は10次元の空間に漂う薄い膜のような存在だとか
・自分達が住んでいるのは3次元。残りの7次元は正体不明。
とにかくスケールでか過ぎ
自分の知識の浅さにも驚いたのでもう何冊か読んでみたい。
相対性理論とか超ひも理論とか、文系でも理解できる入門書を探そう。 -
2015年3月14日 夫からのプレゼント。
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数年前に大学の本棚で出会い、読み、そして本当に読み終わるまで寝れなくなった。読み終わったのは夜中の3時くらいだったなあ。佐藤勝彦さんが大好きになった。
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宇宙に興味を持たせるにはいいですね。
天体観測することが、農業であったり、哲学であったり、宗教と対立したり、色々なモノに関係しているんですね。
ニュートンやアインシュタインなどの偉人も出てきて飽きないので、お勉強の本としてはなかなかの良作だと思います。
この本を読んでちょっと星空を見上げてみようと思いました。
ライトなお勉強本や雑学好きにオススメ。