カミングアウト・レターズ

制作 : RYOJI  砂川秀樹 
  • 太郎次郎社エディタス
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本棚登録 : 572
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811807256

作品紹介・あらすじ

ゲイ/レズビアンの子とその親、生徒と教師の往復書簡。家族への、身近な人への告白。初めてうちあける子どもの思い。母親の驚き、葛藤、そして受容。生徒と教師の真摯な対話。18歳から82歳まで、7組19通の手紙と2つのストーリーを編んだ。ゲイ/レズビアンの子をもつ親たちの座談も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 出版時はいまよりもっと
    LGBTQに対する認知度が低い状況だったことを考えるとこの数年で日本でも少しは認識が深まったのだろうか。
    それにしても、どうして日本はここまでLGBTQに対する意識がいつまでも低いのだろう。
    なぜ国は同性婚を認めたがらないのだろう。

    息子を持つ親として、読んでよかったと思った。
    わたしは息子が同性パートナーを選んだとしても、いかなる不自由さを感じることなく、幸せに暮らしていける社会、国であってほしい。
    それは、だれかに咎められるようなものではないはず。

  • 涙が止まらなかった。
    家族に対して言わない、言えない理由は自身がその悩みや悲しみの深さを知っているからこその気遣いや配慮があって、受けとめる側も優しさであふれていました。
    自分も無知から日常会話のなかで何気なく発していた言葉が人を傷つけていたかもしれない。もっともっと想像力をもって他者を思いやれる人間でいたいと思う。

    そもそもマジョリティ、マイノリティという区別のない、カミングアウトすら必要のないそんな社会になりますように。

  • やっぱり読んでいて、泣けてくる内容でした。
    いつも、素人の手紙や文書は、読みずらいことが
    あるのですが、今回はそうでもなく
    それぞれの手紙に深い内容を感じました。

    よかったです。

  • 初めての恋が実らず、家族にも理解してもらうことなど想像もできず、生涯もう二度と誰にも言えない秘密をひとり抱えていると思っていた。家族を持つこともできず仲間とも出逢えず孤独に死んでいくのだと枕を濡らす日もあった。そんな時、この本を読んで涙が止まらなかった。そこには、様々な当事者とその家族、カミングアウトをした者とされた者の想いが綴られていた。あの日の僕を救ってくれてありがとう。独りじゃないと知った今、読み返したら僕は何を思うだろうか。

  • 同性愛について分かったような気でいながら、実は全然分かっていなかったことに気付いた。少しは理解が深まったと思うけど、分かったなんて簡単に言えない。自分に関係ないこととして見て見ぬ振りをするのと、理解するのは違う。
    同性愛について書かれた本でありながら、マイノリティや、誰にも言えない悩みを持つ人全員に通じるような内容だった。それを受け止める側の態度も優しさに溢れている。自分ももっと他者への想像力を持ちたいし、優しくあろうと思う。

  • うーん、難しい。

    カミングアウトして何が悪い。差別する方が悪いんだ。
    それはたぶん正論だ。でも、実際にはそう簡単にはいかない。親だって友人だって、偏見の中にどっぷり浸かって生きてきたんだから。

    この本に収められた書簡では、大体においてカミングアウトされた側(親や先生など)が最終的には理解を示してくれてる。その裏で何人のレズビアンやゲイがカムアウトを通じて人間関係に亀裂を生じたり、勘当されたり、そして自殺したりしているんだろうか。

    あ、ちょっと引っかかったのが、「たとえゲイでも、あなたは私の息子だから。」っていう言い方。それって、「たとえ殺人者でも、あなたは私の息子だから。」と同じように聞こえる。結局、差別から抜け出せてはいないんじゃないかな。もっとも、理解を示してくれるだけですばらしいことなんだけれど。

    うーん、難しい。

  • NHKの理想の本棚で紹介されていたので読んだがいろいろ気付かされた

  • 姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→
    https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB00003575

  • このカミングアウトにまつわる手紙と、それに対する親などからの返書、っていう内容。巻末には、親たちの対談も収録。考え方はそれぞれなんだけど、どの手紙からも確実にうかがえるのは、徹底的に真摯に向き合った上で書かれた言葉たちであること。圧倒されました。

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著者プロフィール

アクティビスト。1973年生まれ。ゲイ・リブの次世代として、エイズ時代のゲイ・アクトを模索し、2000年頃より、まち場からのHIV予防啓発メッセージを発信。2001年、厚生労働省疫学研究班のプロジェクトに参加し、現在のRainbow Ringの創始期デザインに関わる。同時期、グループ「GUTS」の立ち上げに参加、数年にわたり予防啓発イベントを、東京と沖縄のライブハウスで開催。現在、予防行動を妨げない環境づくりを提案、準備している。

「2007年 『カミングアウト・レターズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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