- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834250985
作品紹介・あらすじ
美しく、怖い話をいたしましょう。女性作家10人が描く異形の世界。いつまでも、終わらない悪夢…恐怖と悲劇の書き下ろし競作。
感想・レビュー・書評
-
怪談集…ということですがさほど怖くありません。短編集なのでわりと読みやすいです。
個人的に「婆娑羅」が一番好き。漫画みたいに一コマ一コマが浮かんできて。「長虫」は読み終えたあと寒気しました。
07'6'13
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
恩田陸と岩井志麻子目当てで読んだ。どの作品も恐ろしくて、けれど美しい。「溺死者の薔薇園」「紅差し太夫」「水神」がとても魅力的だった。もっと続きを読みたいと思った。
-
10遍の短編で作家さんもそれぞれ違い、内容も書き方も全く違っていておもしろかったです。時代背景が明治以前で、現代の怖い話とはまた少し違う恐怖を感じるより昔の人の信心深さを感じるような読んでスッキリする話が多かったように思います。夏の夜にピッタリの本でした。
-
3
-
タイトルと装丁に惹かれて。
目次や各作品のタイトルも雰囲気が統一されていてよかったです。
「左右衛門の夜」「ついてくる」が印象的でした。 -
スピンオフだろうかと思えるものもあったが、雰囲気のある作品が多く、なかなか面白かった。期待していた作家さんより、そうでなかった作家さんのほうが意外と楽しめたりするのも、アンソロジーならではと言えるかもしれない。
<収録>
『溺死者の薔薇園』岩井志麻子、『一千一秒殺人事件』恩田陸、『一節切』花衣沙久羅、『左右衛門の夜』加門七海、『紅差し太夫』島村洋子、『婆娑羅』霜島ケイ、『ついてくる』藤水名子、『水神』藤木稟、『長屋の幽霊』森奈津子、『長虫』山崎洋子 -
怖かったのはさすが山崎洋子さん…
霜島ケイさんのは面白かった! -
昔の怖い話のように語られるオムニバスの一冊。
個人的には、左右衛門(加門七海著)の夜と水神(藤木稟著)が気になった。
左右衛門の夜は、辻斬りを生業にしてる男、左右衛門が一晩を過ごそうと空き家に忍び込み、
そこが、以前、恋仲になって自殺された女の家だと気づく。
以前は辻斬りをなんの罪悪感も感じずなかった左右衛門だが、
ある日を境に、死者の声が聞こえるようになる。
そしてその夜、聞こえてきたのは、あの女の声なのか。。。それとも。。
と、じわじわと暗闇からやってくる恐怖みたいな物を感じた。
水神は。。以前レビューした、恋都のきつねさんに出てくる話に似てた。
水の中には違う世界があって、そしてそこに1歩踏み込むと帰って来れない。。
興味本位で覗いてみたら大変なことになる。。。
おばあちゃんの言うことを聞かなかった子供たちが見たものとは。。
全体的にそう怖くはなかったのだが、江戸時代や昔の独特な陰気さや雰囲気は、
日本ならではのあのじめじめとしたやりきれない逃げ場のない、怖さがあった。
いろんな作家さんが読めるというとこでは良かったかな。 -
女流作家による、時代物の怪談アンソロジー。
どれも雰囲気あって面白かった(´∀`*)
いやあこういうのが書けるようになりたいもんです。 -
詩的なタイトルと装丁の美しさが素晴らしい!
表紙を見るだけでも価値がある。実際に見ないとこの美しさはわからない。
藤水名子が絡んでいるということで、時代ものを期待してチョイス。
時代もの半分、明治以降半分くらい?
人気の高い様子の『婆裟羅』は、確かに面白かったけど、これは"怪談"ではなく"ファンタジー"の域ではないかな…。
『一節切』『左右衛門の夜』が怪談らしい話の気が。
『長屋の幽霊』はちょっと笑えて、『長虫』は嫌な話。
他も作家さんごとの個性がはっきり出ていて、読みがいあり。
恩田陸と藤水名子が案外平凡な感じだったのがちょっと残念。
でもとにかく装丁が素敵。