Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

  • オライリージャパン
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873116303

感想・レビュー・書評

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  • Googleのエンジニアが、他人とうまくやるコツを紹介している本。 他人というのは、チームだけでなく、マネージャや他部門の組織、エンドユーザまでを含んでおりそれぞれ示唆に富んで非常に参考になる。 本の最初には、ミッションステートメントがきちんと書かれており、この本が技術書ではなく、ソフトウェア開発を効率的・効果的にするために、他人の理解やコミュニケーション・コラボレーションが重要であることが宣言されている。 自分自身が30代半ばにあり、一人だけでできることに限界があることを理解していろんな人と物事を成す必要性を理解し始めているときにこの本は一つのよい道しるべになると感じた。 物事をうまく進める三本柱としてHRT(謙虚、尊敬、信頼)が掲げられているが、この必要性はわかってながら、そうそう体現できるものではない。 だけど、これを早い段階で若い人たちに理解してもらうための行動が必要であると感じた。 まずは、やってみるところから。そして検証してフィードバックの繰り返し。

  • 大事なのは謙虚・尊敬・信頼(HRT)
    チームやユーザに対してHRTを持って接することで自分自身やプロダクトも評価してもらえる
    良いリーダとはサーバントリーダであり、メンバーを尊敬、信頼して権限を委譲していく

  • エンジニアは技術力を高めるだけでなく、チームの一員としての働き方・考え方を身につけるべきであること教えてくれた一冊。エンジニアとして働く人は必読です。

  • プログラマがどのように対外コミュニケーションを取っていけばよいかが書いてあって、全体として一貫して言えるのはチーム内外やユーザとの関係の中には必ずHRT(信頼、謙虚、尊敬)の心を持って取り込んで行きましょう、ということが大切であると述べている。
    自分の会社でも良くある事が多くて共感しやすかった。

  • 「小さなチーム、大きな仕事」と一緒にずっと読みたいと思っていたけれど中々きっかけがなくて読めていなかった本。
    後半の方が面白かった。
    もう少し早く読みたかったという気持ちと、今読めて良かった。まだ遅くないって感じた。

    最近、経営層の人と話す機会が少なからずあって、読んでいて実感を感じながら読める部分が多々あった。
    その時に、「モチベーションの源泉は人によって異なる」という言葉が印象に残っているけれど、内発的・外発的動機付けを整理すればある程度構造化、分類することってできないのかなって感じた。

    読んでいて頭を殴られた気がしたのは
    「意味のない報告が嫌だ?文句を言ってないで、無視できないほど役に立つものを作ってみよう。」(p134)

    --------------------
    謙虚は自信がないこととは違う。(p76)
    多くの場合、適切な答えを知るよりも、適切な人を知る方が価値がある。(p81)

  • 2017.7.17

  • 若手向け

  • 本書は、チームリーダーとしてエンジニアを引っ張っていくための方法が書かれた本である。

    エンジニアに良い働きをしてもらい、優れたソフトウェアを作ってもらうために必要なことは何か。
    それは、当たり前のことであるが、周囲の人と協力し合うことである。

    エンジニアの世界には、孤高の天才プログラマーの神話のようなものがある。
    一人でオフィスに閉じこもり、日夜キーボードを叩き、気づいた時には必要なものを作り上げている。
    そんなイメージである。

    だが実際には、そんな天才はまずいない。
    どんなに能力のある人であれ、周囲の人と協力しながらでなければ良いソフトウェアを作り出すことはできない。
    それほど「他人の視点」というのは重要なのである。

    かのマイケル・ジョーダンのように(実際は違うのだが)、たった一人でチームを勝利に導くことは出来ないのだ。


    では、人と協力するために必要なことは何か。
    それは、以下の3つである。

    ・自分が正しいとは限らない。常に自分を疑い、改善しよう … 謙虚(Humility)
    ・一緒に働く人を敬い、一人の人間として扱おう。その能力や功績を高く評価しよう … 尊敬(Respect)
    ・みんな優秀であり、正しいことをすると信じよう。仕事を任せよう … 信頼(Trust)

    この頭文字から本書では「HRT」と称し、最も大切なこととしている。


    良いリーダーとは、この3つを兼ね揃えているリーダーのことと言える。

    例えば、自分のミスを素直に認められるほど謙虚である。
    例えば、メンバーの私生活を思いやってくれるほど尊敬している。
    例えば、フレックス制を認めてくれるほど信頼してくれる。

    そんなリーダーの下なら、誰もが働きたいと思うだろう。


    逆にHRTの無い人は、有害な振る舞いをする。
    そして周囲に悪影響を及ぼす。

    それは早期に改善してもらう必要があり、場合によってはどんなにスキルの高いエンジニアであっても、チームから外さなくてはならない。
    なぜなら、技術の高い人は必ず「替え」がきくが、人間性はそうはいかない。

    HRTが無いということは、長期的に見れば、大きな損失につながってしまうのである。


    本書はエンジニアリーダーの教本として有名な本であり、勉強のために手に取ってみた。

    世界でもトップクラスに優秀なGoogleのギーク達が、実は意外にも、人間臭い悩みを抱えていた。
    それは、自分たちとさほど変わらないものだった。
    本書の冒頭にある「エンジニアリングは簡単だ。人間は難しい」というのは、正に至言だと思う。

    この本の教えはエンジニアに限らず、あらゆる組織でリーダーをする上で必ず役立つだろう。
    それほどまでに、根本的で普遍的なことが書かれていると思う。
    読む価値のある一冊。

  • 冒頭のミッションステートメントにある通り、「本書の目的は、プログラマがソフトウェア開発を効果的かつ効率的にするために、他人の理解・コミュニケーション・コラボレーションの能力を向上させることである。」について書かれた本。

    ・一人で仕事をしていては失敗のリスクが高くなり成長の可能性も低くなる、チームこそ全てだ。

    ・チームで働くときに大事なHRT(Humility. Respect. Trust)

    ・個人のエゴはなくし、間違いや能力不足を認めることは、長期的には立場を向上させる。そこには、HRTのすべてが含まれている。
    それは、謙虚を見せることである。
    それは、説明と責任を果たすことである。
    それは、他人の意見を信頼することである。

    ・リスクをとることを恐れない。
    過ちから学ぶためには失敗を文書化(ポストモーテム)すること。
    リスクのとれる文化を育てるには、失敗してもいいことをチームに知らせればいい

    ・チームの方向性を示し、みんなを同じ方向に向けるミッションステートメントが必要。

    ・リーダーはHRTの精神でメンバーを扱い、仕事を任せることが大事

    ・メンバーに褒め言葉のサンドイッチを使っても伝わない、HRTの精神を持ってフィードバックすること

  • 『君が確実にコントロールできる変数を取り上げたい。君自身だ。
     人間は本質的に不完全である。
     だが、他人のバグを理解する前に、君自身のバグを理解しなければいけない。』
    冒頭から上記の言葉があって素晴らしい本だと確信した。

    「謙虚・尊敬・信頼」が重要だという全体を通してのテーマにも納得がいく。
    よくある○○法の紹介ではなく、どんなチームにも役立つ論理的な解が提示されている。

    上記の3つを踏まえた上でも、パフォーマンスの低い人や有害な人には断固として対処しなければならないと書いてある点も信頼できる。
    実際に考えうる人に対する細かな対処法も載っている。
    ただの性善説ではなく、時にはカオスからチームを守らなければならない。

    一番印象的だったのは、下記。
    TL(チームリード)
     技術的な方向性に責任を持つ
    TLM(テクニカルリードマネージャ)
     チームのキャリアや幸せに責任を持つ

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