せかいでいちばんつよい国

  • 光村教育図書
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本棚登録 : 1064
感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (30ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895726443

感想・レビュー・書評

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  • 小学校の推奨絵本で紹介されていた。

    「せかいじゅうの人々をしあわせにするため」に次々と他国と戦争をし征服する「大きな国」。
    ところが最後に残った小さな国には兵隊がいなかったので戦争ができません。
    小さな国の人々は大きな国の兵隊たちを歓迎し、小さな国の遊びや昔話、歌を歌って親交を図ります。
    大きな国の兵隊たちは自国に帰ると小さな国の遊びや料理や服を伝えます。
    大統領が自国に戻ってみると、すっかり小さな国の色に染まっている。
    息子に歌をせがまれ、当の大統領も頭に浮かぶのは小さな国の歌ばかり。

    と、まさかの展開。
    優しいタッチの絵で描かれているが、このラストにはゾクっとした。
    文化を奪われるという恐怖。

    小学生はこの本から何を感じるのだろう。
    結局一番強い国はどこ?
    兵隊はいない方がいいの?
    もし大きな国に攻撃されたら?
    子どもたちが大きくなったら共にこの作品を読み、考えてみたい。

    ところで著者が気になったので調べてみて驚いた。
    ぞうのエルマーの著者だったんだ!!
    この作品はメッセージ性がものすごく強かったので、エルマーと結びつかなかった!

  • 息子の小学校の校長先生が紹介してくれて知りました。人の優しさは武力に勝るという高潔なお話で、子供よりも大人の心に沁みます。 こんな世の中であってほしいと願うばかりです。

  • >「せかいじゅうの 人びとを しあわせにするため」に世界中を征服した、ある大きな国の大統領のおはなし。
    強者のゆがんだ論理を明るいユーモアで皮肉たっぷりに描いた寓話絵本。

    小学校中学年~

    考えさせられる絵本だと思いました。
    兵隊がいる必要がないほど平和で人々が穏やかな国が結局「世界でいちばんつよい国」なのかもしれません。
    征服したと思っている大統領ですが、知らず知らず小さな国の文化に染まってしまっていたのがおかしい。
    見返しの最初は戦争のイメージだったのが、最後は明るい空だったのもよかったです。

  • 世界で一番強い国とは、大きくて金持ちの国なのか、それとも、、、? 面白いです!

  • 大きな国の大統領は、他の国を征服することを悪いことだとは思わず、「せかいじゅうの人びとをしあわせにするため」と信じて行動している。そこに怖さを感じた。

    小さな国にはへいたいがいない。戦う代わりに、畑を耕し、おしゃべりをし、遊び、歌を歌って過ごす。小さな国の暮らしに、ブータンを思い出した。

    戦う代わりに、もてなすこと。自分たちの大切にしているものを大切にし、それを伝えること。小さな国の人々の楽しそうな表情に嬉しくなる。

  • 7分
    2014.05 3-2
    2015.03 5-1、6-3
    2015.05 2-2
    2015.10 4-1
    2017.02 4ー3
    2018.09 4-1

  • [墨田区図書館]

    想像していたのと異なる終わり方だった。この作者の他の作品も読んでみたくなった。

    強い国が良いわけではない、とか、強い国だからダメなんだ、とか、強い国だけど滅んだ、とか、、、強いことを非とする流れをもっと前面に押し出して何らかの提示をするのかと思いきや。

    途中からは、強さ=豊かさではなく、他の豊かさがあるし、そちらの方がいい、という流れかとも思ったのだが。

    作者の意図を多分に残した終わり方で、少し考えさせられる話だった。

  • 風刺に富んだ内容が、さらりとした言葉と明るい絵柄で表現されています。
    つよい国、とは、いったいどんな国をさすのか。はっきりした言葉では書かれないけれど、強いメッセージが読み取れます。
    小さい子から大きな子まで、たくさんの子どもに、大人に読んで欲しい本です。

  • いろいろ考えさせられる絵本です。
    これが難しくない世の中になりますように。
    平和ってなんでしょね。

  • 戦争をしない国がいちばん強い、というお話。
    軍隊でで人の心は支配できない。

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著者プロフィール

デビッド・マッキー:1935年イギリス・デボン州生まれ。美術学校在学中から風刺漫画の仕事をはじめ、卒業後には雑誌「パンチ」や新聞などに絵を描く。1964年に初めての絵本『TWO CAN TOUCAN』を出版。代表作「ぞうのエルマー」シリーズは、60以上の言語に翻訳された。ほかの絵本作品に『せかいでいちばんつよい国』(光村教育図書)、『なぜ戦争をするのか?六にんの男たち』(偕成社)などがある。また、アニメーション作家としても活躍。2022年南フランス・ニースにて永眠。

「2022年 『エルマーのたんじょうび?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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