- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898150641
感想・レビュー・書評
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大好きな一作。淡くて儚くてなんとなく、も大きい、そんな初恋。
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1968年12月10日、府中三億円事件をモチーフにした小説。
一種の昭和ロマンでもある昭和史最大の謎、三億円事件。
その真相がこんな風だったらいいのに、と思えるくらい胸にきゅーんときます。
決して謎解き小説ではない、18歳の少女の、胸を切なくするほどまっすぐで純粋な初恋。
それは綺麗で、透き通っていて、私たちの心にすーんと落ちてきて、ぎゅっと心臓を鷲掴みにする。
思春期を過ぎた大人なら、誰しもが懐かしく、切ない気持ちを思い起こすと思う。
ラストの喪失感と、読後感の余韻がさらに切なさを募らせる。
大切なひとを想うまっすぐな気持ちは、いつの時代も変わらない。
大切なものは、手が届くうちに。
心から、大切にしたいって私は思う。
泡沫に消えないように、
しっかりと手を差し伸べていたいな、と思う。 -
三億円事件の犯人は、女子高生だった。
という仮の物語
内容が もっと 濃いい方が良かったな
読んでる最中も 読後も さびしい感覚がした。 -
最初に映画を見てとても気に入り、
エンディングの救いを求めて本を手に取った。
捉え方はたくさんあるだろうけど、ほんの少しだけ、心が軽くなった気がする。 -
3億円事件がモチーフになっている。
ボリュームは少ないけれど、せつないお話でしたね。 -
3億円事件のお話。
著者の中原みすずさんがこの事件の犯人として過去を振り返る内容になっている。
本当に彼女が犯人なのか。結局誰にも真相はわらないらしい。
現金を強奪するシーンは臨場感があって読みながらドキドキした。タイトルが初恋というのも納得。 -
ちょっと前に映画を見て原作本が読みたくなり入手.映画以上に三億円事件の場面があっさりしていた印象で,全体的にボリュームも少なめ.けど,密度が濃くて,おもしろい.
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12月10日。三億円事件のあった日。
なんだかたくさんのお金が取られた事件があって、犯人のモンタージュ写真がしょっちゅうTVに映っていたのを覚えているくらい。あとでその日が父親の誕生日と同じ日だと知った。