初恋

著者 :
  • リトル・モア
3.52
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本棚登録 : 827
感想 : 173
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898150641

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな一作。淡くて儚くてなんとなく、も大きい、そんな初恋。

  • 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。

    1968年12月10日に起きた、誰一人として傷つけることなくたった数分で三億円が盗まれ、未解決のまま時効をむかえた事件のこと。

    孤独だった当時18歳の女子高生のみすずが、新宿の喫茶店Bにたむろする不良たちの一人である岸とともにやってのけるまで。

    激動の時代を生き抜いた若者たちの虚無感と喪失を埋めてくれたもの。みすずの叶わなかった恋心。

    前書きから始まったから思わずエッセイなのか?と思ったら、いきなり私は3億円事件の犯人かもしれないとか書かれてびびるw

    きっと実話だよこりゃーと思わずにはいられないほどの
    リアルさと、その時代ならではの若者たちが抱えている心境と、変わらない恋。切ない。映画も見たくなった)^o^(

  • 1968年12月10日、府中三億円事件をモチーフにした小説。


    一種の昭和ロマンでもある昭和史最大の謎、三億円事件。
    その真相がこんな風だったらいいのに、と思えるくらい胸にきゅーんときます。

    決して謎解き小説ではない、18歳の少女の、胸を切なくするほどまっすぐで純粋な初恋。

    それは綺麗で、透き通っていて、私たちの心にすーんと落ちてきて、ぎゅっと心臓を鷲掴みにする。

    思春期を過ぎた大人なら、誰しもが懐かしく、切ない気持ちを思い起こすと思う。


    ラストの喪失感と、読後感の余韻がさらに切なさを募らせる。

    大切なひとを想うまっすぐな気持ちは、いつの時代も変わらない。


    大切なものは、手が届くうちに。

    心から、大切にしたいって私は思う。


    泡沫に消えないように、

    しっかりと手を差し伸べていたいな、と思う。

  • 三億円事件の犯人は、女子高生だった。
    という仮の物語
    内容が もっと 濃いい方が良かったな
    読んでる最中も 読後も さびしい感覚がした。

  • 最初に映画を見てとても気に入り、
    エンディングの救いを求めて本を手に取った。

    捉え方はたくさんあるだろうけど、ほんの少しだけ、心が軽くなった気がする。

  • 3億円事件がモチーフになっている。
    ボリュームは少ないけれど、せつないお話でしたね。

  • 3億円事件のお話。
    著者の中原みすずさんがこの事件の犯人として過去を振り返る内容になっている。
    本当に彼女が犯人なのか。結局誰にも真相はわらないらしい。

    現金を強奪するシーンは臨場感があって読みながらドキドキした。タイトルが初恋というのも納得。

  • ちょっと前に映画を見て原作本が読みたくなり入手.映画以上に三億円事件の場面があっさりしていた印象で,全体的にボリュームも少なめ.けど,密度が濃くて,おもしろい.

  • 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。


    1968年 12月10日、三億円事件の真相は府中の雨に消えた。
    犯人は18歳の少女ーー
    孤独な少女の初めての恋は昭和史最大の謎を闇へ葬った。

  • 12月10日。三億円事件のあった日。
    なんだかたくさんのお金が取られた事件があって、犯人のモンタージュ写真がしょっちゅうTVに映っていたのを覚えているくらい。あとでその日が父親の誕生日と同じ日だと知った。

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