菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)

制作 : 川口恵子 
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感想 : 107
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904855027

感想・レビュー・書評

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  • 主題のみ

  • かなり衝撃的な話でした。語り手の視点が章ごとに変わっていく韓国の小説によくあるパターンでしたが、最初に周囲の人物にすぎなかった人が後の重大な語り手になるのは、個人的にはその人物に入り込めない感じがありました。主人公の姉とその夫に関しては最後まで人物像が掴みにくかったです。とても丁寧に描写しているので単に私の読力の問題だと思うのですが。
    でも、読んで良かったです。厳しい内容ですがすごい小説だと思います。

  • 韓国が舞台ではあるけれど、すぐれて現代的で普遍的であると思いました。

    どこにでもありうる話。

    人間がどうしようもなく抱えている動物性を直視し、否定し、植物そのものをめざす主人公

  • 突然肉を食べなくなった女性と、それをとりまく人々、特に3人の人物を中心に物語は展開する。連作小説であるが、一つの長編小説と考えた方がよい内容。人間の中の動物的な部分とそれを嫌悪し植物的なものにあこがれる部分。そのせめぎ合いがシビアな形で物語化されている。

  • 【選書者コメント】アジア初のブッカー賞受賞で話題になった本作。「私、お肉は食べないの。」菜食を越えて日光と水で生きる植物になろうとするヨンヘ。獣性に対抗する彼女の圧倒的な物語は、きっと貴方の予想を超える。
    【請求記号】9290:304

  • 確かに記憶に深く残るんだけど…精神的ダメージが大き過ぎる。韓国の、抑えたハンの感情や狂気が深く悲しく重い。辛い小説だった。

  • 狂えるものなら、狂ってしまいたいときもあるよね。
    狂った方が幸せなのか、不幸なのか、考えてしまいました。

  • 寄藤さん、鈴木さん

  • 境界の向こうに行きたくなった姉の気持ちが迫ってくる。誰でも、重荷を投げだしてしまいたくなるものだから。生きていくのは、それ自体が重荷となることもあるし。

  • すぐ読めちゃうけど…??? テーマはわかるのですが、共感できないというか、小説に入り込めませんでした。

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著者プロフィール

著者:ハン・ガン
1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科卒業。
1993年、季刊『文学と社会』に詩を発表し、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し作家としてデビューする。2005年、中編「蒙古斑」で韓国最高峰の文学賞である李箱文学賞を受賞、同作を含む3つの中編小説をまとめた『菜食主義者』で2016年にア
ジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞する。邦訳に『菜食主義者』(きむ ふな訳)、『少年が来る』(井手俊作訳)、『そっと 静かに』(古川綾子訳、以上クオン)、『ギリシャ語の時間』(斎藤真理子訳、晶文社)、『すべての、白いものたちの』(斎藤真理子訳、河出書房新社)、『回復する人間』(斎藤真理子訳、白水社)などがある。

「2022年 『引き出しに夕方をしまっておいた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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