- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988013274846
感想・レビュー・書評
-
アルフォンス・キュアロン監督。ジャンル的にはSFに毛が生えた程度のものでしかなく、ストーリーも大したことはない。特筆すべき点は、そのカメラワーク。長回しを連発し(実際は違うのだが)、非常に驚愕させられる斬新な作品。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2027年イギリス、2009年以降全世界で子供が生まれなくなった世界という設定の話。設定はSFの世界ですが現実には先進国の少子化、そして移民の問題という100年かけて怒り得る現実を圧縮させたような気がします。子供が生まれなければ、富める国に移民が入り労働力を確保するしかない。しかし軋轢が生まれ結局は移民を排除しようとする。そんなリアリティを感じました。
-
この映画に登場する長回し映像はすごい。
まさに映画の神様が降臨し、職人スタッフらが可能にした映像芸術。
もうこのシークエンスだけでおなかいっぱい。 -
SFと思っていたら、それ以上に戦場映画だった。『戦場のピアニスト』もかくやという凄惨な銃撃戦が展開される。それはそれで迫力のあるシーンだったけれど、SF分を期待していたので、すこし肩透かしを食らった感じ。あと、肝心の蜂起の目的がはっきりしなかったことも、物語に入り込めなかった一因。
-
2027年の世界は汚染、遺伝子の影響など理由は定かではないけど子供を作り、生むという能力がなくなってしまった。恐慌状態がつづいているようでイギリスには不法移民が押し寄せている世界が舞台。
ちょっと子どもが産めない設定や、政府と反政府の対立の背景を補うのに十分じゃないので入り込めないところがあった。
でも、映像がリアルだったのでよかったかなという感じです。
にしてもなんでタイトルが変わっているのだろう。children of men の方が分かりやすいのに。 -
唯一の希望を失えば、人類に明日はない
-
戦闘シーンの長回しが凄かった。
-
けっこーグロかったのと終始暗い雰囲気で、鑑賞後、食欲がなくなってしまった。
375はホントこーゆーのはダメだ。。。
(2006年 イギリス) -
リアリティがあって、良いんじゃないでしょうか。
とくに、赤ん坊の出産や、捕虜への暴行、などなど。赤ん坊は全部CGだそうです。知らんかった。暴行場面は、見ていて凄く哀しかった。
銃撃戦も、グロすぎずグロくなさすぎず、そういうのが弱い御方でもあるていどだいじょうぶではないでしょうか。
静寂、そして銃撃戦。 -
こどものいない近未来の荒廃した世界をえがくSFアクション。原題は「Children of Men」で、イギリスの女流作家、フィリス・ドロシィ・ジェイムズが1992年に発表した同名小説の映画化だ。舞台は2027年のイギリス、ロンドン。内戦やテロによりほとんどの国家が壊滅状態のいま、そこは唯一といっていい、機能する都市だった。といっても押し寄せる移民との攻防で英国内とて治安は最悪。国境ちかくなど完全に無法地帯。原因不明の不妊症で、人類が次世代への希望をうしなって以来、どこもかしこも殺伐としていた。そんなおり、人類でもっともわかい18歳の少年が、熱狂的なファンに刺し殺される(つまり18年間、この世界では新生児が誕生していない)訃報はまたたくまに各国を駆け巡り、世界中が悲しみに暮れた。というのが冒頭。呆然とテレビ画面やパソコンのモニターをみつめる人々、死を悼むかれらが浮かべる悲愴な表情が映し出される。はじめこそ、そんな大袈裟なと半笑いでみていたが、まもなくその絶望をなんとなく理解する。こどもの笑い声がきこえない世界。政府が自殺薬をばらまく社会。それは現代と地続きの明日だ。主人公セオもその日、市街地で爆破テロに遭遇、あやうく巻き込まれそうになる。もう滅んでいくだけの世界で、反政府組織を率いる元妻からセオはひとりの女性を託された。人類のこどもを身ごもった移民の少女キーだ。セオは彼女を命がけでヒューマン・プロジェクト(海上っていうか船上にある、あたらしい社会をつくるための中立国家っぽい組織?)に引きわたそうとする。いかにもつまらなさそうなセンスのない邦題だが、そこからは想像もつかないおもしろさだ。息つまるアクションシーン。常に危機が迫ってきて、予断を許さない展開。希望のために惜しげもなく命を投げ出す人たち。人生の半分くらいを人類なんか滅びちゃえばモードで生きてきた、そしてこれからも生きていくだろう、わたしだけれど、赤ん坊の産声におもわず祈りを捧げたくなる(まあそれはそれとして人類は滅びれ)