ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • まだ上だけど面白い

  • ポル・ポトが革命を起こす前後のカンボジアを舞台に、人々が歴史に翻弄される上巻。
    ひたすらに重い話が続くんだけど、これ下巻で本当に面白くなるの?

  • カンボジアの歴史とポル・ポトの話、という触れ込みで友人から勧められた本。カンボジアについては首都がどこかも知らなかったため、堅めの歴史だと辛いな、、と思っていたが、史実が背景にある物語で、面白く読むことが出来た。登場人物らの頭が悪くて愛おしい。暴力(虐殺や拷問)と変人(頭の悪い変態)に耐性がある人には薦めていきたい。

  • ストーリーの舞台は
    カンボジアのポル・ポト政権時代

    私は世界のことを知らなすぎて
    読むのに時間かかるけど、もっと知りたいし知らなければと思った。

    ムイタックとソリヤ
    この先どうなっていくのか

  • まだなんの話を読んでいるのかよくわからない

  • グロテスクな表現が多いですが、泥の戦闘後の解放よりも、どんどん処理されていく、ロベーブレソンの住民よりも、秘密警察による拷問の数々よりも、描かれている出来事の多くががルール設計によって起こっているってのがグロテスクだと思うわけですよ。私は。

  • 感想は下巻に。

  • 上巻と下巻では趣が変わる。SFとして紹介されることが多い作品だが、上巻ではSF要素が少なく、だからといって徹底したリアリズムに則ってというほどではない。
    下巻はSFになるが、上か下かのどちらかには惹かれるとしても、全編を通して良し、という読者は多くなかったのでは。

  • ポル・ポトとかクメール・ルージュという集団が、カンボジアで政権をとるに至る、そしてとってからしばらくの時代が語られる。カンボジアの近現代史、って知らなかったなぁ。単語くらいは聞いた覚えはあるんだけど、くわしくどんなことがあったかはわからない。読みながら、なんか毛沢東のときの中国みたいな話だなぁと思っていたら、ポル・ポトは毛沢東に影響を受けたのだとか。

    並行して『人新世の資本論』を読んでいてさ。あちらでは、私有財産とか資本主義こそが、大きな問題だ、本来コモンだったものを誰かが独り占めにするようになったことが、問題の発端だったと説いていたと思う。あちらはまだ6章までしか読んでいないので、結論に至っていないんだけど。なんとなく、私有することへの問題提起について読みながら、まさにそれを行動にうつした歴史的な場面について読んだわけでね、なんとなく自分の中でふたつがつながってしまった。

    『人新世の資本論』は、問題提起だけで処方箋や解決がないというレビューを読んだ。でも、短期的な解決を求めて、これまでの歴史は失敗しているのではないのか。

    本書、ゲームの王国は下巻からSFになるそうな。

    上巻はカンボジアの近現代史として面白く、そして今現在の社会を考える刺激になっていると思う。物語として、どういう方向に着地するのか、不安とともに、愉しみでもあるね。

  • メモ
    ・まずカンボジアジンの名前似ている人が沢山出てきて全然覚えられない。

    ・生々しい史実とファンタジックなシーンが交差していて、読んでいてなんだかフワフワした心持ちにもなった。ジョークはあんまり面白くなかった。

    ・歴史の授業でポル・ポトを知った時は「ないわーwアホだし最低だ同じ人間と思いたくねぇ」くらいにしか思っていなかった気がするが、自分がこの時代のカンボジアの一市民だとしたらどんなことを考えるか、ポル・ポト自身の思想のプロセスも一概に悪とは言えないことを体感してもう冷笑はできなくなった。

    ・(シハヌーク政権、そして)ロン・ノル政権下からポル・ポト政権にかけての、政治とその思想の移り変わりの描写が鮮やかで面白かった。ただ、数日前に中華SF「三体」を読んでいたので、共産主義の渦中の人々の描写に関しては、リアルな歴史的記憶を持っているそちらの描写に、熱量も説得力も敵わないと感じた。

    街までの距離は、革命までの距離だった。
    ←かっけぇぇ

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年『ユートロニカのこちら側』で、「ハヤカワSFコンテスト大賞」を受賞し、デビュー。17年『ゲームの王国』で、「山本周五郎賞」「日本SF大賞」を受賞。22年『君のクイズ』で、「日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。23年『地図と拳』で、「直木賞」を受賞する。

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