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感想・レビュー・書評
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他の方の感想文から元ネタがある作品であること、また元ネタとは異なる芥川氏のオチのつけかたであったことを知りました。
それまではこの話は、あまりに描写がひどいので、杜子春が本来持っていた人間性を引き出し、本人に気づかせるための仙人の「しわざ」を描いたものだと感じていました。
最後に、仙人が泰山の南の麓ふもとにあるという一軒の家をくれ、愉快そうに笑っていたのも、杜子春がまたやらかすのではないかと半ば楽しそうにした様子を描いたもので、結論としては、仙人とは決して高尚なものではないという話だと感じ、とても不穏な気持ちになりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
舞台は、唐の洛陽、没落した金持ちの子、杜子春と、峨眉山の仙人、鉄冠子との不思議な話
いくら財産が有っても空しく、真面目に生きることが、人生の成功の近道であることを、鉄冠子は語っています。
新字新仮名というのと、新字旧仮名というのがあって、新字新仮名を載せてあります。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card43015.html
目次
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底本データ
底本: 蜘蛛の糸・杜子春
出版社: 新潮文庫、新潮社
初版発行日: 1968(昭和43)年11月15日
入力に使用: 1989(平成元)年5月30日46刷
校正に使用: 2004(平成16)年6月5日67刷
53頁 -
・中国の古典、鄭還古の『杜子春伝』を童話化したもの。
・法華七喩の衣裏繋珠に通ずる話ではある、
・浪費癖のある女房に使い切れないほどのお金を渡し、使うよりも金利で増える方が多いことをわからせると、彼女はケチになるという。金持ちがケチだというのも同じ理由からだ。
・先日、大金持ちの夫婦が殺された。また、お二人の大資産家(江副 浩正氏、鳩山 安子氏)がお亡くなりになった。
・いくらお金があっても、あの世にまで持っていけない。
・とはいえ、一生のうち、一度は使い切れないほどのお金を持つ苦しみを味わいたかったものだ。
・畑には桃の花ならぬ梅の花が咲き出した。