トマトというすっかり料理におなじみとなった野菜のあまり知られていない歴史を著者が、ときにメキシコ、ときにアンデスとトマトにゆかりのある各地へ体当たり取材して調べた愛すべきトマト本。

2011年10月28日

読書状況 読み終わった [2011年10月28日]
カテゴリ 世界史

ウォッカ、ジン、テキーラ、ウィスキー、ラム、ブランデー、リキュール、ワイン、ビール、焼酎、アクアビット、アブサン、カクテル等多くの酒が歩んできた変遷がそのまま人類史を眺めるようでとても面白かった。

2011年10月28日

読書状況 読み終わった [2011年10月28日]
カテゴリ 世界史
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 とにかくセイゴオさんは読むことが大好きなんだなぁ、とこちらの読書意欲もくすぐられる本。

2011年9月30日

読書状況 読み終わった [2011年9月30日]
カテゴリ 解説書

「対象を見固めるのでなく、対象をこえてつながるパターンをこそ見つめること」
そうあとがきにある通り、差異あるもの間の比較から浮かび上がる、それらをつなぐパターンを見つけだし科学・宗教・社会・美・精神その他世界の様々を包括する規則を探る、知の巨人ベイトソンの思索を味わう本。
引き合いに出される対象が生物の発生から進化論、科学論にサイバネティクスと多岐かつ深く、さらにベイトソンなりの語句の定義が盛り合わさり話題についていくのが大変ではあるが、博学趣味の人ならこのつながるパターンの大局がたまらないのではないだろうか。

2011年9月21日

読書状況 読み終わった [2011年9月21日]
カテゴリ 哲学書

 一見、当然無限大に発散していってしまいそうな様々な無限級数が、実はある値に、それも円周率であったりネイピア数e(一般には馴染みが少ないがこちらも数学や物理で重要な定数)の絡んだきれいな値にまとまってしまうというのだから面白い。
 たかが数字の羅列では済まない、数式の持つ美しさをながめてこの世界を記述する数学の奥深さや神秘を感じてもらおうという数式の美術展のような本。
 かつて数学が嫌いだった人たちに向けて書かれてはいるが、数式の証明も易しく巻末に添えられているので、数学好きも楽しめる。ただし、整数の逆二乗級数の和についてのオイラーの証明や逆三角関数のテイラー展開のように高校生教育課程レベルではやや難しい証明も数題含まれてはいる。必要な公式も巻末に併せて書かれているしそれほど難解な式操作でもないので、挑戦してみるのも面白いかもしれない。

2011年9月28日

読書状況 読み終わった [2011年9月28日]
カテゴリ 理学書

 この本を読んだから何かがわかるという本ではない。読んだあとからが世界に問いを発する始まりの本。
 ~主義だとか~論というようなお堅いいわゆる哲学語は出てこない。しかし、人の命や価値であったりその集合体である社会について、現代に生きる私たちが直面している様々な痛みをテーマとしたエッセイ群をもって、現代のほころびにびしびしと疑問が投げかけられている。
 どこかおかしい現代の社会や科学に「ちょっと待った、それでいいの?」と問いかけるために今私たちが考えるべきことがあるんだよ。
 赦しについて、自殺について、痛みを忘れてしまいたい社会について。戦争、差別、監視、「みんないっしょに」、歪なこの現代世界につまずく私たちそれぞれが無視していてはいけない、多くの問題を考えるための、現代の哲学入門のたための気づきを与える本。

2011年9月5日

読書状況 読み終わった [2011年9月5日]
カテゴリ 哲学書

 この本は著者の木田元さんも本文中で書いてる通り、哲学的考察で偶然なり運命に解決を見るものではなくて、大まかに「運命」をテーマに取り上げた四つのエッセイと捉えてさくさく進めるような読み方が良さそう。
 ……だと思うんですが、この本に関しては前提として少なくともハイデガーの時間論の「sich zeitigen(おのれを時間化する)」とかいった辺りの考えを消化して何を言わんとしているかのイメージができるレベルでないと筆者の考える運命がちゃんとは理解しにくいように感じました。
 人間を、「……と共にある」生まれながらの社会性動物と捉え、それが自己であったり他者と出会うことで世界へと開かれていく。個人の歴史の意味をを過去・未来にわたり書き換えるその出逢いこそ運命と言う、ってことなのかな。
 自己と他者のテーマにも触れる問題でもあるようなので時間論なりもっと勉強し直してから再び挑戦してみたいです。
 P.S.あとがきの解説から読むと読み始めやすいように思いました。

2011年8月25日

読書状況 読み終わった [2011年8月25日]
カテゴリ 哲学書

内容の深さの割に読みやすい部類だと感じた。
が、身体論という馴染みのなかったテーマだったので読み進めるのに苦戦した。
他の身体論の本をいろいろ読んで再び挑戦したい。

2011年7月6日

読書状況 読み終わった [2011年7月6日]
カテゴリ 哲学書

経済、政治、雇用システム、年金、人口問題、国際社会での立ち位置、ものつくりの衰退、日本の国民性の変化、等など…
1997年に書かれたものだが、10年以上が経ち、2020年までそんなに日がない現在においてもまだここに書かれた問題の数々は解決策を見ていない。
数字のデータが多いが慣れない人は飛ばして読んでも、章毎に実例・現場の声を載せ問題点を紹介しているので概要はつかめる。
突きつけられる課題は難解だがあまり時間が残されていないことを認識し、全ての日本人が考えてみるべきだろう。

2010年9月23日

読書状況 読み終わった [2010年9月23日]

 ブラックホール、量子重力理論等で知られる天才数学者ペンローズの、人間の意識を物理学によって解き明かそうという試みが、原題にある通り大きなスケール(宇宙)、小さなスケール(量子)と人間の心との関係を説明しつつ描かれている。
 精神を物理的に記述するというとても興味深いジャンルの本なのだが、扱われている用語が幅広くかつ各専門的に深い内容で、とても丁寧な書き口であるのに浅学な自分には一読では詳細を把握しきれませんでした。
 悔しいので時間を置いてもう少し知識を増やしてから再び挑戦したいです。

2010年5月11日

読書状況 読み終わった [2010年5月11日]
カテゴリ 理学書

中身はまあよくありそうな啓発本でした。
 趣旨は、引き寄せの法則とかいわれるものに近く、他人に金を使えば相応の徳が返ってくるというもの。ならば全人類(おそらく書かれた当時の)人口分55億円を世の為人のために使う心構えで行動すればやがてそれだけ手元へ返ってくるものだ。
成る程確かにそれなりにごもっともな風に聞こえますが、……この著者を少し調べると、なんだかなぁ。

2010年5月2日

読書状況 読み終わった [2010年5月2日]

秘密の全貌が明らかに! と謳う割にはテレビで見たことがあったりネットでちょっと調べれば分かるようなことが大半で残念。
 いろんな壮大な話がこの手のものでは持ち上がるが噂の域をでないものが多く、都市伝説としてはそれがいいのだろうけど立て続けに「……かもしれない」とかだと醒めてくる。
 噂のフリーメイソンについての知識の導入にはいいのかもしれない。

2010年3月24日

読書状況 読み終わった [2010年3月24日]
カテゴリ その他

 社会問題を解明したり解決する必要性から生まれた数学に焦点を当て紹介する本。
 各地の歴史や文化を紐解きつつ、特に最近400年に起こった二度の数学の飛躍の時代を考える。
 古代の数学のルーツから現代数学までを発生から取り上げていてなかなか面白かった。
 数学は取っつきにくく特殊な学問などではないと改めて思った。

2010年3月13日

読書状況 読み終わった [2010年3月13日]
カテゴリ 理学書

 賢くなろうとするなら是非考えておくべきこと。
 決して蘊蓄や雑学を多く知っていることが頭がいいということではなく、考えを広げ深めるような思索が重要だという。
 後半は著者のおすすめの教養を深める名作の数々が簡単な紹介でリストアップされている。紹介がややむずがゆい表現になってるが、面白そうだと感じたものを適当につまみ上げてみるのがいいだろう。

2009年12月16日

読書状況 読み終わった [2009年12月16日]
カテゴリ 解説書

 ノンフィクションライターである著者が、日々扱う様々なメモ情報をいかに上手く整理するかという問題にパソコンを導入し試行錯誤する本。
 著者が何をしてどう困りどう対処したかの体験談なので、エピローグにもある通り自分に適したヒントが幾つか得られれば、充分な収穫、くらいの内容。
 筆者の3K、「かんたんなシステム・かんたんな操作・かんたんな管理」というのは心がけておくといい事だと思った。

2009年12月13日

読書状況 読み終わった [2009年12月13日]
カテゴリ 解説書

 自身が司書で「ドイツ図書館」館長である著者が図書館というものの歴史を追い、その中で司書が行う仕事について描いている。
 ドイツ辺りヨーロッパの司書の歴史について書かれているので、少し読み込みにくかった。
 何気なく利用している図書館でどのような仕事や苦労があるのか。普段気にしないその実状を、様々な逸話や利用者にとって耳の痛い話も織り交ぜつつ語られ面白かった。
 司書さんいつもありがとうございます。

2009年12月6日

読書状況 読み終わった [2009年12月6日]
カテゴリ 解説書

 「面白すぎる」と銘打つ割には大した程でもなかった。
 まとめ方が少し古めであまり馴染まなかったのか、ぱっぱと流し読み程度ですませた。
 内容に関しては、最近のテレビのクイズ番組の影響もあり一般に広まりつつあるネタもちらほらと見られる。
 雑学書は新鮮なネタを取りそろえていないとやっぱりあまりおいしくない。

2009年11月25日

読書状況 読み終わった [2009年11月25日]
カテゴリ 解説書
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 竹内先生何やってんですかシリーズ第二段。

 今回はマンガを楽しむというより絵と少々のストーリーでまとめられた物理クイズを流し読みする、理系分野の雑学本という印象。
 キャラやストーリーにはあえて特にツッコまないとして(個人的にはカナちゃん気に入ってますが)、問題自体は誰でも考えたことがありそうなもの。
「重さの違うものではどちらが先に落ちるか」「カーブする電車の中で風船はどう動くか」という身近なことから、「鏡は何故上下は逆にならないか」「地球の大きさの測り方」のような難問も(脈絡なく)カバーしている。
 現代の物理学がどういう風に使えるか・生かされているかを気軽に知れる点で面白い。


 ……しかし先生、ホント猫好きですよね。

2009年11月21日

読書状況 読み終わった [2009年11月21日]
カテゴリ マンガ

 81篇ものエッセイでいろんなことば――中国語やフランス語からアイヌ語まで――について筆者が様々な辞書を読み移りユーモアあふれる書き口で読み解く。
 辞書を手元に繰りつつ筆者を追いかける読み方をお勧めします。
 思わず辞書を読破してみたくなる、そんな本。

2009年11月19日

読書状況 読み終わった [2009年11月19日]
カテゴリ エッセイ

「どの単語がどの構文で使えるかという事は、一つ一つの単語について決まっている。それは意味から類推することはできない。このような制約は原理やパラメータによって与えられるのではなく、子供達はどの単語がどの構文で使えるのかを一つずつ覚えていかなければならない。言い換えれば、普遍文法から与えられた原理とパラメータに加えて、語彙を学習していくことによって、文法が形作られていくのである。」

受験英語、それだけに限った話じゃないけれども、このことを勉強しているときに忘れがちになる、と思うので本文より拝借。大したことじゃないけどこれを意識していないと学習方向間違えるぞ、と。

 本自体については貸し出し期限で本を返してしまったので途中までしか読めてません。いずれ再チャレンジしたいです。

2009年11月13日

読書状況 読み終わった [2009年11月13日]
カテゴリ 言語学

暗号がいかにして発展してきたのか、そこにある暗号作成者と解読者の歴史をも揺り動かす知の戦争とも言える応酬を交え描き出す。
古代の未解読文字から戦時中ドイツ軍が使用したエニグマ暗号、現代科学を駆使した量子コンピュータや量子暗号までをそれぞれ丁寧に解説している。
巻末には紹介された暗号で作られた問題もある。その暗号の破り方も本文中に書かれているので挑戦してみるのも面白いかもしれない。
ただ、ビール暗号の例が提示されているように、あまりに暗号にのめり込んで人生を棒に振らないようご注意を。

2009年11月3日

読書状況 読み終わった [2009年11月3日]
カテゴリ 言語学

「ジョークは鋭い知性によって、ある事件から対立を組み立て、上から下に転移させる能力が必要である。
直喩・隠喩、それに提喩を合わせた比喩では、異なる事物の間に類似性をかぎ出す鮮明な感覚が活動している。」
前半は様々な例を示し笑いを誘いながらジョークについて考察し、後半はレトリック、主に比喩について構造を詳しく分析している。
論理学とかそういった表記を少し学んでいればもう少し読みやすかったかも。

2009年11月7日

読書状況 読み終わった [2009年11月7日]
カテゴリ 言語学

組織工学博士であり日本ロケットの父と呼ばれた著者がいったいどうして万葉集という畑違いもいいところな分野に切り込むのか。
これが面白いくらい明快な理由があった。
国際コミュニケーションの重要性が認識される現代において、日本語の複雑さの裏にある特性が多言語よりも高度な情報伝達を可能にするという。
その日本語の構造をこの土台である万葉集から読み解こうとし、そこに描かれる現代に通じるメッセージを紹介している。
万葉集に書かれている歌の解釈が読みたい人は別の本を探そう。
この本は万葉集で確立された日本語についての本だ。

2009年11月11日

読書状況 読み終わった [2009年11月11日]
カテゴリ 言語学

 愛読書……とはまたちょっと違うか。
 少し空いた時間とか思いついた時に気軽に目の体操ができる。
 難易度は割合低めでそのままの絵もきれい。

2009年9月27日

読書状況 読み終わった [2009年9月27日]
カテゴリ 実用書
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