タイトル通り、中国の青銅器に関する入門書。
さまざまな形や文様がある青銅器で、どういう形のものがどういう名前でそれぞれどういう役割であったかが写真で説明されていて、日本所蔵のもののみだが結構網羅されていてわかりやすい。
特に個人的には、金文の復元がとてもよかったというか、そもそもの青銅器の作り方は知っているのだが陽文なら分かる(型になる土台に文字を掘ればいいから)のだがどれも陰文になっていてどうやってるんだろう?と常々疑問だったのが解けた。

写真の大部分が日本所蔵のもので中国本土のものがないのが個人的には残念だったが、逆に日本にこれだけの青銅器があるんだなぁと感心した。機会があれば見に行ってみたい。

2024年4月18日

読書状況 読み終わった [2024年4月18日]
カテゴリ 歴史

清末に発見された甲骨文字を起点に、そこから殷・夏・三星堆(古蜀)・周・春秋戦国そして秦漢までの古代史の、現在の研究状況などについてまとめられたもの。
歴史の事実ももちろんだが、民国時代から戦後70年代80年代あたりに次々と重要な遺跡が発掘されているため、そこから発掘された物や判明した事柄について書かれているのがとても面白かった。

特に、最近の博物館展示などの風潮を見ていても、もちろんその事実自体はすごいけれど何か思惑を持って進めてないか?みたいな部分を感じることがあり、この中で問題提起されている伝承文献や考古文物(非発掘文物を含む)に対する信じすぎず疑いすぎずという態度はとても納得がいった。

また、実際見に行ったいくつもの史跡や文物などが中で出てきたのも読んでて嬉しい。
马王堆とか临沂銀雀漢墓とか曽公乙墓とか実際行ってないが展示を見た海昏侯墓などなど…

特に、専門的ではある上に歴史上の出来事についてちょっと人間関係が複雑なものは「誰?」と分からない部分もあったものの、概ね平易に説明がなされており、基本的な古代部分の歴史の知識があれば読みやすいと思う。
改めて勉強になるところもあれば復習になるところもあり、また日を改めてもう一度読み直したい。

2024年4月18日

読書状況 読み終わった [2024年4月18日]
カテゴリ 歴史

こういう読者向けのガイドブックは次に何を読むかの指針になっていて面白くて好き。
特にこれは、司馬遼太郎がどういう足跡で旅をしたのか、場所が完結にまとめられているのと、そもそもどこが本になっているのか、何番目に出版されたのかなど、見やすい。
生きてるうちにどれくらい読めるかなぁ…

2024年4月18日

読書状況 読み終わった [2024年4月10日]
カテゴリ 実用書

こういう索引とか解説目録とか読むのが好き。
よく、本などの後ろの方にこれがあると面白そうなものがないかみる癖があるんだけど、これはそれが一挙にたくさん読める。
そういう楽しみようのものではないのは分かってるんだけど(笑)

2024年4月18日

読書状況 読み終わった [2024年4月10日]
カテゴリ 実用書

今は一般から忘れ去られてしまった、古代人の考え方が膨大な記紀の例からするとほんの少しであるが垣間見れた。
また、現在の神道の解釈は1500年の時間の中でたとえば中国から伝来した文化や習慣などが入ってしまって誤解があることも知れた。
プラス、ここで例として挙げられている話は一部分なのでそれをもっと知りたいなぁというふうに思う。

中国史にかまけて古事記・日本書紀の話をだいぶ忘れてしまっていて、多分書いてあることの半分くらいしか理解してない自分がいるので、またもう一度思い出し直してから向き合ってみたい。

大抵の本で漢字が読めないなんてことないのだが、昔の漢字の使い方が多すぎてどう読むのか分からなくて調べるものもあり、改めて自分の日本語力の低下を思い知らされた…汗

2024年4月9日

読書状況 読み終わった [2024年4月9日]
カテゴリ 歴史

どちらも中国を題材としたもの。

これも以前読んだけれど大まかにしか覚えてなくて改めて読み直した。
中島敦自体…久々に彼の描くものに触れたが、こんなに美しい文章を書く人だったんだなぁ
と改めて驚いた。
情緒的というわけではないのだが、力強く端的ながらも情景が滑らかにイメージしやすくて昔っぽさがないというか。

特に李陵は李陵・司馬遷・蘇武の3人のそれぞれの立ち位置や人生観が
くっきりと描かれていてドラマチックだった。
特に最後は李陵の心の複雑さは推してしるべしというか…

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年3月29日]
カテゴリ 小説

これもまた読んだと思うけど全然覚えてなかったシリーズ

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年3月23日]
カテゴリ 小説

昔読んだ記憶があるものの、あらすじというか内容のみ覚えていて
詳細を忘れてしまったので再読。
まずそもそも、ドラマの台本のような感じだったのすら記憶になかったという…

あれだけ拒否っていた父親を、それでもやはり最後の最後は連れ戻そうとする感じが
たまらなくよかったなぁ。

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年3月23日]
カテゴリ 小説

コロナ禍中、ずっと読みたかったのだが後回しにしていたもの。
スペイン風邪の…と書いてあったので、その当時の様子がメインなのかと思っていたら、
菊池寛本人が身体が弱い判断が出されての、な話だったので少し印象が違った。
が、結局マスクするのしないので心が移り変わる様子が描かれていて面白かった。
本人の体験談というかエッセイのようなものなので、
作品とはまたちょっと文体の雰囲気が違うのも生身の人間っぽくて良い。
さすが文豪。

これとは違うバージョンの電子書籍で読んだので、収録されている他の作品の
ラインナップが違うかもしれない。
私が読んだのはマスクの他は将棋、勝負事、出世、身投げ救助業が収録されていて
どれも面白かったなぁ。身投げ救助業と勝負事が好きだったかも。

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年3月23日]
カテゴリ 小説

中国医学というと、必ず「五行」とか出てきて、相剋だのなんだのとなるのだが
これはそういうのではなく、そういった話が苦手な人でも取り入れやすい
実用的な本だった。

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年2月22日]
カテゴリ 実用書

さすが、松本清張遺作というだけあって、読み応えのある作品だった。

最後の編集部註の中でも触れているけれど、新興宗教と宮中という題材で
2つのタブーに切り込んでいくのに多大なエネルギーを使ったであろう事は
読んでいながらひしひしと感じた。

ミステリーとして読んでしまうと、はっきりとした確信がない想像の部分から
勝手に関連づけて結局それが関連づいてたり、
謎を解いているのが1人ではなかったり、逆の立場の人の視点が入ったりで
「?」と思考が追いつかなくなる箇所はあるものの、
ある意味主人公に視点を合わせるのではなく「神の視点」で
物語を読むようにするとあまり気にならないというか、逆にスッキリする。

本作は未完ではあるものの、大体の殺人事件の真相は読者に理解できるようになっているし
そこに描かれていない部分も最後の編集者註以降で取材班が知らされている内容をもとに
Q&Aとして出ているので物語の底にある大筋もわかると思う。

物語自身もページを捲るのが止まらなくなるくらい次が気になるのだが、
登場人物の1人である萩園泰之と妻のまさ子のキャラが好感度高すぎて
2人のやりとりや友達とのやりとりが読んでて楽しかった。

2024年2月19日

読書状況 読み終わった [2024年2月18日]
カテゴリ 小説
読書状況 読み終わった [2024年2月18日]
カテゴリ 小説

集英社の文芸雑誌「すばる」で連載されていて、
それがkindleでは見られないのでどうにかして読みたいなぁと思っていたら
結構早く単行本化してくれたのでありがたい。

2019年から北京赴任をしている夫に請われて
2022年の12月、ゼロコロナ終了後に
中国へ帯同することになった主人公の話。

結構はっちゃけたキャラで周りもあんまりいい人がいなくて
それでも結構それはそれで面白いなぁと思いながら読んでたんだけど
途中の滞在記に入るとほとんど人との交流がなくなるため
著者自身の北京滞在記を読んでるような感覚に陥ってしまって
面白さは半減したと思う。
私自身は中国滞在者なので書いてあることはわかるし、
あるあるなことを書いてはいるものの
読みながら「あー、はいはい」と感じちゃうような、
大量の言葉と経験の羅列で一つ一つのエピソードに
深みがなくて逆に物足りない感じ。
食べまくるってほど食べてないし…

それが主人公の性格に則った、わざとの書き方なのかもしれないんだけど体験したことをなんの整理もなく観光も食べ物も街の様子もいっしょこたにマシンガンのように書き立てているのも物足りなさの一つというか、
せっかく多分長期でいたんだろうから、もう少しゆっくり表現すればいいのになぁと思うような、短期旅行に行ったかのような圧縮感に感じた。
だったらもう少し北京エピソードを減らして物語部分を多くした方が読みやすかった気が…

青島の隔離、ゼロコロナ最後の方にはアルコール大丈夫になったんだね。(時期的に冬至と書いてあったから大陸内でのゼロコロナ政策自体は終わってるからかな)
最初隔離ホテルの前が銀沙灘と書いてたのでフィクションで行くのかと思ったら次からは金沙灘となってたのでそれは誤植?


中国での体験談以外はスピード感にプラスした含蓄が込められていて面白かったのになぁ…
また2度目読むと印象違うのかなぁ。

2024年2月19日

読書状況 読み終わった [2024年2月18日]
カテゴリ 小説

最初にざっと読んだ後に番組を見た。
テキスト通りに番組も進むのかと思いきや、意外とテキストにはない本の話なども
してくれて、読むのも見るのも2度美味しい感じでとてもよかった。

特にヤマザキマリさんの紹介もそうだが、彼女の人となりが
私の中では丸ごと好きで、番組を見るまでは作品しか知らなかったが
一気に好きになってしまった。

これは第2弾だが、第1弾をまたやってほしいなぁと思うし
第3弾、第4弾と続くのも楽しみ。

2024年4月1日

読書状況 読み終わった [2024年2月18日]
カテゴリ 雑誌

生まれながらの陽キャにはやられるよね…分かる。

どうしようもないまりのさんだけど、みんなの優しさで少しずつ(無自覚に(笑))成長していっててよかった。
石平少年は繊細でよく人を見てるよな。

2024年2月8日

読書状況 読み終わった [2024年2月8日]

表紙から割と表面的な事だけかなぁと思いつつ読んだけど(失礼)
結構実用向きというか、実践して行きたいことが多く書いてあるし
わかりやすく書いてあった。
著者自身も特性があるため、それで対策してきた経験値が見えるというか。

特に高校生くらいの「あれ?」ってちょっと自分の行動パターンに
疑問を感じるあたりで読むとその後の生活が格段にしやすくなるんじゃないかなぁ。

2024年2月19日

読書状況 読み終わった [2024年1月3日]
カテゴリ 実用書

ラノベはあまり読まないのだが…
最初は漫画の方を無料で読んで、続きが気になったのだが小説がkindle unlimitedで4巻まで読めることがわかり小説版の方にシフト。

自分を育ててくれた義理の実家での生活は良かったけれど、恋した人がアレだったよなぁ…
まぁ、それからその人とそっくりの息子が現れて好かれるからこその面白さはあるけれど。

1冊の本の中で順番通りには進まず、過去の話になったり違う人の視点での話になったりと右往左往していくが、逆にそれがこの物語の厚みになっているというか。
恋愛だけじゃない部分が多いし設定も厚みがあるので物語自体が進みが遅くても私はあまり気にならなかったかな。
(Amazonでそういう口コミがあって、unlimitedではない5巻をどうするか迷ったため。結果買ってよかったと思う。)


ここからさらに、王女アイリーンとの清算や両親とウィステリアとの関係とさらにその父に似ている自分をどう落とし込むのか…とロイドの器の大きさが試されるイベントばかり残ってるので続きが楽しみ。

2023年12月31日

読書状況 読み終わった [2023年12月31日]
カテゴリ 小説

ずっと読みたくて欲しいものリストに入れていた本。

藤原光明子が作った療養院(施薬院)と、四兄弟が天然痘で亡くなる話をベースに京都で起こったパンデミックを描く長編小説。

単行本の出版が2017年だが、今読むとその後の2020年新型コロナウィルスの流行…特に2020年前半のあの異常さが頭の中で蘇る。今も昔も人間の心理というのはあまり変わらないのかも…(初めに公にして隔離すればよかった的なやつも含めて)

亡くなった人の遺体をどうしようもなく、ただただ河原に打ち捨てるしかない部分などはこの世の地獄だろうなぁ、と思うし、そこからまた新たに病気が伝染していくのだろうなぁと思うし、さらに人手不足による食糧難など、最後は一応良い方向に落ち着きはするけれど、読みながら憂鬱な気持ちになった。

2023年12月31日

読書状況 読み終わった [2023年12月17日]
カテゴリ 歴史

タイトルからして面白いだろう、と思っていたらやはり面白かった。
下ネタなどくだらない話のオンパレードなんだけど、そこに3人(4人)の考察が入るので読み物として成り立っているというか。

全然別件だが以前読んだ中国の怪奇小説集なんかも、勧善懲悪じゃないというか、それでいいの?みたいなオチがあったりしたけど、それでいいんだな。

民話の方は更にそれよりも辻褄が合わなかったりするけれど、本の最後の方で『「話として面白けりゃそれでいいか」というあたりが素敵なところ』というくだりがいいな、と思った。
結局、どんな話であろうと、上手かろうと下手だろうと、おじいちゃんおばあちゃんが小さい孫たちを喜ばせようと語るのってもう最高の愛の塊じゃないか。

2023年12月17日

読書状況 読み終わった [2023年12月17日]

土井先生大好きだ。
特に今まで肩肘張ってご飯を作ってきたわけではないが、
なんとなく疲れて「あーもう作りたくないから外食かデリバリー」と
なってしまいそうな時に思い出すとちょっとだけ作るか、という気に
させてもらえる。
ハレばかりの人生じゃないよね。

2024年2月19日

読書状況 読み終わった [2023年12月15日]
カテゴリ エッセイ
ツイートする