- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004314301
感想・レビュー・書評
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空恐ろしいアメリカの現実を赤裸々に綴った一冊。
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グローバリゼーションによる多国籍企業がいかにして自分達の利益を確保していくかを詳細にレポートしたすごい本。
献金やロビイストの力で政治家、議会、法律を自分達の商売がしやすいように作り変えていく企業達。
そこには、その地域や住民に対する長期的な視点はほとんど見られない。
効率化、コスト削減による徹底的な利益至上主義により、地域の同業者や労働者は潰され搾取されていく。
その結果、儲かるのは企業だけで、残りの99%は貧困のスパイラルに陥り二極化が進行していくのだ。
本書では農業、公教育、警察などが民営化された結果、99%に取っての惨状が克明に綴られている。
日本も多国籍企業が活動しだすとこのような社会になる可能性が高いのだ。
経済優先の社会を突き詰めると二極化の進んだ貧しい社会を見ることになるだろう。 -
アメリカ・アグリビジネス主体の「食」の世界に警鐘を鳴らすところは強い衝撃。子どもの「食」だけでもnon-GMOで先のリスクから守ってあげたいと親として感じました。
アメリカ系の企業で働く者として、もっと夢のある部分もある国だとは今でも信じつつ。 -
TPP推進しているアメリカで、実際に国民が口にしているものの正体を知ると、ぞーっとする。
そして、改めて、原産地表示アメリカのものは買いたくないと思う。
でもこの実態をアメリカ国民が知れば、やっぱり買いたくないと思うだろうが、所得を考えると買わざるを得ないのだろう。99%のひとは。
TPPを推進してアメリカ原産のものがどどっと入ってきて、日本でこつこついいものを安い値段で提供している第一次産業の方々が廃業に追い込まれ、日本国民の「食の選択自由」も奪われることになるんじゃないか。
おそろしいー。
TPP調印式での副大臣の舞い上がりっぷりとあわせて、心底震え上がりました。
結局、アメリカ国民は壮大な実験室に市場経済という名のもと押し込められているのだ・・・ -
アメリカは二大政党の国だと思っていた。この本を読むまで…。共和党は自由主義、民主党は平等主義??そんなのは微々たる違いで、実際はどちらにせよ政策に代わりはないのではないか…?あるのは上位1%の多国籍企業の利益だけ…。どうして他国の国民を迫害し歴史を破壊し、それどころか自国民の健康を損害、自殺に追い込むほど苦しめてまで金儲けをしなければいけないのだろうか…。アメリカの白人には「自国民」という感覚もないんだろうか…??
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アメリカという国はなく、あるのは大企業の思惑だけ。1%と99%の構図が明確だし、こうなってしまったら誰も抜け出せない。
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(株)とは何ぞや?と思ったのは束の間。なるほど、よく出来ているタイトルである。シリーズ前著でも、民間が入るべきでない「聖域」に入り込む巨大企業が取り上げられていたが、今度は最も身近な食への侵食がテーマ。現代の農奴制が現れている。個人的には行き過ぎた利益追求でおぞましい毒を食らう姿に天晴れと言いたいが、アッパー層はそんなもの食べないのでしょうね。
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完結編の今作では、アメリカのみならずイラクやメキシコ、アルゼンチンといった諸外国をも飲み込んでいったアグリビジネスを中心に、切り売りされ、市場原理の野に放たれてしまった自治体と公共サービス、政治家やマスコミを巨額の資金で傘下に収めることで世論を支配することに成功した巨大企業などについて、その内情を暴いていく。国際貿易協定で合法的に進められていく「1対99」のグローバル化。TPPの当事者である日本もまた例外ではない。結びで登場する、ITの力で巨大企業に立ち向かう市民の姿が唯一の希望だった。
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カテゴリ:図書館企画展示
2015年度第1回図書館企画展示
「大学生に読んでほしい本」 第1弾!
本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。
木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。
開催期間:2015年4月8日(水) ~ 2015年6月13日(土)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
◎手軽に新書を読んでみよう
1938年に岩波新書が創刊されたのが新書の始まりです。
値段も分量も手ごろな新書は「軽く」見られがちなところもありますが、内容的に読み応えのあるものも多くあります。気に入った著者やテーマで探してみるとけっこう面白い本が見つかるものです。広い視野を持つために、興味や関心を広げるために新書の棚を眺めてみましょう。刊行中の新書を多様な角度から検索できるサイトもあります。(「新書マップ」)
◇女性ジャーナリスト堤未果の本
良質のルポルタージュはマスコミが伝えないできごとを教えてくれます。堤氏の一連のアメリカルポはその好例でしょう。アメリカという国の現実はそのまま日本につながります。英語を学ぶだけではアメリカを知ったことにはならないのだと気づかされます。 -