夢のカルテ (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041000786

感想・レビュー・書評

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  • ジェノサイドの高野和明さんが書いた、サスペンス色もある恋愛ファンタジー。心理学の背景もしっかりとした取材で書かれてるので、フィクション要素も抵抗なく受け入れられる。
    「人の夢に入れる」という設定はいろいろ使えそうなので、続編もいけそう。

  • 2011年は『ジェノサイド』でかなり有名になった年でした。

    今作は『ジェノサイド』のハリウッド的な重厚な大作とは正反対。
    ちょっぴりファンタジックで恋愛もので心理学で、そしてミステリ。

    主人公の夢衣は、他人の夢の中に入り込むという特異な能力を活かし、
    カウンセラーとして働いている。
    そこに銃で撃たれたことがトラウマで不眠症になってしまった刑事が
    患者として訪れたことで物語が展開し始める。

    カウンセリングを通してふたりは互いに恋愛感情を抱いていき、
    順調にその恋は育まれていくかのように思えたのだが、一方で夢衣は
    心理学の専門家としてそれが純粋な恋愛なのかという疑問も持ち…


    第一章でそんなにうまく恋が始まるかよと思い、
    第二章で患者とその婚約者との間の愛の形に泣き、
    第三章で推理モノとして裏をかかれ、
    第四章では推理モノとしてはチープだけど小説的な展開に満足し、
    ひとつひとつの話の中で展開される心理学トリビアにへぇと思い、
    全体を通した主人公たちの恋愛話の展開を微笑ましく思えた。

    うん、『ジェノサイド』もよかったけど、今作もかなり良し。
    あ、『13階段』や『グレイヴディッガー』もいいんだけどね。
    高野さんも個人的に特に好きな作家さんに仲間入り♪

  • 読みやすい。
    テーマである心理学の知識を盛り込みつつ、ファンタジックな要素もあって、シリーズ化してもっと続けられそう。

    ただ筆が急ぎすぎている。登場人物たちが物語の目指す方向に素直に動きすぎているのが物足りなかった。

  • 純粋なミステリーかというと、ちょっと違う。
    少しファンタジー(?)な要素もあるが、ただの”夢物語”(2つの意味で)という所まで飛び切っていないあたりが、多くの人に好まれそう。
    「13階段」「グレイブ・ディッガー」そして「ジェノサイド」に著される高野和明よりも、「幽霊人命救助隊」「6時間後に君は死ぬ」に近い。
    面白い。

  • なんか想像以上にヌルかった…

  • 心理学とかカウンセリングに興味があるので、そういう側面では非常に面白く読めた。
    通常の恋愛感情とはいったいなんだろう。恋愛転移とどう違うというのか。
    夢衣はカウンセラーという職業柄、その違いをとことん突き詰めようとする。そのプロセスが小説の一つの柱になっているので、仕方のない展開ではあるが、普通の人はまずそんなことは考えないし分析しないだろう。
    もしかしたら世にある恋愛のほとんどが転移なのかもしれないとすら思う。
    この作品での一番のファンタジー要素は、夢衣と健介の恋愛だと思う。
    特にエピローグはファンタジー以外の何者でもない。

    それにしても夢衣の恋愛の仕方は、ちょっとありえない感じがする。これも男性のファンタジーなのかも。

    夢衣と書いて「ゆい」と読ませるらしいが、どうしても「むい」と読んでしまって違和感に苦しんだ。

  • 2011/12/22 Amazonより届く。
    2017/10/13〜10/17

    3年半ぶりの高野作品。とはいえ、阪上仁志氏との共作。ということもあってか、これまでの高野作品とは違う作風。夢衣と健介のその後も読みたくなる佳作。

  • 他人の夢に入り込める「カウンセラー」の来生夢衣と、カウンセリングを受けに来て知り合った麻生刑事を主人公として展開する連作短編集。楽しめるライトノベルだった。

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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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